カメラといっしょ★

地元福岡~イタリア留学からワーキングビザ取得しての海外生活を写真で綴るつれづれ日記

チョコレートを求めてトリノ

2011-03-30 23:58:46 | └☆イタリアぶらり旅
そろそろ季節も良くなってきたし
どこかに写真を撮りに行こう。
色々調べたら、今トリノでチョコレート祭りをやっているという。
それはぜひぜひ行かねば!!

トリノといえば冬季オリンピック開催の地として記憶に新しいが
イタリア統一後最初に首都の置かれた建国の地であり、
そして実はチョコレートが貴族から一般市民へ解放された
チョコレート革命の地でもある。

その昔、貴族しか食べれない高価なものであったチョコレートを一般市民にもと、
お抱えのチョコレート職人にお店を持つ事を許したザバイオ家があったのがトリノ。
チョコレートに自由を!!
ステキ☆ザバイオ家のどなた様かは存じませんが
おいしいものを独り占めしないあなたのその豊かな心が
今、私を、いえ、世界中のチョコ好きを幸せにしています。

チョコレート記念地トリノまで
貧乏学生の私はいつものように鈍行列車を乗り継いで行く。
しかし、フィレンツェからトリノはけっこう遠い。
東京~名古屋くらいだろうか。
上手に列車をのりついで片道約8時間。
朝4時、まだ夜の空けないフィレンツェを発ち
少しずつ明けて行く今日を車窓に眺めつつ北上する。

まずは、ミラノ到着。

相変わらず圧巻の長い駅

そして都会
 
のんびりフィレンツェの田舎から出てきた私には
目に鮮やかなミラノの景色。
みんなミラノは都会過ぎて好きじゃないというけど
私は結構好き。雑然とした東京が好きみたいに。

ミラノからさらに電車を乗り換えトリノへ。

随分立派な街、中央ヨーロッパの優雅な香り漂う。

往復鈍行電車で8時間かけ、
さらに経費をけちって日帰りをしようとしているから
トリノでの滞在時間は2時間弱、急ぎ足で見て回る。
 
 
 
おりしもイタリア建国150年祭にわくトリノ。
首都はトリノのあと、フィレンツェに移されたのだけど
トリノの方がすごいな。
 
トリノはチョコレートやお菓子がおいしいというので
まずはおいしそうなBARを探して昼食。
  
あ、なんかクラシックでいい感じのお店
入り口からちらりとのぞくと常連らしき数人のお客と
やさしそうな眼差しのバリスタさんが静かに働いている。
ここにしてみた。

自分の順番が来るのを待って、パスタ(小麦粉を使った料理の総称)と
トリノ名物のカフェモカを注文してみた。
これを飲むのも今回の旅の目的のひとつ。
 
写真左、パスタはパイ生地のように軽くてサクサク。
おいしい~。
そっか、ここは北だからバター文化圏、
反面、私の住むトスカーナはオリーブオイル文化圏だから
バターの扱いに得手じゃない感じもある。
甘さも上品で、どことなく繊細。
フランスやオーストリアなどのお菓子文化の影も感じる。
んん!いいね、トリノ。
そして、写真右が名物のサバウド。
カフェエスプレッソにホットチョコレートを混ぜたもので
日本ではカフェモカとしておなじみだけど、
本場の香り高いカフェエスプレッソに
本物のチョコレートを溶かしたものを入れるのだもの、
ひとつひとつの質が違うからとってもリッチで贅沢な味わい。
ふわああああ~、おいしい!!!
ああ、これ超大好き!!!

おいしいカフェをいただきながら
上品なバリスタさんとちょっとおしゃべり。
この飲み物とってもおいしい。
トリノの名物なんでしょ?フィレンツェにはないよと言うと
おいしいチョコレートを混ぜている事、
そしてこれがトリノの王様ザバイオ家に由来してる事など教えてくれた。

後から入ってきたご婦人が私のカフェを見て
まぁ、おいしそうと言っていたので
とってもおいしいですよ、ぜひ、というと
上品に微笑みながら、でもお昼ご飯たくさん食べたから
明日の朝食にいただくわなどと言っていた。
ああ、なんかなにげない会話ひとつもとってもハイソ。
うちの近所のバールなんてみんな大声で話すからすごくさわがしく
話題はきまって、食べ物、天気、ベルルスコーにだもの。
なんかいいな~、トリノ。私、この街、好き。

ここでお土産のジャンドゥイアチョコレートを買って次の目的地へ急ぐ。
 
次は国立エジプト博物館。
私、実はひそかにエジプトファン。
いつかエジプトにも行ってみたいと思っている。
 
 
せっかくだから寄ってみたのが運のつきかファラオの誘惑か
あっという間に時間が過ぎてしまった。
それでも見切れない展示物がたくさん
後ろ髪を引かれる思いで博物館を出て、
次の目標トリノタワーを目指す。

角を曲がる度に開ける美しい街並

中央ヨーロッパの可憐な装飾に大きくて立派な建物。
時間がないと分かっていても、
ああ、ダメだ、写真撮りたいと思わず立ち止まってしまう。
 
 
結局タワーにたどり着けずタイムリミット。
落ち着いた素敵な街を、恥を忍んで駅まで爆走して
なんとかギリギリ帰りの電車に間に合った。ふぅぅぅ~

トリノなんて何にもないよ、とみんな言っていたけどそんな事なかった。
写真を撮るだけなら2時間もあればと高をくくっていたのがいけなかった。
また写真撮りに行かなくっちゃな。
あ!そういえばチョコレート祭りはどうなったんだろう??
あ~、も~、わたしったら。。
もうほんとリベンジ必須だな。

そんなこんなのバタバタでおっちょこちょいな旅も
車窓を流れる春の景色を眺めていたら
それもまたありだったかとのんびり思えてくるのでした。

<カフェしたお店>
■Stratta
Piazza San Carlo, 191
tel 011-547920

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