「こんにちわッ、テディちゃでス!
おひさしぶりィ~に、はれましたでス!」
「がるる!ぐるがぅるるる!」(←訳:虎です!青空ウェルカム!)
こんにちは、ネーさです。
今日3月27日は、《さくらの日》!
今年は良いお花見が出来ますようにと願いつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は↓こちらの、いま話題になっている作品を、どうぞ~♪
―― 八月の御所グラウンド ――
著者は万城目学(まきめ・まなぶ)さん、
2023年8月に発行されました。
第170回直木賞を受賞して、熱く静かにベストセラー街道を疾走中の
”青春小説”ですよ。
「きょうとォ、なのでスゥ!」
「ぐるるるるがるぐるるる!」(←訳:それだけでもうワクワク!)
デビュー作『鴨川ホルモー』と同じく、
京都を舞台に幕を開けた物語は、
『十二月の都大路上下(カケ)ル』。
ただし、主人公は京都っ子さんではなく、
京都府の外からやって来た
若き女子アスリートさん、なんです。
「あすはァ、たいかいィほんばんッ!」
「がるるるがる!」(←訳:勝負の日だね!)
語り手の『私』――
部員のみんなから『サカトゥ—』と呼ばれる
坂東(さかとう)さんは、
陸上部の1年生。
チームの主力は、もちろん、
経験を積み、実績もある3年生や2年生たち。
補欠として参加している1年生の坂東さんは、
夕食が喉を通らないほど
ガチガチに緊張しているレギュラーメンバーの上級生さんたちを
ちょっぴり気の毒に思ったりしながら、
白身魚のフライを齧ります。
女子全国高校駅伝は、
駅伝を志す高校生にとって
野球における甲子園のようなもの。
私たちの高校がエントリー権を獲得したのは、
なんと27年ぶりのことだもの、
そりゃ緊張もするよね。
「ならばッ、ぜんしんぜんれいィでッ!」
「ぐるがるる~!」(←訳:応援しよう~!)
補欠に過ぎない自分は、
緊張する必要なんて、まったく無し。
こころを込めて、先輩たちに声援を送ろう。
と、程良くリラックスできているサカトゥーさんですが、
実はもうひとつ、”安心材料”がありました。
絶望的に、方向音痴。
超弩級の、方向音痴。
超絶方向音痴。
どこに行ってもすぐ迷子になる私だもの、
駅伝を走るなんてもう、絶対に無理。
レギュラーでなくて本当によかっ……………え?
「むッ! むむむむゥ!」
「がるるるる!」(←訳:たいへんだ!)
それは、予想だにしなかった事態。チームの危機。
危機をなんとか回避すべく、
顧問の先生がサカトゥーさんを呼び出して告げた
”重大な決定”とは――
「あちゃちゃちゃッ!」
「ぐるがる!」(←訳:呆然自失!)
方向音痴もなんのその、
サカトゥーさん大活躍の『十二月の都大路上下ル』
に続いて収録されているのは、
表題作品である
『八月の御所グラウンド』。
真冬の駅伝とは対照的な、
炎暑の京都で何が起こるのか。
これはもう、読破あるのみ!
前情報を可能な限り遮断して
じっくり味わってみてくださいね。
いますぐ京都に行きたくなるような、
御所Gはどこ?と探し歩きたくなるような、
ひとり万城目さんのみが書くことを許された
切なくも美しい物語を、
皆さま、ぜひ~♪