テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

小さくて大きいチカラ。

2016-05-08 22:06:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おらんだはァ、おてんきィりょうこうゥでス!」
「がるる!ぐるがるるるぅ!」(←訳:虎です!そうこなくちゃ!)

 こんにちは、ネーさです。
 2016ジロ・ディ・イタリアが開催中のオランダはなかなか好天!
 そうよね、ロードレースに何より似合うのは青空だわ♪
 第2ステージが終わった時点で
 上位は僅差の大混戦ですが、さて、明日はどうなる?
 じっくり見守りつつ、
 さあ、読書タイムにもお付き合いくださいね。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



           ―― おとめの流儀。 ――



 著者は小嶋陽太郎(こじま・ようたろう)さん、2015年11月に発行されました。
 えーと、御本の表紙を目にすれば、
 わかる人にはわかっちゃいそうですね。
 
 ヒントその1……おんなのこ。
 ヒントその2……袴。
 ヒントその3……長い棒みたいなものを持ってる。
 ヒントその4……棒みたいなものは、槍ではありません。

「うぎゅゥ? やりィじゃないィのでスかァ??」
「ぐるるる~…?」(←訳:というと~…?)
「あッ! わきゃッたァ!」

 はい、とっくに分かっておられる御方も多いことでしょう。
 表紙の女の子が手にしているのは、

 なぎなた。

 薙刀あるいは長刀とも表記され、
 幅広の曲刀に長柄を合わせた武器です。
 また、その曲刀を使用する武道の一種でもありますね。

「たまァ~にィ、おみかけしまスゥ!」
「がるるる!」(←訳:駅とかで!)

 薙刀がごく普通に武術として認識されていたのは、
 平安後期から江戸時代あたりだったでしょうか。
 現代でこそ、
 日本の武具といったら刀!
 という認識が広まっていますけれど、
 中世に於いて
 “最強の武器”は何であったかを追求すると、

 槍か、
 薙刀か。

 それくらい破壊力のある怖ろしい武器でした。

「でもォ、いまではァ~?」
「ぐるるーるぅ~…」(←訳:マイナーだぁ~…)

 かつては弁慶さんが、
 戦国時代の武将さんたちもが
 当たり前のように槍で、薙刀で
 敵を斬り・突き・射ち・叩き殴り・刻み・薙ぎ払ったものですが、
 21世紀のいまは。

 ずいぶんと少数派になってしまいました。

 とはいえ、
 見捨てられたわけじゃありませんよ!

 ピカピカの新一年生、
 一週間前に中学生になったばかりの
 山下さと子ちゃんは
 心も足取りも弾ませ、
 学校の銃剣道場へ向かいました。

 ここで
 なぎなた部が活動してるはず!
 
「おおォ! にゅうぶゥきぼうゥでスかァ?」
「がるる~!」(←訳:頑張れ~!)

 頑張る気満々のさと子ちゃんが
 銃剣道場の戸を開けると。

 あれ?

 誰もいない……??

「ふァ~、もしかしてェ~」
「ぐるる~?」(←訳:まさか~?)

 なぎなた部、無いわけでは無いんです。
 ただ、部員さんは、たったひとり。

 2年生の部員さんひとりが
 さと子ちゃんの先輩です。

「ふたりィ、だけッ??」
「がるぐるるがるる?」(←訳:それ部活になるの?)

 もちろん、ふたりでは部は存続できません。
 オマケに、剣道部が
 銃剣道場を寄越せ!と詰めよってきています。

「えええェ~?」
「ぐるがるぅ!」(←訳:窮地ですぅ!)

 長野県の真ん中あたり。
 お城のある小さな町の中学校でくりひろげられる
 なぎなた少女たちのものがたり――

 さと子ちゃんをはじめ、
 楽しいキャラさんたちが元気に走り回るスポ魂小説?は
 GW明けでちょっと沈みがちな日々を
 明るくしてくれますよ♪

 通勤の合間に、学校の休み時間に、
 家でホッとひと息の時間に、
 ぜひ、紙上なぎなた体験してみてくださいね~!

 
 
 

 
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