「こんにちわッ、テディちゃでス!
はふゥほふゥ! すいぶんッほきゅうゥ~!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!喉がカラカラ!)
こんにちは、ネーさです。
連日の乾燥注意報で喉もお肌も乾ききっていますね。
温かな飲み物でた~っぷり水分を補ったら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのアート本を、どうぞ~♪
―― ものがたりの家 ――
著者は吉田誠治(よしだ・せいじ)さん、
2020年7月に発行されました。
『――吉田誠治 美術設定集――』
と副題が付されています。
「どこにもォないィ~けどォ?」
「ぐるるるがる!」(←訳:どこかにある!)
ああ、こんな家に住んでみたいなぁ。
観賞者にそんな思いを抱かせる
33点の《空想名建築》を描いたのは、
“背景グラフィッカー“の吉田誠治さん。
この御本には、
人気同人誌『ものがたりの家Ⅰ・Ⅱ』上で
吉田さんが発表した作品と、
15点の描き下ろし作品が収録されています。
「わほほッほゥ! やねがァ、とんがりィぼうしィ~!」
「がるるるぐるる~!」(←訳:間取り図ステキ~!)
子どもの頃、いえ、年齢などに関係なく、
誰しも夢想したことがあるでしょう。
もしも、自由に建物を建てていい、
造っていい、となったら、
こんな家でさ、こんな間取りでさ、
内装はこんな風にしてさ、
うっふっふっ、隠し部屋とか抜け穴とか
作っちゃったりしてさ。
「だッてェ、けんちくゥはァ~…」
「ぐるるる!」(←訳:万人の夢!)
理想の《家》よ、いずこに。
憧憬と願望をこめて、
吉田さんが描き上げた家々は、
一点(一軒)それぞれが
大きな物語を背負っています。
軽やかにオープニングを飾るのは、
『はじめに』の
《かわいい子供部屋》。
そして本文の一番手となるのは、
中世ヨーロッパを想わせる《悪戯好きな橋塔守》。
お次は、昭和の日本の香りがする
《階段堂書店》……ええ、古書店さんですね。
で、こちらは……ギリシャかトルコの辺境でしょうか、
《厭世的な天文学者の住処》。
「じだいもォ、ばしょもォ~」
「がるぐる!」(←訳:楽々跳躍!)
日本へ外国へ異世界へ、
古代へ中世へ近現代へ。
吉田さんの想像力は悠々と飛んでゆきます。
塔、お屋敷、砦、城郭、
テント、船に、ツリーハウス。
僧侶、学者、医師に漁師、
羊飼い、発明家、
田舎を愛するおばあさんと……座敷童まで。
《家》と《住む者》を物語る色彩あざやかな作品は、
背景画……というよりも、
舞台美術に近いものを感じますね。
「もッとォ、よみたいィ~!」
「ぐるるがるる!」(←訳:眺めていたい!)
「ぞくへんッきぼうゥ~なのでスゥ!」
御本の後半には
『PICTURE BOOK コマ割り絵本』
『線画ギャラリー 作品設定・解説』
のページも設けられています。
アニメ&RPG好きな方々、
ファンタジー好きな活字マニアさんに、
そしてドールハウス大好きな方々にも
激おすすめの一冊ですよ。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪