「こんにちわッ、テディちゃでス!
うわァっ! まッくらァなのでスよゥ!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!寒いし~!)
こんにちは、ネーさです。
北米大陸で観測された皆既日食、パワフルでしたね。
あっという間に暗くなり、
気温は34℃から25℃へと急降下……ってスゴイわ!
日本でも皆既日食が体験できる2035年を楽しみにしながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 先生、シロアリが空に向かってトンネルを作っています! ――
著者は小林朋道(こばやし・ともみち)さん、
2024年1月に発行されました。
人気の《先生!》シリーズ最新刊で主役を張るのは……
ええぇ~……シロアリぃ……?
「あううゥ! えんがちょッ!」
「ぐるがる~!」(←訳:勘弁して~!)
動物行動学者さんであり、
公立鳥取環境大学では
動物行動学と進化心理学を専門としておられる
著者・小林さん。
この御本には、
ガンバって実験に参加、いえ、協力してくれる
子モモンガちゃんたち、
野球部員さんたちに救助されたヒバリのヒナくんたち、
大怪我を負ってしまったユビナガコウモリくん、
と、多様な動物たちが登場しますけれども……
シロアリ?
木造家屋を、コンクリートを、
わさわさモサモサかじって食べて、
屑ゴミにしてしまう、あのシロアリ?
「あんなァ~やつゥがッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:主役だなんて!)
しかし、もちろん、小林先生は
意味もなくシロアリをタイトルにもってきた訳ではありません。
正確にいうと、
私たちがシロアリと呼んでいるのは、
外来種のイエシロアリ。
日本固有の在来種であるヤマトシロアリは、
同じシロアリではありますが、
群れの規模は小さく、
イエシロアリのように建物全体に食害を与えることは
あまりない、とされています。
そんな“穏健系”のヤマトシロアリたちは、
小林先生が研究室で育成・観察している
『ミニ地球』に
革命的な変化をもたらしたのでした。
「みにィちきゅうゥ?」
「ぐるーがるる!」(←訳:おおーこれね!)
掌に乗るくらいの、
透明な球体の中に詰まっているのは、
土と、幼木と、苔、腐葉土、菌糸がついた枯葉と、
ドングリ、ダンゴムシなど。
この、極小サイズの”生態系”を、
小林先生は『ミニ地球』と名付けているんです。
そして、
ダンゴムシの代わりに
消費と分解を盛んに行うヤマトシロアリを入れたら、
『ミニ地球』の生態は、より理想に近付く……?
「ふわわァ、しろありのォおかげでェ~…?」
「がるるるるぐるるがっる?」(←訳:ミニ地球がレベルアップ?)
御本冒頭の『はじめに』では、
《ヒトもまた進化の産物である》と
生命の深淵とヒトの特性を想い、
巻末では《バイオフィリア(自然愛)》を
考察する小林先生。
次巻では《ミニ地球》のその後が
詳しく報告されるのでしょうか。
《ミニ地球ver.2》なんてのが
爆誕したりするんでしょうか。
首を長くして待ちつつ、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪