goo blog サービス終了のお知らせ 

テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 空想建築マニア専用! ~

2022-01-28 23:37:21 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はふゥほふゥ! すいぶんッほきゅうゥ~!」

「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!喉がカラカラ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 連日の乾燥注意報で喉もお肌も乾ききっていますね。

 温かな飲み物でた~っぷり水分を補ったら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのアート本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― ものがたりの家 ――

 

 

 著者は吉田誠治(よしだ・せいじ)さん、

 2020年7月に発行されました。

 『――吉田誠治 美術設定集――』

 と副題が付されています。

 

「どこにもォないィ~けどォ?」

「ぐるるるがる!」(←訳:どこかにある!)

 

 ああ、こんな家に住んでみたいなぁ。

 

 観賞者にそんな思いを抱かせる

 33点の《空想名建築》を描いたのは、

 “背景グラフィッカー“の吉田誠治さん。

 

 この御本には、

 人気同人誌『ものがたりの家Ⅰ・Ⅱ』上で

 吉田さんが発表した作品と、

 15点の描き下ろし作品が収録されています。

 

「わほほッほゥ! やねがァ、とんがりィぼうしィ~!」

「がるるるぐるる~!」(←訳:間取り図ステキ~!)

 

 子どもの頃、いえ、年齢などに関係なく、

 誰しも夢想したことがあるでしょう。

 

 もしも、自由に建物を建てていい、

 造っていい、となったら、

 こんな家でさ、こんな間取りでさ、

 内装はこんな風にしてさ、

 うっふっふっ、隠し部屋とか抜け穴とか

 作っちゃったりしてさ。

 

「だッてェ、けんちくゥはァ~…」

「ぐるるる!」(←訳:万人の夢!)

 

 理想の《家》よ、いずこに。

 

 憧憬と願望をこめて、

 吉田さんが描き上げた家々は、

 一点(一軒)それぞれが

 大きな物語を背負っています。

 

 軽やかにオープニングを飾るのは、

 『はじめに』の

 《かわいい子供部屋》。

 

 そして本文の一番手となるのは、

 中世ヨーロッパを想わせる《悪戯好きな橋塔守》。

 

 お次は、昭和の日本の香りがする

 《階段堂書店》……ええ、古書店さんですね。

 

 で、こちらは……ギリシャかトルコの辺境でしょうか、

 《厭世的な天文学者の住処》。

 

「じだいもォ、ばしょもォ~」

「がるぐる!」(←訳:楽々跳躍!)

 

 日本へ外国へ異世界へ、

 古代へ中世へ近現代へ。

 吉田さんの想像力は悠々と飛んでゆきます。

 

 塔、お屋敷、砦、城郭、

 テント、船に、ツリーハウス。

 

 僧侶、学者、医師に漁師、

 羊飼い、発明家、

 田舎を愛するおばあさんと……座敷童まで。

 

 《家》と《住む者》を物語る色彩あざやかな作品は、

 背景画……というよりも、

 舞台美術に近いものを感じますね。

 

「もッとォ、よみたいィ~!」

「ぐるるがるる!」(←訳:眺めていたい!)

「ぞくへんッきぼうゥ~なのでスゥ!」

 

 御本の後半には

 『PICTURE BOOK コマ割り絵本』

 『線画ギャラリー 作品設定・解説』

 のページも設けられています。

 

 アニメ&RPG好きな方々、

 ファンタジー好きな活字マニアさんに、

 そしてドールハウス大好きな方々にも

 激おすすめの一冊ですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪