テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 今日もまた、逢魔刻に ~

2024-02-21 22:05:29 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ううゥ、ふたたびのォ~まふゆゥ、なのでス!」

「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!寒いし暗いし!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 春物のお洋服の準備をするまでもなく、

 真冬の寒さが戻って来てしまいました……

 お日さまも姿を隠したままで、暗~い気分のこんな日の読書タイムは、

 ふふふ、さあ、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― となりの百怪見聞録 巻ノニ ――

 

 

 著者は綿貫芳子(わたぬき・よしこ)さん、

 2023年9月に発行されました。

 先日ご紹介しました『となりの百怪見聞録』の、

 こちらは第2巻でございます。

 

「でッ、でましたでスよゥ~…!」

「ぐるがる!」(←訳:怖いヤツ!)

 

 センス抜群のブックデザイナーとして名を馳せる

 片桐甚八(かたぎり・じんぱち)さんは、

 ごくフツーの人でした。

 

 或る日、鬼市(クイシ)に迷い込むまでは。

 

 そこは、ヒトの世の理(ことわり)が通じない

 オニたちの市。

 ヒトならざるモノ達の露天市。

 

 甚八さんはといえば、

 そんなことなど全く知らない訳で、

 何が何だか分からぬうちに、

 いつの間にか鬼市から抜け出てきちゃったんですけど。

 

 ふっと、気付きました。

 

   財布がない。

   落とした。落としてきちまった。

   あの市に。

 

   取りに戻らねえと。

 

「あきらめようゥよゥ~!」

「がるるるるぐるっるる!」(←訳:諦めた方がいいってば!)

 

 ”オバケ先生”と仇名される

 日本画家・原田織座(はらだ・おりざ)さんの知恵を借り、

 鬼市へ再度の潜入を試みた甚八さん、

 お財布を取り戻し、

 やっとの思いで現世に戻ってきて、

 あ~良かった、良かった……

 

 いや、ちっとも良くな~い!

 

「おッ、おきるんでスゥ~!」

「ぐるるるる!」(←訳:いろいろと!)

 

 そう、再度あちらへ――鬼市へ行ったためでしょうか、

 甚八さん、なってしまったんです。

 

 《視える》ひとに。

 

 ヒトには視えないモノが、視える。

 起こるはずのないことが起こる。

 いるはずのないモノも、

 くっきりはっきり視えてしまう――

 

 たとえば、

 都心の賑やかな幹線道路の、

 歩道に沿って設置された自動販売機に、

 人面の巨大な蛇が巻きついている、なんていうことも、

 甚八さんには視えてしまうんです。

 

「じどうはんばいきィにィ~?」

「がるぐる??」(←訳:人面大蛇??)

 

 人面の大蛇の、正体は?

 いや、そうじゃない、

 アイツから無事に逃げる方法はあるのか?

 誰か、助けて~!

 

「ひゃあッ、こッちにィこないでェ~!」

「ぐるるる~!」(←訳:怖過ぎる~!)

 

 1巻以上に、

 《怪》なる世界へ踏み込んでゆく甚八さんと、オバケ先生。

 

 特に、巻末近くに収録されている

 『まよひが異聞譚』の読後感は格別です。

 ホラーコミック好きな方々だけではなく、

 SFやミステリ好きな活字マニアさんも、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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