函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

プロメテウスの罠から

2014年10月06日 10時58分42秒 | えいこう語る

▼プロメテウスは、天から火を盗んで人類に与えたため罰せられたギリシャ神話の神だ。捏造問題で報道の仲間内からもいじめにあった?!朝日新聞が、原発問題について解説したのが「プロメテウスの罠」というシリーズだ。その中で、自治体として初の原発問題で国を提訴した、函館市の動きを追った記事を送ってくれたのは、私のブログを読んでいただいている、神戸在住のSさんだ。

▼ その中から私が注目する内容を列挙し、そこに私の考え(※)を述べてみたい。①2013年2月19日、大間原発工事ストップを要望に来た函館市長・工藤寿樹は、永田町自民党本部で記者団に囲まれていた。そのすぐ横に別の記者団に囲まれて、大間町長・金沢満春と青森県議会のメンバーが、経産副大臣の対応を受けていた。陳情がかち合ったことに対し金沢は「要望先の都合に合わせただけ」という。※国も村社会のような、見え透いた意地悪をするものだ。

▼ ②市長選に立候補をめざす函館市の工藤が「大間原発無期限凍結」を主張したのは、福島第一原発が起きた2011年の4月だ。大間の金沢はすぐ電話をした。「反原発じゃなくて、凍結だから」と、工藤の口調は柔らかかった。※函館市大間町と呼ばれるほど、海峡を挟んで昔から交流のある身近なところだ。迷惑をかけるのは、隣人の人命に危険を及ぼす原発の誘致に熱心な大間町の方だと思うが。

※今年の昆布漁は10月10で終了だ。

▼ ③工藤が市民の声を聞く懇談会で、大間原発反対運動の竹田とし子のグループと面談した。「どうしても計画を推進するというなら、場合によっては司法手段に訴える」と、工藤が発言した。※竹田グループは、市より先駆けて大間原発中止を函館地裁に提訴している。これで「民事訴訟」と「行政訴訟」の二重提訴となり、協力体制を編成できると思ったが、工藤は民間団体とは距離を置くと発言した。私はこの時、なぜか工藤の顔に、沖縄県知事仲井眞の顔がオーバーラップしたのだ。

▼ ④「山美わしく水清らかな その名も飯館わがふるさとよ みどりの林に小鳥は歌い うらら春陽にさわらび萌える あ々われら今こそ手と手固くつなぎて 村を興さん村を興さん」。福島原発事故で全村避難した、飯館村役場前にある石碑だ。※先人たちが血と汗の滲む努力で築き上げたふるさと。それを守り通すのが、地域住民の責務ではないか。

▼ ⑤福島県浪江町、原発で避難した子供たちに「大人になったとき浪江町がどんなまちになってほしいか」というアンケート。「もとのなみえ町にもどっていてほしい」「前と同じがいい」「もとどおりのまち」その言葉に、現地を視察した函館市議会議長・松尾は目頭が熱くなった。※松尾は自民党だ。市議会は全会一致で大間原発建設凍結を可決した。板ばさみになるだろう。来年の統一地方選挙での、市会議員候補の街頭演説に注目したい。二枚舌など毛頭許されない。

▼ 2014年7月3日、第一回口頭弁論。国側は「原告不適格」で却下を求めた。自ら法廷に立った工藤は「却下という姑息な手段で応訴するのではなく、正々堂々と訴えを受けて立ち、地方自治体の声に具体的に対応すべきだ」と反論すると、会場から拍手が起きたという。※函館市内の高校生の大間原発についての意見だ。「市長だけが戦っているような感じがする。市民全体で戦わなければならないのではないか」と。先日、私も市の幹部の方に「市民として何をなすべきか」を尋ねた。「今のところは何もない」という。「函館市民自治基本条例には“まちづくりは市民が主役”となっていますよ」と“教えてあげた”。

▼冒頭のSさんからの手紙に「町会長として函館の発展にがんばってください」とのエールも書き添えてあった。今日は午後から「市町連・大間原発建設凍結実行委員会」の会合がある。この記事の内容を引用させてもらい、事務局長として“市町連”として何をなすべきか、184町会の全合意を取り付ける努力を試みたい。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (コダヌキ)
2014-10-07 17:38:35
昆布漁もあと少しなのですね。日に日に冷えていっている事と思います。
Unknown (かわぐちえいこう)
2014-10-10 12:36:58
コダヌキさんへ。葉書ありがとうございます。今朝コンブ漁中止の合図が出て、今年度の漁は終了しました。我ながら自分のごくろうさんといいたい感じです。コンブの量も人にうらやましがられるだけとりました。少し骨休めをして、12月からのウニ漁に備えます。

コメントを投稿