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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

関東軍とアベ政権

2015年07月01日 13時20分18秒 | えいこう語る
  • 1998年に刊行された、半藤利一著「ノモンハンの夏」は、膨大な資料を基に緻密に書かれている。日本が統治する満州国とソ連の国境付近での争いが、我が国が原爆を投下され敗戦へと向う、太平洋戦争のきっかけともなった事件だ。一字一句を正確に理解しようと務めているので、なかなか読み進めない本だ。それに、この本を私が布団に入ってから読み出すので、すぐ睡魔に襲われる。頭の中は戦場にあるので、敵に襲われるのではないかと目覚めてはまた読み進む。前後の状況が理解できなくなり、いったんページを退却して、また前進す。起床するまで、3回から4回は目を覚ましては一進一退を繰り返す、そんな状態が続いているので、少し疲れ気味のこの頃だ。
  • この前線の近くに「チチハル」という町がある。すでに、亡くなったが、私の近所のHさん夫婦が、この町に住んでいたと話していた。おじさんが出兵して勤務していたらしい。第7師団(旭川部隊)も参加していたので、おじさんが入っていた部隊だ。おじさんのこんな話が記憶にある。おじさんは漁村生まれの生粋の漁師だ。所属隊長が釣り好きで、休みのたびに同行させられたそうだ。おじさんの作る釣りの仕掛けは、魚がよく釣れたという。そのおかげで、食糧は豊富に与えられて、おばさんは、チチハルでの生活は最高によかったと話していた。その話を聞かされた当時、私は小学校高学年ぐらいだったと思う。おばさんが言う「チチハル」という地名に「乳が張る」という言葉をダブらせていた。子供を生んだお母さんたちが「乳が張って」と、よく話していたのを聞いていたからだ。
  • おじさんは、80歳近くなっても小舟で海に出かけ、タコ漁などしていた。危ないから漁師をやめたらという、近所の声も聞こえていた。高齢になったので、ご夫婦で息子さんのいる本州に移り住むことになった。私も含め、近所のおじさんたちが集まり、ささやかな送別会を開催した。おじさんが「俺はこの海で生まれた。この海で死にたかった」と、涙ながらにお礼の挨拶をした。胸に突き刺さる挨拶だった。おじさんは移住後、1年も経たず旅立たれた。そんなHさんご夫婦を思い出しながら、読書を続けている。おじさんの存命の時にこの本を読んでいたら、半藤氏が知らない事実を聞いていたのかもしれないと思うと、相当残念なのだ。
  • 戦場にいる関東軍の横暴は、もはや大元帥閣下の天皇の意見も無視だ。まして、東京三宅坂上の参謀本部の命令など全く無視状態だ。軍隊とは勇ましくなければならない。相手を殲滅するのが軍隊の実相だ。武器がなければ精神力だ。無謀極まりない軍隊の本質が、敗戦へと向ったのだ。読み進むにつれ、関東軍参謀の辻正信と安倍晋三がダブル私だ。自民党の若手議員による勉強会で「政府に批判的なマスコミは懲らしめる」、「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくすことだ」、「沖縄追悼式での総理へのヤジは動員された」などと言論封殺をもくろむ、自民党議員たちに、関東軍幹部の体質を見る思いだ。こんな議員が出てくるのも、憲法違反といわれても、集団自衛権を行使し海外派兵で戦う国にすると暴言をはたく、安倍参謀がいるからだ。
  • 軍事専門家に言わせれば、日本は島国なので、どこからでも上陸されるので、戦に適さない地形だという。中国の脅威を煽り、フィリッピン軍と自衛隊が、東シナ海で合同演習をしたという。東の防衛はそれでよいのかも知れないが、北(北海道)の防衛はどう対処するのか。サケ・マス漁も来年には禁止だという。日本軍の台頭に対する、ロシアの動きが始まったという感じだ。サハリンや北方領土にロシア軍を増強させる、そんなことになったら大変だ。東シナ海は中国が軍備を強化させてくるに違いない。日本海側からは、北朝鮮が来襲し、拉致作戦が再開されたらと考えると、眠りが浅くなる最近の私だ。
  • 軍部の暴走が、やがて原爆投下につながった。ノモンハン事件の関東軍の考えが、今のアベ政権と酷似していると思えば、ますます心配になり、寝ては目覚め、目覚めては眠りにつくる毎日だ。でも、私の想像は、そんな精神状態で「ノモンハン事件」を解読しようとしているので、ほぼ妄想状態に近いと私は自己分析しているのだが。