カメラといっしょ★

地元福岡~イタリア留学からワーキングビザ取得しての海外生活を写真で綴るつれづれ日記

春の陽を撮りに

2012-05-19 23:51:50 | └☆イタリアぶらり旅

この季節、トスカーナの野原にはひなげしの花が一面に咲く。
ひなげしなんて花壇に植えなければ咲かない花だと思ってたけど、
こちらでは野に咲くはならしい。
柔らかな真っ赤な花びらをが風に揺れている様は、
まるで赤いスカートをはいた女の子がくるくると踊っているようで、
とても愛らしい。
あの花が撮りたい!との私の要望に応えてお友達が車を出してくれた。
花畑を見つけては車を止めて写真を撮る。

そうやって進んで、私たちはとうとう丘の上まで来た。
certaldo、以前ここに住む友達に案内してもらった丘。
ここからの眺めが気に入って、今日も立ち寄ってみた。
曇りがちだった空はいつの間にかすっきりと晴れ、
青い小麦が気持ち良さそうにさらさらと風になる。

丘の向こうに見えるのがチェルタルドの町。
小さな町だけど、その歴史はとても古く、
あのデカメロン伝説を書いた作者の故郷でもある。
デカメロン伝説の内容は良く知らないけど、
名前は良く知ってる、あの歌謡曲のおかげでね。
 
 
ドキドキするような伝説が隠れているとは思えない、平穏な町の風景。
人々の幸せがその屋根の下にちゃんと収まっている。
なんか、この町好きなんだよね。
ぷらぷらと町を散歩するも、数分で町の外れに。
振り返ると町の反対側のはずれが見える。
ちっちゃいのね。かわいい。
 
お腹が空いたのでここでお昼。
なんかおいしそうな匂いがする!
まるで犬みたいに本当に匂いをたどってレストランへ。
丘からの景色の見えるテラスで優雅にご飯。
谷から吹く風が心地よい。

エビのタリアテッレ。
しっかり味のソースがぺこぺこのお腹にしみわたる。
うん、結構当りかも。
やっぱり頼りになるのは嗅覚ね。

のんびりと過ぎていく春の陽の午後。
写真撮りに行きたいの!
そんな私のわがままに、車まで出してくれるお友達に感謝。
いつも優しいお友達に恵まれて、私は本当に幸せ者だ。
お友達の優しい思いやりは春の陽ににている。
私もそんな陽だまりみたいにありたいなと思うのでした。


<ランチをしたお店>
■Ristorante L'Antica Fonte
via Valdracca,25, Certaldo Alto
tel 0571.652225
http://www.tavernaanticafonte.it/

フィレンツェのバラ園

2012-05-16 23:03:31 | └☆イタリアぶらり旅
フィレンツェ、ミケランジェロ広場の下に、
毎年春から夏にかけてだけ開くバラの庭がある。
ずっと、ずっと行きたかったのだけど、
いつもタイミングを逃してしまう。
それだけ、花の時期って短い。

仕事にかまけて今年も逃しそうになった。
でも、一緒に行こうねという友達との約束のおかげで
なんとか逃さず、今年は見ることができた。

庭に入る小さな潜り戸をくぐったとたん、
かぐわしいバラの香りの風がふわっと私を出迎える。
ふわぁぁぁ~、なんていい香り。。。
甘くってやさしくってみずみずしい生まれたての幸せみたいなその香りに触れ
私の頬はバラ色に上気する。
 
 
そして、可憐なその姿に、
シャッターを切る手は止まらない。

花は妖艶な女優だ。
カメラを向ければ彼女達は、可憐に微笑んだかと思えば、不機嫌にうつむき、
そして時には艶っぽく見つめ返してきたり、
様々な表情で私を惹き付ける。

ドゥーモも見える素敵なお庭。
 
バラの園で人々はのんびりと遊ぶ。
あたりを包むやわらかなバラの香り。
幸せな香り。
私もいつかこんなお庭持ちたいな。
いや、きっと持つよ、あたし。

あ、、、、なんか今日はいい一日だ。
風にさわさわと揺れる薄い花弁、
甘いバラの香りに包まれて、
途方もなく幸せな気分。
日々の些細な事、未来の不安な事、
全部ぜんぶ今は思い出せない。
あるのは穏やかで優しくってほんのり甘い香り。
幸せな香り。
今日ここに来れて本当に良かった。。
ありがとね、誘ってくれて。
素敵な一日を分かち合う事で、
それは倍になるって思う昼下がりなのでした。

<フィレンツェのバラ園>
■Giardino delle Rose
Viale Giuseppe Poggi 2, Firenze
tel 055/2342426
入場無料
公開日は毎年変わります。詳しくは↓で。
http://centroservizi.lineacomune.it/






時空間修学旅行~番外編 ローマ

2012-05-03 23:30:55 | └☆イタリアぶらり旅
高校の同級生と廻るイタリア、
つかの間の再会はあっという間に過ぎ、
また忙しく仕事に戻った私。

翌日には取材の仕事でローマ。
大抵、誰かとチームになって仕事をするのだが、今回は単独。
10キロ強のカメラ機材を担いで、
たったひとり炎天下のローマの町をひたすら取材して歩く。
正直、過酷な重労働、1日歩き回って宿に戻ると、
大好きなビールを飲む体力すら残っておらず、泥のように眠る。
でも、楽しくってしょうがない。

さて、取材中の写真は全て納品してしまうので、
ブログでは公開出来ないけど、プライベートの写真を少し。

それは、つい昨日までフィレンツェに遊びに来てくれていた同級生が
なんとツアーでちょうどローマに移動してきているのだ。
なんたる偶然!
私も仕事で来ているので、予定は分からないけど、
もし、夜時間があったら夕飯一緒に食べようと話していた。

1日のスケジュールをなんとかこなして、
夜、一緒に食事をできることに。
彼女達のイタリア最後の晩餐にお付合い出来てうれしい。

出かけたのは、ローマで一番おいしいカルボナーラの格付けを持つ「ロショーリ」
カルボナーラ発祥のローマで!となるとワクワクである。
 
まずは、写真右は付き出しのスフリ(ライスコロッケ)。
イタリアではよく「アランチーノ」と呼ばれる軽食なのだけど、
ローマでは「スフリ」と呼ぶらしく、
それはフランス語の「surpris(驚く)」から来ているそう。
食べてあまりにもおいしくって驚いたってお話。
そういえば、ローマ名物の「サルティンボッカ(口に放り込む)」も
あまりにもおいしくって次々口に放り込んでしまうってお話。
ん~、ローマはおいしいものがたくさんなのね。

あ、写真右はカルチョーフィのカルパッチョ。
なんて素敵な盛りつけ。
そしておいしいのよね~、カルチョーフィ。
そういえばカルチョーフィもローマは有名だっけ。
やっぱりおいしいもの王国。
さすが、一時は世界を席巻した国だけある。
 
ジャーン、写真左、おまちかねカルボナーラ!
限りなく濃厚で芳醇なペコリーノチーズ、
そこに塩気と薫製が効いたベーコンがピッと立ち
黒胡椒が全体にアクセントを添えつつまとめる。
とにかく、素材が極上いい!!
それに尽きる旨さ。
でも意外に驚きはない。
というのもこちらに来て食べたカルボナーラは
日本のと全然違うから驚く事がおおいのだけど、
これは日本のおいしいイタリアンで見た事がある形をしている。
もちろん、現地でいただく素材のおいしさには勝てないけど、
それだけ日本のイタリアンのレベルが高いってことだろう。
こちらで修行している日本人のコックさんに知り合うことが多いけど、
その探究心の強さ、食への真摯な姿勢に、本当に頭が下がります。

そして、最後の晩餐だからー!といつもより頑張ってセコンド(メイン料理)まで。
写真右、牛肉のタルタル。
ちょっと炙ってある所がニクいね。

そしてそして、最後だからー!と高級ワイン「バローロ」まで飲む飲む。
働く日本女子の底力に感服。
ちょっと私のお財布さんを気にしつつ、でも最後だもんね!
楽しむ時には楽しまなくっちゃ、
使う時に使わなくって、何の為にお金稼いでるかわかんない。

もちろん、デザートもいただきました。
チョコレートフォンデュ♡

おいしいもの食べて、飲んで、笑って、
きっと本当はいっぱいつらいこともあるだろうけど、
それでも元気に、食べて、飲んで、笑って、
キラキラ輝いている彼女達が私は大好き。
厳しい日本社会できっと私以上にがんばってる、
私は孤独な海外生活で自分しか見えなくなっていたから
色々つらく、厳しいような気がしていたんだ。
みんな、つらく厳しい中をがんばってる。
私も落ちこぼれだってしょげることなく、
私が出来る分だけでも一生懸命がんばろう!

たくさんの思い出と楽しい時間をありがとう!
旧友が日本から届けてくれたものは、
私を強く、励ましてくれたのでした。


<ローマいちおいしいと評判のカルボナーラがあるお店>
■Roscioli
Via dei Giubbonari, 21, Roma
tel 066 87528
http://www.salumeriaroscioli.com/

時空間修学旅行~Arezzo

2012-05-02 23:11:10 | └☆イタリアぶらり旅

高校時代のクラスメイトと廻るイタリア時空間修学旅行。
アグリツーリズモにも興味があるというので、
今夜の宿はアレッツォのアグリツーリズモにみんなでお泊まり。
  
色々探したけど、やっぱりここが一番都合が良いし、
しかもちょうど部屋が空いていた。
宿泊は2度目だけど、やっぱりいいお部屋。
いつかこんなお部屋に住みたいな~と思える
くつろぎと安らぎとに満ちている。
なのに、おしゃれ!
ああ!住みたい!
  
夕食は母屋で専属シェフによる完全プライベートディナー☆
母屋の調度もおしゃれ。。
 
前菜は季節のお野菜を使った創作料理の盛り合せ。
カルチョーフィが大好き、というお友達のリクエストで
カルチョーフィを使ったラザニアベルデ。
パスタもほうれん草のパスタを使ったお野菜たっぷりの1品。

お肉は豚肉の香草焼き、
しっかりじっくり焼きこんだお肉は旨味たっぷりやわらかーい。
何より、すぐ隣のキッチンで作ったばかりの温かい料理が食べられる、
私たちのお腹の具合を見ながら隣で調理してくれる、
なんて贅沢で幸せな夕餉でしょ。
おなかいっぱいで、夢見心地、早々に眠りについた私たち。

翌朝、ちょっぴり早起きしてお散歩。
 
 
 
敷地内には葡萄畑もあって、ワイナーリーも経営している宿。
朝露に濡れた草を静かに踏み、ひんやりとした朝の匂いをかぐ。

朝食は母屋で温かいコーヒーとパン。
昨日食べきれなかったデザートのケーキもちゃんととっておいてくれた。
ん~、おいしいっ。

朝ご飯を食べ終わったら、外は晴れていた。
  
  
久しぶりの晴れ!
気持ちいいーーっ!
 
アレッツォの旧市街地に散策へ。
 
一番高台にあるドゥオーモ。
装飾性はないけど、静かで、じっと揺るがない、
そこにいるとちゃんとどこかにいるような安心感がある。
 
 
映画『ライフ イズ ビューティフル』の撮影場所でもあったアレッツォ。
その冒頭で父と子が自転車で駆け下りてきた広場。

昔の姿をそのままに残したこの町は
ほんとうに美しく、愛らしい。
こんなかわいらしさを亡くしてしてまで、
現代の私たちは何を得たかったのだろう。。
 
ランチはここを訪れる度ずっと、ここおいしそうと目を付けていたお店へ。
いつも満席で入れないのだけど、
今日はオープンと同時の勢いで入って席をゲット。
だいたい開店時間には準備が間に合っていないイタリアでは、
こんなせっかちな客はいやがられる。
人気店を切り盛りするに長けたが故に笑顔皆無のお母さんが
ほら、そこ、何するの、とてきぱきと私たちを捌きにかかる。
でも、大丈夫、私、慣れてるし、接客ならぬ接店員を心得てる。
それさえ知ってればこわくないの。
むしろ得するときだってある。

出てきたご飯はこんなにおいしい!
とてもシンプルな郷土料理。
でも、ズッキーニをスライスしただけのサラダだって
驚くくらいおいしかった。
やっぱりおいしそうな匂いを嗅ぎ付けた嗅覚は伊達じゃなかったね。

ほんの数日、短い旅行は
でも高校の思い出からつながってすごく長いように思えたり、
また遠いような近いような、
時空間を越えて不思議に記憶がつながっていった旅。
彼女達は次の目的地ローマ行きの電車を、
私はフィレンツェに帰る電車を別々のホームで待つ。
明るい日差しがホームを照らしてる。

よく同じ釜の飯を喰らった仲間というが、
同じ黒板を眺めた仲間というのも何か深いつながりができるものだろうか。
遠い昔にひと時を共有した、それを原点に
こんな遠くでほんの一瞬再会しただけなのに、
私たちは理解し、安定した距離感でこの時を楽しく共有している。
日本に帰ればバリバリのキャリアウーマンの彼女達が、
落ちこぼれの私と交わる事などないはずなのに、
あの時と変わらず友達でいてくれる。
ずっとひとりで耐えてきた何かが
温かく何かに包まれたような気がしたのでした。







時空間修学旅行~Certaldo~Sangimignano

2012-05-01 23:33:54 | └☆イタリアぶらり旅
イタリアに遊びに来てくれた高校の時のクラスメイトと廻る旅。
気分はさながら修学旅行。
できたらワイナリーが見たいというので、
ワイナリーで働く知人に頼んでみた。
折り悪く連休中のイタリア、
ワイナリーは開いていないけど、
代わりにトスカーナを車で案内してくれる事に。

まずは彼らの住む町チェルタルド(Certaldo)
こんな素敵な草原の真ん中の小高い丘の上にある。
 
 
とっても小さな町だけど、その歴史は古く5世紀までさかのぼる事が出来る。
またデカメロン伝説の作者の故郷としても有名。
 
町の中のかわいいお店を予約してくれていて、
しかも、見学出来なかったけどせめてワインをと
働いているワイナリーのワインを持ってきてくれた。
この心遣いがとてもうれしい。
通常は赤ワインに使う葡萄を軽く圧搾することで、
皮の赤色をださないようにして白ワインにしたというちょっと変わったもの。
すっきりフルーティーでありながらどことなく芯の強さを感じるようなおいしさ。
 
土地のハムをつまみにワインをいただく。
なんだかフィレンツェの町中で食べる物より
味わいがやわらかい気がするな~。
それからお店のオリジナルパスタ。
デカメロン伝説の主人公の名前がついている。
サルシッチャ(イタリアのソーセージ)とチーズと黒胡椒が
濃厚に絡み合って、かなり食べごたえある。

おいしいご飯とワインで満足満腹。
本当にありがとう!
雨だったけど、広々としたトスカーナの平原とおいしい食事と
もう満足~~、と思ってたのに
すぐ近いからとサンジミニャーノまで連れて行ってくれた。

サンジミニャーノ、塔の町。
その昔、塔の高さで権力を示していたイタリアではどこにもあった塔だけど、
時代とともに消えて行った塔がここには14も残っている。
時の経過に絶え当時を偲ぶ姿に中世の頃に思いは馳せる。
 
そしてサンジミニャーノといえば、
世界ジェラート選手権優勝のジェラート屋さんがある。
雨で寒くてとてもジャラートって気候じゃないけど
そりゃね、もちろん食べるでしょ。
旅の思い出ね。

中世の町の向こうに青空が開けてきた。
美しく切り取られた塔の影が雨に濡れた葡萄畑の匂いとともに私たちの記憶に濃く刻まれる。
トスカーナの美しい景色を見せてくれてありがとう。
ハイライトツアーでは決して見れないイタリアの本当の美しさ。
やさしいイタリアの友人と風景に感謝する夕暮れなのでした。

<ランチをしたお店>
■Osteria da Chichibio
Via Giovanni Boccaccio, 4, Certaldo Firenze
tel 0571 652504

時空間修学旅行~フィレンツェ

2012-04-30 23:56:14 | └☆イタリアぶらり旅

高校時代のクラスメイトがフィレンツェに遊びに来てくれた。

それはこの冬、日本に帰省した時のこと、
Facebookが日本でも流行ったおかげで
にわかに同窓会の連絡網がFB上にもできあがり、
それを伝って懐かしい旧友に再会することが出来た。
再会の席、私がイタリア在住だと知ると、
私も行きたい~、となるわけだが、
そうそう簡単に来れるほど近くもないのだが、
でも、行きたい!と本当に遊びに来てくれた友達がいた。
その行動力、意志の明確さは、さすが名門を誇った生徒だぁ、と
常に落ちこぼれだった私にはまばゆいばかりの級友たちだ。

なにはともあれとにかく嬉しい私、
仕事詰めだった身を空けて彼女達の到着を待ち受ける。

フィレンツェでは買い物!
そう明確な目標を経ててきた彼女達の案内はスイスイ。
ブランドショップに入ったことはなくても場所は知ってるよ。
一緒にお買い物気分。
私の何番目かの趣味は「人の買い物に付合う」
女性の買い物に付合わされて辟易している男性には到底理解しがたい趣味だと思うが。
どっちがいい?どの色?それかわいいよ!買おうかな、どうしようかな、
なんて言い合うのがそりゃもう楽しい訳で。
ああ、女の子の買い物って楽しいっ!

日本ではバリバリのキャリアウーマンな彼女達は
気持ちいい買いっぷりで目的を果たして行く。
買い物に全力を使い果たして、充実の一日の締めはおいしいごはんで。

有名店はどこもいっぱいで予約が間に合わず、
結局、私が普段使っている安っい食堂へ。
安くて地元の人に人気なのでぎゅうぎゅうの相席にされるのだけど、
それも楽しい旅の思いでと楽しんでくれて、ちょっとほっとした。
楽しい再会の夜は、相席の気のいいお母さんとともに更けて行く。
 
翌日はちょうど「notte bianca(白夜)」のお祭り。
イタリアに白夜はないけど、このお祭りでは
夜中遅くまでお店や美術館を開けて夜を楽しむ。
私たちも無料公開になっていたベッキオ宮を見学。
その後はイタリア人の子に教えてもらったおいしいお店で夕飯。
 
おいしいポルチーニ茸と

名物フィレンツェ風Tボーンステーキ
地元っ子のおすすめのお店だけあって
安くておいしくって、雰囲気も気取らずでもちょっといい感じで素敵なお店。

煉瓦造りの壁にろうそくの灯りのテーブルに
なんだか中世の食卓を連想されて、
仄暗いお店の中でぐぐっと時間がねじまがった気がした。
高校を卒業して以来会うこともなかった友達だけど、
今、こうして異国で一緒に旅をしてるなんて、思えば不思議だけど
でも全く違和感もない。
高校2年の時同じクラスだった私たち、一緒に修学旅行いったけ。
そうすればこれは時を越えて行く修学旅行みたいなものだね。
こちらに来て今までないくらいリラックスして楽しく夜は更ける。
そう、この世の辛さなんて何も知らなかったあの頃みたいに。

白夜祭りのイベントの空飛ぶ灯籠が妖しく美しく浮かぶ夜、
今、時空間を越えて私たちは旅をするのでした。

<食事をしたお店>
■Ostaria dei Centopoveri
Via Palazzuolo, 31 50123 Firenze
tel 055 218846
http://www.centopoveri.it/

■Trattoria Bordino
Via Stracciatella, 9R Firenze
tel 055.213048
http://www.trattoriabordino.it/

トスカーナの春を遠乗り

2012-03-16 23:01:20 | └☆イタリアぶらり旅
春、よく晴れた今日、
私たちはかわいい相棒のコルサ、すっごく早く走る自転車でちょっと遠出。

向かったのはトスカーナ出身の自転車選手バルタリの博物館。
フィレンツェから自転車で1時間弱で着く。
ひとつ丘を越えなくてはいけないのでそれがきついけど
あとはオリーブ畑が広がる平野を、
さっき上った坂の勢いでシャァーーーーと一気に走り抜ける。
ああ、爽快!
春の光にきらめく草花を揺らして、私が春風になった様。

途中立ち寄った自転車屋さんにこれからバルタリ博物館に行くといったら
今日開いてるかな、オレ友達だから言ってやるよと連れてってくれた。
そして、多分開ける気などなかった博物館を開けてくれて、
支配人みずから案内してくれた。
ん~、イタリアでは何より知り合いパワーだな。
自転車屋のおじちゃんありがとう!

思ったより広いフロアにずらーっと自転車が並ぶ。
自転車をこよなく愛したバルタリが収集した古い自転車、
ちゃんと自転車の歴史を踏むように並べられていて、
支配人のおじいちゃんの説明をきくと、さらにそれが良く分かって面白い。
普段当たり前に乗っている自転車も、
こんなにたくさんの技術革新をもとに今あるかと思うと感動すらする。
 
あ、これがバルタリさん
ジロ・デ・イタリアでは山岳賞を通算7回受賞、
総合優勝3回、その他各自転車レースで活躍した銘選手。

自転車狂の連れは貴重なアンティークの自転車、パーツを見つけては
嬉々として写真を撮り回っている。
そこまではマニアな話にはついて行けないのでしばらく放置。
 
でも、確かに自転車ってフォトジェニック。

まだまだ見足りなそうな連れ
でも、支配人さんがとってもお昼を食べに行きたそうにしているので、
あえなく退散することに。
私たちもそういえば自転車を走らせてハラペコ。
 
帰りは盆地のフィレンツェに向けて一気に下り降りる。
シャァーーーーーーーーーーー
くぅぅぅ、爽快!
で、町に下り降りて最初に見かけたBARでお昼。
小さなBARでパスタはレンチンだから微妙だったけど、
パンがやたらにおいしかった。
見たら来る人は皆、パンに好きなハムを切って挟んでもらってパニーノを食べてる。
しまった、多分、あれが正解だったな。
ま、だけど運動して空腹だった私たちにはやっぱりちゃんとしたご飯だね。

そして、デザートは私のお気に入りのジェラート屋さん。
ちょっと郊外にあるため自転車でなくては行けない。
お気に入りのピスタキオ&チョコレート。
ここのは食感がなめらかで、華やか香ばしさがおいしい。

ジャラートもとろけるような春の陽、
相棒と走った楽しい遠足は心地よい疲れと共に
心に爽やかな風を通してくれるのでした。


<ジャラート屋さん>
■GELATERIA IL SORRISO
Via erbosa, 70 ,Firenze, Italy
tel: 055.689007

サントスピリットの古物市

2012-03-11 16:43:57 | └☆イタリアぶらり旅
サントスピリット広場では日曜日に市場がたつ。
第2日曜日の今日は古物市。
 
古物市マニアな連れは毎週いそいそとひとりで出かけるのだけど、
今回はなぜか私を連れて出た。天気いいからかな。
 
 
古物市は不思議な空間。
すてきなアンティーク品もあるけど、
ごちゃまぜに色んな物が売られてる。
その中からいいものを探すのが得意な連れ、
変な物を見つける方が得意な私。
誰かに送ったら絵はがきが売られてる。。
買う人いるんだろうか、、
いるから売られてるんだよね。

赤い、、、らくだ??
ただひなたぼっこしてるだけのように見えるけど、
君は売り物?
 
 
なんでもない平和な日曜日の陽の光にさらされて
並ぶ摩訶不思議な物たちの
なんともシュールな姿にクククと笑えてしまう。
今日も平穏にのんびり過ぎて行くイタリアの春なのでした。


<サントスピリット広場の古物市>
Piazza S.Sprito, Firenze
毎月第2日曜日(8月はお休み)

水色のベネチア

2012-02-17 23:18:37 | └☆イタリアぶらり旅


旅行ガイドブックの取材の為に
先月から毎週ベネチアに通っている。
取材中の写真は納品してしまうため
ブログにアップ出来ないけど、
ある日の早朝、取材に出かける途中で撮った写真。

淡いベールを引いて訪れた朝は、
冷たい夜の空気を徐々に温めていく。
美しい水の都ベネチア
その海が朝日に輝くまでのほんのわずかな間、
空と海は境界線をなくし、
ひとつの水色の世界になる。

おだやかな
おだやかな心地
ぼんやりとした水色の世界

君とぼくとの境をなくしたら
世界はこんなに穏やかになるだろうか
世界はもっと平和になるだろうか

冷たい風に吹かれ海を渡りながらふと思う
ベネチアの朝なのでした。