テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

そこにカバンがある限り。

2016-05-09 21:58:48 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しッ、しまッたァ~ッ!」
「がるる!ぐるがるぅっる!」(←訳:虎です!油断しちゃった!)

 こんにちは、ネーさです。
 ホントにしまったわ~…
 ジロ・ディ・イタリアにかまけていたら
 ユヴェントスが久々の黒星を喰らってしまいました。
 次節は特大の元気玉を送らねば!と自戒しつつ、
 はい、メゲずに読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
 
  



           ―― 鞄が欲しい ――



 著者は古山浩一(ふるやま・こういち)さん、2005年9月に発行されました。
 『万年筆画家が描いた50のカバン遍歴』と副題が付されています。

「むむゥ、かばんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:鞄マニア!)

 そうね~、いるのね~、
 世の中には鞄マニアさんって。

 著者・古山さんは、
 画家、絵本作家、随筆家として知られるアーティストさんであり、
 とりわけ、万年筆職人さんに関する著作『4本のヘミングウェイ』は
 万年筆ユーザー必読の書として有名です。

 が、鞄にもこれほど入れ込んでいるのだとは!

「かばんがァ、ぞろぞろッ!」
「がるるる……!」(←訳:山盛りだ……!)

 掲載されているのは、
 カバンにまつわるエピソード40作品と、
 古山さんの筆になるイラスト作品の数々。

 イラストは、もちろん古山さん愛用の万年筆と
 水彩絵の具で描かれたもので、
 すてきにリアルな出来映えです♪

「おしゃしんよりもォ、わかりやすいィでスゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:手触りが見える!)

 カバン開眼の、そのきっかけとなったのは、
 25年前のイタリア旅行であった、と
 古山さんは御本の冒頭で語っています。

 イタリア人が皆それぞれに使い込んでいる鞄の、
 皮革の色合い、風合い。
 羨ましい!
 悔しい!

「まけられないィぞッ!」
「がるるるるるぅ!」(←訳:見返してやるぅ!)

 えーと、何をどう見返すのか不明ですが、
 とにかく古山さん、
 バチカン美術館のミケランジェロさん作『ピエタ』像に
 誓ったのです。

 鞄ルネッサンス!!

「やッちゃいまスかッ!」
「ぐっるぅるる!」(←訳:やっちゃおう!)

 さっそくローマで買いました。
 厚手の皮革、真鍮の口金。
 革と金具がこのように、
 いっけん無造作にまとめられたバッグを
 日本では見たことがなかった……。

「それがァ、はじまりィ!」
「がるるるる?」(←訳:カバン病の?)

 フィレンツェの、泥棒市場で見つけたバッグ。
 エルメスのオータクロア。
 コーチのバッグ。
 ルイヴィトンのトランク。
 プラダだってマストだ!

「ひええええェ~!」
「ぐぅーるがるる!」(←訳:ビョーキ進行中!)

 外国の名店製品だけじゃありません。
 日本のカバンもターゲットですよ。

 特に、一澤帆布さんに思い入れがあるのでしょうか、
 御本の中ほどに収録されている
 『一澤帆布物語。』は、
 帆布バック好きな御方の心を揺さぶること必定です。

 作り手さんの、
 ミシンで布を縫ってゆく音が聞こえてくるかのような、
 臨場感あふれる文章は、
 エンタ度が高く、リズミカル!

「おんがくゥみたいなァ~」
「がるるぐる!」(←訳:カバン讃歌!)

 トートバッグ、ショルダーバッグ、
 リュックサック、
 帽子専用のハットバッグ、
 万年筆のためのバッグ……!

「ぼうしィせんようゥ??」
「ぐるるるっる!」(←訳:万年筆用って!)

 ジャンルとしては、
 エッセイのジャンルに属すると思われますが、
 カバン画集としても楽しめる一冊です。
 
 2005年刊行の作品ですので、
 古書店さんもしくは図書館で探して、
 皆さま、ぜひ、一読を~♪
 

 
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