テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ はれやかにクリアな、色と、光と ~

2023-10-21 22:07:36 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あうゥ~、きんもくせいィが~…!」

「がるる!ぐるるるがるる~…」(←訳:虎です!散りそうだねえ~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 金木犀の花がほろほろと散り始めました……

 あの香りに再会できるのはまた一年後かぁ~と嘆息しつつ、

 さあ、週末の本日は読書……をサボって、

 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― ディヴィッド・ホックニー 展 ――

 

 

 東京・江東区の東京都現代美術館にて、

 会期は2023年7月15日~11月5日(月曜休館)、

 『DAVID HOCKNEY』と英語題名が付されています。

 

 画像のチラシ(フライヤー)を開くと、

 はい、チラシの表と裏、両面に大きく広がるのは、

 ポンピドゥー・センターが所蔵する

 ホックニーさんの代表作の一つ

 『春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年』(部分)。

 

「わァおッ!」

「ぐるがる!」(←訳:この色彩!)

  

 ディヴィッド・ホックニーさんは、1937年、

 イングランド北部のブラッドフォードに生まれました。

 大西洋を渡り、米国・ロサンゼルスへ移り住んだのは1964年、

 同時に画風も大きく変化してゆきます。

 

「あかるいィ~ひかりィ!」

「がるるぐるるるる!」(←訳:評判になりました!)

  

 ↑こちらの『クラーク夫妻とパーシー』(1970~71年)も、

 陽光の効果が印象的な作品ですね。

 

 また、絵画の他に、

 舞台美術、版画、写真、ドローイングなどのお仕事でも

 大活躍しておられるホックニーさん、

 近年、新たなツールと出会いました。

 

「あらたなァ、つゥ~るゥ?」

「ぐるるっ??」(←訳:それはっ??)

  

 それは、

 タブレットPC。

 

 ホックニーさん、最近は、

 iPadを使って絵画を制作している、んですって。

  

「あッ、ほんとゥでス!」

「がるぐるるるるるー!」(←訳:持ち歩いてるんだー!)

 

 この展覧会では、

 ロックダウン中にiPadで描かれた全長90メートルに及ぶ新作も含め、

 約120点の作品が展示されます。

 現在はフランスのノルマンディーを拠点として

 制作を続けているホックニーさんの大規模回顧展へ、

 アート好きな皆さま、

 ぜひ、お出掛けしてみてくださいね~♪

 

 

 

   では、ここで秋のオヤツ画像も!

   

   『不二家』さんの

   《LOOK 利き焼いも》には、

   《五郎島金時》と《紅はるか》の2種類のお味が……?

   「もぐもぐッ、どちらもォ~おいしィ!」

   「ぐっるるがるるる!」(←訳:どっちもいいよね!)

   エアコンが要らなくて、

   お散歩にも美術館巡りにも読書にも、

   ちょうどいい季節……この天候が長く続くことを願いつつ、

   皆さま、どうか穏やかな休日を♪

   

 

 

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~ ニャンズと、明日を ~

2023-10-20 22:08:00 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むむッ! かれんだァ~?」

「がるる!ぐるるるるがるー?」(←訳:虎です!クリスマスツリー?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 雑貨屋さんの華やかな店頭には、クリスマスグッズや、

 来年のカレンダーがずら~りと並びました。

 戦争はイヤだよう、平和な年末であっておくれよう、と夢見つつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 猫を処方いたします。 ――

 

 

 著者は石田祥(いしだ・しょう)さん、

 2023年3月に発行されました。

 おお、表紙イラストのニャンコちゃんが可愛いくて、

 つい顔がふにゃふにゃっとニヤけてしまいますね~♫

 

 とはいえ、猫を処方って、どういうことなんでしょう……?

 

「まずはァ、うけつけへェ~どうぞッ!」

「ぐるるるがるる?」(←訳:新患さんですか?)

 

 京都市の中京(なかぎょう)区麩屋町(ふやちょう)通上ル

 六角(ろっかく)通西ル富小路(とみこうじ)通下ル

 蛸薬師(たこやくし)通東入ル。

 

 よそ者にとっては究極にややこしい住所へ、

 香川秀太(かがわ・しゅうた)さんは

 ようやく辿り着きました。

 

 いえ、まだこれで終わりではありません。

 秀太さんの目的地は、

 古くて、お世辞にもきれいとは言えない雑居ビルの、

 ええと、5階にある

 『中京こころのびょういん』。

 

「おすわりィ~くださいなッ」

「がるるぐるるるるるるるる」(←訳:今日はどうしはりましたか)

 

 白衣のお医者さんを前に、

 緊張をこらえて、秀太さんは口を開きます。

 不眠や耳鳴り、食欲不振、

 仕事のことを考えると胸が苦しくなるって、

 説明しなくちゃ……ああ、でも、

 飛び出た言葉は、

 

 会社を辞めたいんです。

 

「そうでスかッ」

「ぐるるるるる」(←訳:わかりました)

 

 ハッとした秀太さんは説明し直します。

 違うんです、辞めたくないんです、

 勤務を続けたい……!

 するとお医者さんはおもむろに頷き、

 そしてにっこりと。

 

 猫を処方します。

 

「それでェしばらくゥ~」

「がるるぐるるぅる!」(←訳:様子を看ましょう!)

 

 は? え? ねこ? 猫? 猫を処方?

 と問い質すよりも先に、

 キャリーケースが持ってこられて、

 その中には、本当に猫が。

 

 この状況は普通ではないと、秀太さんにも分かります。

 けれど……ああ、そうか、これって

 アニマルセラピーとかいうやつか、などと思ったりして、

 猫ちゃんとキャリーケース(お世話用品入り)を抱え、

 アパートに帰宅して。

 

 あらためて、秀太さんは知るのです。

 

 猫を処方――猫と暮らす。

 意外にでかいな。あ、飲み水が要るよな。

 キャットフードを出して、部屋も少し片づけて。

 掃除するのなんて久しぶりだなあ。

 

 こうして、猫ちゃんのおかげで

 秀太さんの病状は劇的に改善、

 平穏な日々を取り戻した!……と行けば、

 まことに目出度かったものの。

 

 程なく、会社をクビに?

 

「ほほゥ?」

「ぐるぅ?」

 

 猫がいれば、万事解決?

 こころの病も消え失せて、毎日がハッピー?

 そんな希望的観測が次々と裏切られてゆく展開に、

 秀太さんは、

 そして私たち読み手も呆然とします。

 

 猫とは、猫と暮らすということは、

 いったい……?

 

「それはァ~…ふふふッ!」

「がるるるぐる!」(←訳:永遠の謎かも!)

 

 5つの短編から成る連作《猫》ものがたりは、

 もちろん、愛猫家さんに、

 動物好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 全ニャンズの幸福を祈りながら、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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~ 小さきものは、巣の中で ~

2023-10-19 22:08:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わほゥ! はせひろさんッ、とうじょうゥ~?」

「がるる!ぐるるっ??」(←訳:虎です!まさかっ??)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨夕、『孤独のグルメ 2 』の再放送を何気に見ていたら、

 井之頭五郎さんのお隣りに、長谷川博己さんが……!

 贅沢なゲスト出演は今日の放送でもアリかしら?と期待しつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 身近な鳥のすごい巣 ――

 

 

 著者は鈴木まもる(すずき・まもる)さん、

 2023年5月に発行されました。

 『鳥の巣にはすごい不思議がつまっている』と副題が付されています。

 

 著者・鈴木さんは、

 東京藝術大学を4年次に中退し、

 絵本作家・画家として活躍していたという、

 ”アートの道”を歩んできた御方です。

 

 そんなアーティストさんが、

 鳥の巣研究家になった理由は――

 

「みィつけちゃッたでスゥ!」

「ぐるがる!」(←訳:偶然にも!)

 

 山の中で暮らしていた鈴木さん、

 枯草で作られたお椀型の鳥の巣を見つけ、

 感銘を受けました。

 

   なんと美しい立体だろうか。

   一体どうやって枯草でこんな形が作れるのだろう。

   何羽のヒナがここで育ち巣立っていったのだろう。

 

 そうして鳥の巣の研究に取り組み始めた鈴木さんは、

 或る事実に気付きます。

 

「いがいにィ、しられていないィのでス!」

「がるるるるるぐるる!」(←訳:鳥それぞれの巣の形!)

 

 この御本で図説&解説されているのは、

 スズメ、ツバメ、セグロセキレイ、メジロ、

 ハシブトガラス、カルガモ、オオハクチョウなど、

 私たちにとって身近な、

 よく見かける鳥たちの巣と、

 実物大で描かれたタマゴたち。

 

 太いくちばしをつるはしのようにして、

 土手に体当たりして穴を掘り、

 その奥で営巣するカワセミ。

 

 アパート風に多世帯の巣を作り上げる

 シャカイハタオリ。

 

 大木の洞(うろ)を好むフクロウ。

 

 と、いろいろな巣があり、

 タマゴがありますが、

 私ネーさが驚いたのは、

 ムクドリ……!

 

「ええッ? これがッ?」

「ぐるがるるる~!」(←訳:見てみたいね~!)

 

 ちょうど今頃の季節、

 駅前や住宅街の周辺に何百羽も集まって、

 騒音と糞害で問題になるムクドリたち。

 

 嫌われ者の彼らが、実は美しい声を持っていて

 モーツアルトさんはムクドリを飼って可愛がっていたのだと、

 以前にご紹介した

 ライアンダ・リン・ハウプトさん著『モーツアルトのムクドリ』

 で知りましたが、

 ここでもうひとつ新情報が。

 

 ムクドリのタマゴは、

 ピーコックグリーンのような

 美しい色をしている……!

 

「ほほほゥ~!」

「がるぅ!」

 

 その美麗な色に魅せられ、

 鳥類学者を目指そうと決意する者も多い、と

 鈴木さんは綴ります。

 

 ムクドリくん、うるさいだけの鳥じゃなかったのねえ。

 

 あ、タマゴの色という点では、

 ウグイスくんもなかなかのものですよ。

 目にも鮮やかな、

 深紅色!

 

「ほうせきィみたいィ!」

「ぐるるるるるがる!」(←訳:目立ちそうで心配!)

 

 親鳥に教わることもなく、

 “本能“で作ってゆく巣のかたち。

 そこからまた新たに旅立ってゆく幾多のヒナたち。

 

 バードウォッチング好きな方々、

 自然観察好きな方々におすすめの一冊です。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

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~ 星よりも目映く、高々と ~

2023-10-18 22:08:33 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 そろそろォ~はろうィィィんッ!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!お菓子の支度を!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 スイーツショップの黒猫ちゃんのクッキーや、

 オバケの形のマシュマロ、チョコレート菓子などを眺めながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― ニジンスキー ――

 

 

 著者は鈴木晶(すずき・しょう)さん、

 2023年7月に発行されました。

 『踊る神と呼ばれた男』と副題が付されています。

 

 ワツラフ・ニジンスキーさん(1890~1950)。

 

 副題にもありますように、

 《神》と呼ばれる天才ダンサーでした。

 

「くうちゅうゥにィ~ひらりィ!」

「ぐるるるがる!」(←訳:誰よりも高く!)

 

 飛翔にも喩えられる、優れた跳躍力。

 ニジンスキーさんがどれほど高く、軽やかに跳んだのか、

 もはや伝説となっていますが、

 飛翔の素晴らしさ以上に有名なのは、

 その最期が“悲劇“的であったこと、でしょうか。

 

 1919年、統合失調症と診断され、精神病院に入院。

 

 以後、1950年4月に亡くなるまで、

 ニジンスキーさんは欧州各地の病院を転々とし、

 現在はモンマルトルの墓地で静かな眠りについています。

 

 ですから、研究者さんたちが

 ニジンスキーさんに関する書物を著す場合は、

 どうしても、彼を襲った“悲劇“を中心としてしまいがち、

 なんですけれど。

 

「いやいやッ!」

「ぐっるがるぐるる!」(←訳:もっと大事なのは!)

 

 ダンサー、そして、コレオグラファー(振付家)。

 

 著者・鈴木さんは、

 ショッキングな“悲劇“よりも、

 近現代バレエ史上最高の表現者・開拓者である

 ニジンスキーさん本来の姿を明らかにしてゆきます。

 

 父母のもとで育った少年時代の彼は?

 バレエ学校時代の彼は?

 ロシア帝室マリインスキー劇場での彼は?

 バレエ・リュス時代の彼は?

 どんな演目を、

 どう踊ったのか――

 

「ほりおこしィましたでスゥ!」

「がるるる……!」(←訳:超人技だ……!)

 

 『ライモンダ』『青い鳥』『ペトルーシュカ』『牧神の午後』

 『シェエラザード』『ジゼル』

 といった作品(プログラム)を上演したのはいつのことか、

 上演した場所(劇場)はどこだったか、

 原作(原案)はなんという作品か、

 振付や、美術、衣装を担当したのは誰か、

 共演者の氏名は、

 観客や批評家の上演後の反応はどうだったか。

 

 現代に残された僅かな資料をもとに、

 鈴木さんが組み立ててゆく

 踊り手・ニジンスキーさんの記録の数々には目を瞠らされますが、

 中でも、

 『薔薇の精』(1911年初演)

 の創造を描いたパートは、まさにこの御本の白眉です。

 

「ぶらぼォ~!」

「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:振付が目に浮かぶよ!)

 

 ニジンスキーさんが踊った『薔薇の精』も

 『牧神の午後』も『ペトルーシュカ』も、

 私たちは見ることが出来ません。

 ニジンスキーさんを撮った動画は、

 1945年にウィーンの街で撮影された約14秒間のフィルム、

 ただ一本だけ。

 踊っている姿の動画は発見されていない、といいます。

 

 それでも。

 フィルムには残っていないけれど、

 彼の足跡は、

 書物に、写真に、この御本に。

 

 誰よりも高く跳躍したひとりの《神》を偲ぶ力作を、

 皆さま、ぜひ、手に取ってみてくださいね♪

 

 

 

 (注:ニジンスキーさんの名前は

   ヴァ―ツラフと表記される場合もありますが、

   この御本ではワツラフとしています)

  

 

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~ 墨と星の淡い影 ~

2023-10-17 22:07:44 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふむむゥ! いつのまにかァ~こうようッ?」

「がるる!ぐるっるがるるる!」(←訳:虎です!染まってきました!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昼夜の寒暖差のせいでしょうか、

 ここ多摩エリアでも、樹々の葉が紅色や黄色を帯びてきたような?

 秋の良い気候がもっと続くといいな~と願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 墨のゆらめき ――

 

 

 著者は三浦しをん(みうら・しをん)さん、2023年5月に発行されました。

 待ってました!

 と三浦さんのファンの方々が大歓迎した新作は、

 まずオーディブル(朗読)で配信され、

 全篇の朗読が完了してのち書籍化された長編作品です。

 

「あらためてェ~ちゅうもくゥでスよゥ!」

「ぐるるがる!」(←訳:筆耕士さん!)

 

 筆耕(ひっこう)。

 手書きで、字を書く。

 それも、毛筆で。

 

 いまどき毛筆で?と首をヒネるには及びません。

 表彰状、感謝状、

 慶弔や、フォーマルな式典での式辞・目録、

 宴会の献立や座席札、

 招待状の宛名など、

 毛筆のプロフェッショナルを必要とする場面は

 意外にもあちこちにあるようです。

 

 そして、この物語の主人公であり

 語り手の『俺』である

 続力(つづき・ちから)さんも、

 筆耕士さんを大いに必要とする職場で働いています。

 

「ばしょはァ、しんじゅくゥ!」

「がるるぐるるるがるるるる!」(←訳:三日月ホテルと申しまする!)

 

 新宿中央公園の美しい緑を借景に、

 常連さんたちの心を

 がっちり摑んで離さない老舗・三日月ホテルでは、

 いま、或るお客さまのために

 招待状発送の準備をしています。

 

 ホテルと契約している筆耕士さんたちの筆致サンプルを

 一目見たお客さまが、

 このかたがいいわ!

 と声を上げたのは――

 

「ほほゥ、なるほどォ~!」

「ぐるがる!」(←訳:いい感じ!)

 

 遠田薫(とおだ・かおる)さん、

 ……遠田書道教室の。

 で…………あれっ?

 

 続さんは戸惑いました。

 連絡先にはメールアドレスがあるだけ。

 住所も電話番号もありません。

 

 これでは宛名書きを依頼したくても封筒を送れないと、

 いろいろ考えた末に、

 遠田さんにメールを送って住所を教えてもらい、

 続さん自身が自分の足で

 遠田書道教室を訪ねることになったのですが。

 

「しもたかいどォ~!」

「がるるぅ~??」(←訳:の何処ぉ~??)

 

 炎天下、土地勘がない下高井戸の駅周りで迷い、

 汗まみれになりながら、

 ようやっと辿り着いた遠田書道教室。

 

 ついに対面した遠田薫さんは、

 続さんがぼんやり想い描いていた書家さんのイメージとは、

 ずいぶんかけ離れていて……

 《役者のようにいい男》?

 

「はんさむゥ~でスねェ!」

「ぐるがるるる!」(←訳:華があるんだ!)

 

 どこか不思議な雰囲気の書家・遠田さんと、

 実直なホテルマンの続さん。

 ふたりの邂逅は――

 

「しィッ! そこまでッ!」

「がるるるぐる!」(←訳:ネタバレ厳禁~!)

 

 はい、もっとお喋りしたいのは山々なれど、

 グッと堪えることにいたしましょう。

 ただ、これだけは言わせてください。

 

 映像化を!

 実写映像化を、どうか!

 

「ぷふふふッ!」

「ぐるる~!」

 

 という訳で、

 全活字マニアの皆さま、

 こころゆらぐ《墨》の物語を、

 秋の読書タイムに、ぜひ~♪

 

 

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~ キッチンに潜むは、ゴーストひとり? ~

2023-10-16 22:06:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あうゥ! つれてェいかれちゃうゥ~!」

「がるる!ぐるがるぅ~…」(←訳:虎です!心配だなぁ~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 『大阪のド根性スイカくん、市が移植作業!』の報道に

 じわじわと不安が高まって来ました。

 見知らぬ場所へ運ばれて大丈夫なのかしら、元気にやっていけるかしら……

 スイカくんの無事を祈りつつ、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 本格王 2023 ――

 

 

 選・編者は本格ミステリ作家クラブの皆さん、

 著者は収録順に、今村昌弘さん、結城真一郎さん、潮谷験さん、

 矢崎純さん、荒木あかねさん、 白井智之さん、道尾秀介さん、

 2023年6月に発行されました。

 『一編15分、世界がぐるりと裏返る』と副題が付されています。

 

「じゅうごふんッ?」

「ぐるるっ??」(←訳:ぐるりっ??)

 

   多様化し細分化した

   現在を象徴するような作品たち――

 

 冒頭の『序』で、

 本格ミステリ作家クラブ会長の麻耶雄嵩さんは、

 ミステリ小説の歴史を想起しながら、

 この御本に収録されている

 7編の短編作品を指して↑こう述べています。

 

 ただ、7作品いずれも内容の濃さは保証付きですので、

 1編を15分で読破、とは行かないかもしれませんね。

 実際、の~んびり読みたい派の私ネーさ、

 一編あたり15分では足りませんでしたw

 

「くすくすッ!」

「がるるっ!」

 

 では、勇んで7作品すべてのレビューを語り……たいところですが、

 ここでは、

 最もニヤリとさせられ、

 読後は最も背筋がヒヤリとなった作品を

 ちょっとだけ御紹介いたしましょう。

 

   結城真一郎さん著

  『転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件』

 

「むぐゥ! そもそもォ、だいめいィがァ~?」

「ぐるるるるる!」(←訳:ミステリアス!)

 

 語り手は、

 生活費を稼ぐべく、

 日夜バイトに明け暮れている大学生の『僕』。

 

 どんなバイトをしているかというと、それは

 ビーバーイーツ。

 まあつまり、ウーバーイーツをパクったような、

 食事を配達するお仕事で。

 

 或る日、配達を受注して指定のレストランに行ってみれば、

 そこにあるのは業務用機材が並ぶキッチンと、

 とりどりの食材と、

 男性シェフがひとり。

 

 まもなく、『僕』は知りました。

 このレストラン絡みの仕事は……

 相当ヤバい。

 

「うらがァ、ありまスゥ!」

「がるっるるぐるーるーるる!」(←訳:思いっ切りグレーゾーンの!)

 

 料理の注文とともにシェフが請け負うのは、

 謎解き。

 

 つまり、

 顧客から『僕』が注文(謎)を請け負い、

 シェフがキッチンで調理(推理)した料理(解答)を

 顧客のもとに届ける。

 

 という、安楽椅子探偵モノの変型進化種、と申しましょうか。

 

「じむしょッ、ないィのでス!」

「ぐるるがる!」(←訳:面談も無し!)

 

 事務所がなくても、

 探偵と依頼人の面談がなくても、

 集めた食材(情報)の新鮮さ(正否)や正しい調理法(分析)を見極め、

 サクサクと調理してゆくシェフの技術は見事なものです。

 

 今回『僕』が持ち込んだのは、

 とあるボロアパートの火災の謎でしたが、

 シェフが『僕』に提示した答え、

 いえ、顧客が受け取ったお料理は、

 いったいどんな味がするものだったのか……?

 

「あまいィ? からいィ?」

「がるるる?」(←訳:ほろ苦い?)

 

 この作品は、雑誌『小説すばる』で不定期連載中の

 《ゴーストレストラン》シリーズ第一作、とのことです。

 単行本の刊行が今から楽しみですね。

 

 もちろん、他作品からも作家さんの知力胆力、

 読み手をダマしてやるぞ~という気合いがひしひしと感じられますよ。

 ミステリ好きな活字マニアさん、

 短編アンソロジー好きな方々は、

 ぜひ、本屋さんで探してみてくださいね~♪

 

 

 

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~ 70’sを、そのままに ~

2023-10-15 22:07:01 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うきゃッ! きらきらァなのでスゥ~!」

「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!攻めてるね~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 んまあ! シルバー一色のカバーの、なんてキラピカなこと!

 この煌びやかな表紙の奥は、いったいどうなっているんでしょう……?

 本日の読書タイムは、さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― 1970’s ロンドン・カルチャーの世界 ――

 

 

 著者は海野弘(うんの・ひろし)さん、

 2021年2月に発行されました。

 『LONDON 1970'S CULTURE CHRONICLE』と英語題名が、

 『ロンドンの誘惑』と日本語副題が付されています。

 

 ↑上の画像では、

 光の乱反射か、レンズのマジックなのか、

 カバーが虹のような色合いになっていますけれど、

 本文で描かれているのもまた、

 表紙に劣らぬ“虹色の世界”でしょうか。

 

「ちょッとォむかしのォ、ろんどんッ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:1970年代の!)

 

 50’sでも60’sでもなく、

 70’sのロンドン。

 

 それはどんな時代であったのか、

 敢えて一言で表現するのなら――

 

  《デヴィッド・ボウイ》の時代。

 

 本名はデヴィッド・ジョーンズさん、

 1947年、南ロンドンのブリクストン生まれ。

 1960年代には音楽活動を始めていたボウイさんは、

 1972年に発表したアルバム『ジギー・スターダスト』で

 大ブレークを果たしました。

 

「にほんでもォ~だいにんきィ!」

「がるるぐるるる!」(←訳:公演もしたよね!)

 

 著者・海野さんは、

 『70’sにおけるボウイと日本の出会いについては、

 もっと注目されていい』

 と本文136ページに記しています。

 

 1973年の来日公演以降、

 日本文化の影響を受けつつ、

 ボウイさんがスタイルをさまざまに変えてゆく一方、

 世界では。

 

 1977年、エルヴィス・プレスリーさん没。

 1978年、シド・ヴィシャスさん没。

 

 パンクの波は去って、

 80’sのニュー・ロマンティック・カルチャーの兆しが

 少しずつ見えてきますが、その前に。

 

 1980年12月、ジョン・レノンさん没。

 

 70’sから80’sへと時代が変わる、

 悲しい鐘の音でした。

 

「いまもォのこるゥ、しょうげきィ……!」

「ぐるるぅがるぐる!」(←訳:忘れちゃだめです!)

 

 グラム・ロックに、パンクに、

 ハード・ロック、ヘヴィ・メタル、プログレッシブ。

 

 いまや英国の主要産業のひとつと言える音楽と、

 アート、映画、演劇、

 文学、ファッション、写真、各ジャンルの70’s。

 

 さらに、海野さんは

 ロンドンの繁華街の歴史や、

 王室事情、フェミニズム運動にも目を配ります。

 

「おうしつもォ、げきへんッ?」

「がるぅるるるぐっるる?」(←訳:スキャンダルどっさり?)

 

 アートも音楽も映画もファッションも、

 現在みられる多くのカルチャーの出発点は、

 ここ――70’s。

 その瞬間の、時代のうねりを、息吹きを、そのままに。

 

 著者・海野さんの博識あってこそ、のノンフィクション作品です。

 アート好き&ロンドン英国文化好きな方々、

 現代史好きな活字マニアさんは、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

 

 

 

 

 

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~ B・J の声を聴け ~

2023-10-14 22:07:35 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 げきそうゥ、だッたのでスゥ~!」

「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!今年は特別だよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 箱根駅伝第100回への出場をかけた予選会は、

 記念大会とあって、全国の大学に門戸が開かれました。

 予選会を突破した学校の選手さんたちに盛大な拍手を送りながら、

 さあ、本日は、読書……をサボって、

 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 手塚治虫 ブラック・ジャック 展 ――

 

 

 東京・港区の東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)にて、

 会期は2023年10月6日~11月6日(会期中無休)、

 『50th Anniv.Tezuka Osamu's BLACK JACK Exhibition What is the doctor for?』

 と英語題名が、

 『医者はなんのためにあるんだ』と日本語副題が付されています。

 

「まッてましたでス!」

「ぐるがるぐる~!」(←訳:来た来た来た~!)

  

 手塚治虫さん(1928~1989)。

 

 “マンガの神様“と讃えられる手塚さんが生み出した医療マンガ

 『ブラック・ジャック BLACK JACK 』――

 連載開始50周年を記念して開催されるこの展覧会では、

 原画531点を中心に、

 マンガから再現したブラック・ジャック邸、

 編集者さんによる証言映像、

 『新寶島』『鉄腕アトム』の作品資料、

 医大時代の資料なども展示されます。

 

「ふォとすぽッとォ、ありまスよゥ!」

「がーるぐるがるる!」(←訳:ポーズしてパチリ!)

 

 はい、ブラック・ジャック邸の手術室では、

 記念撮影OKになっていますよ。

  

 手塚さんの没後もなお、

 《BLACK JACK》各巻は静かに、しかし確実に増刷を重ね、

 新しい読者を獲得し続けています。

 

 大阪大学付属医学専門部卒業、医学博士。

 “医のひと”であった手塚さんが突きつける

 《生命のものがたり》の世界へ、

 活字マニアさんも、

 アート好きな方々も、

 ぜひ、おでかけしてみてくださいな♪

 

 

 

   では、ここでオマケ画像も、じゃじゃん!

   

   銀座『洋菓子舗 ウエスト』さんの、

   《リーフパイ》と

   《チーズバトン》の詰め合わせは、

   軽~い食感が楽しいですね。

   「さくさくさくッ!」

   「ぐるるるっ!」(←訳:ほろほろっ!)

   明日15日はとても冷え込みそう……という予報が出ています。

   皆さま、あったかくして、どうか穏やかな休日を♪

 

 

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~ 王の影身は、ひっそりと。 ~

2023-10-13 22:08:37 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ひでよしィさんッ、おだいじィにィ!」

「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!休養第一で!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 俳優のムロツヨシさんが腹膜炎のため入院……

 ファンとしては大ショックのニュースでした。

 そこで本日は、ムロさんの快癒を祈って、

 読書タイムをムロさんに捧げます。

 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 黒幕の日本史 ――

 

 

 著者は本郷和人(ほんごう・かずと)さん、

 2023年4月に発行されました。

 センターでスポットライトを浴びる主役、ではなくて、

 主役の斜め後ろでさりげなく、

 しかし、すべてを動かす《黒幕》。

 

 この御本では、

 日本史に潜む16人の《黒幕》が取り上げられています。

 

「ひでよしィさんもォ、むかしはァ~…」

「ぐるるがるっる!」(←訳:黒幕に近かった!)

 

 大河ドラマ『どうする家康』でも少し描かれていた、

 城持ち大名になる前の、“藤吉郎“と呼ばれていた時代。

 信長さんのもとで立ち働く藤吉郎さんは、

 《黒幕》

 というのが大袈裟だとしたら、

 信長さんの影身のような存在だったのではないでしょうか。

 

 危険を顧みず情報を収集して、

 どの情報が本物なのか、判断して信長さんに上申する。

 そして、信長さんが下した命令を

 忠実に、臨機応変に実行する。

 

 つまり、藤吉郎さんは、

 信長さんの眼であり耳であり手であって、

 頭脳である場合も少なくなかった……

 

 悲しいのは、藤吉郎さんが太閤さんに成り上がった時、

 信長さん&藤吉郎さんのような関係を築ける者が、

 誰も周囲にいなかった、ということでしょうか。

 石田三成さんや大谷刑部さんは、

 たぶん、藤吉郎さんほどの頭脳を持っていなかった……。

 

「しかたァないィでス!」

「がるるるるぐるるる!」(←訳:太閤さんは唯一無二!)

 

 著者・本郷さんが

 《黒幕》認定する16人の中には、

 残念ながら藤吉郎さんはいませんが、

 藤吉郎さんの同僚といえる黒田官兵衛さんがいます。

 また、

 太閤秀吉さんが、おそらく“手足のひとり“と見做していた

 茶聖・千利休さんもおられますよ。

 

 大河ドラマ関連では、

 『鎌倉殿の13人』に登場した

 中原親能(なかはら・ちかよし)さんも

 《黒幕》扱いされているのが微笑ましいですね。

 京から鎌倉に下ってきて、

 行政の分野で幕府をコントロールする……

 親能さんは京の上級貴族たちを見返したかったのか、

 実際に《黒幕》だったのか……

 御本人に訊いてみたいところです。

 

「きいたらァ、こたえてェくれるかなァ?」

「ぐるっるるる!」(←訳:無理っぽいね!)

 

 ウラからオモテを操った人物。

 重要な役割を果たしたが、陰に隠れた存在。

 目立たないけれど、大きな仕事をやり遂げる者。

 

 古代から近代まで、

 薄闇に顔を隠す16人の《黒幕》のエピソードは、

 歴史好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 大河ドラママニアさんも、

 彼らに《黒幕》の自覚はあったのだろうか、などと想像しながら、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪ 

 

 

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~ 涙や、旅や、アジフライ? ~

2023-10-12 22:06:32 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うむッ! よそうがいィ~にィ、おもしろいィでス!」

「がるる!ぐっるるがる!」(←訳:虎です!ラップが迫力!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ドラマ『パリピ孔明』、伏兵でしたね。

 実写版の孔明さん&他キャラさんがこれほど素晴らしいとは……!

 来週のラップバトル編を楽しみにしながら、

 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― ベスト・エッセイ 2023 ――

 

 

 編纂委員は、角田光代さん、林真理子さん、藤沢周さん、

 堀江敏幸さん、町田康さん、三浦しをんさん、

 2023年6月に発行されました。

 『THE BEST ESSAY 2023』と英語題名が付されています。

 

 2022年に発表された多数のエッセイ作品の中から、

 選りすぐられた75篇が収録されていますよ。

 

「くうきィ~そのままッ!」

「ぐるがるるるぅ!」(←訳:保存されてるぅ!)

 

 小説ではなく、エッセイ。

 その特性ゆえでしょうか、

 作品の中には執筆当時の空気が

 そっくり保存されているかのようです。

 

 世相、経済、国際情勢など、

 コロナ禍もあって、

 お世辞にも明るいとは言えなかった2021年後半~2022年……

 

 おそらくはそのために、

 故人を悼む作品がとても多いように見えてしまうのですが、

 特に印象深いのは、

 

 田中慎弥さん著『生き残った者として』(106ページ)。

 

「えいがのォ、おはなしィでス!」

「がるぐるるがるる……」(←訳:夢のような思い出……)

 

 『共喰い』で芥川賞受賞が決まった田中さん、

 出版社で取材対応をしていて、

 テーブル上の紙に気付きました。

 

 そこにあったのは、

 『共喰い』映画化企画書

 という文字と、

 映画監督・青山真治さんの名前。

 

 なんとしても映画化してほしい、

 青山さんの手で、と田中さんが熱望した通りに、

 映画の制作は進んで、

 後日、田中さんは北九州のロケ現場に

 お邪魔する機会も得ました。

 

   一人で原稿に悩む毎日の私にとって、

   眩い別世界。

 

 撮影の現場を目にし、↑こう痛感した田中さんの内部で、

 何かが変わったようです。

 青山さんと対談したり、

 映画、小説、音楽について語り合い、

 川端康成さんの『雪国』を映画にしてください、と

 お願いしたり。

 

 けれど、2022年春、青山さんは旅立ってしまいました。

 

 文章の端々から、

 哀惜の想いが強く濃く滲む一篇です。

 

「……ないちゃいィそうゥでスゥ!」

「ぐるるるがるるぐる……!」(←訳:ボロボロもらい泣き……!)

 

 あたし明るい御話がいいわ、

 という御方には、

 ええ、↓こちらはいかがでしょう。

 

 浅田次郎さん著『アジフライの正しい食べ方』(73ページ)。

 

 小説の取材のため、

 大分県佐賀関(さがのせき)を訪れた浅田さんが

 編集者さんたちを伴って暖簾をくぐったのは、

 『関あじフライ定食』

 を看板メニューとするお店。

 

 ここで浅田さんを待っていたのは、

 予想外の“食の乱“でした。

 

 美味しくて頬っぺたが落ちちゃうアジフライに、

 さて、貴方は何をつけますか?

 

 醤油か、

 ソースか、

 タルタルソースか、

 それとも……?

 

「ぷふふふッ!」

「がるるっ!」

 

 旅の話、動物の話、

 プロレスや、将棋、本の話――

 

 涙をほろほろ零(こぼ)したり、

 うんうんと頷いたり、

 ギョッとしたり、

 アジフライを買いに走りたくなったりする

 つれづれな2022年のメモワールは、

 エッセイ好きな活字マニアさん必読!ですよ。

 ぜひ、一手に取ってみてくださいね~♪

 

 

 

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