「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ、みんなでェごーるゥでス!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!パリに到着~!)
こんにちは、ネーさです。
2016年のツール・ド・フランスも、
いよいよ今日24日が最終ステージとなりました。
いつものように華やかにシャンゼリゼで周回レース!
と行きたいところですが、
警備の関係でコースが変更になるかもしれません……
ともあれ、3週間の熱戦を乗り切った選手さんたちに拍手を送りつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

―― 戦地の図書館 ――
著者はモリー・グプティル・マニングさん、
原著は2014年に、↑画像の日本語版は2016年5月に発行されました。
英語原題は『When Books Went to War:The Stories That Helped Us Win World WarⅡ』、
『海を越えた一億四千万冊』と日本語副題が付されています。
多くの活字マニアさんは、
とりわけミステリマニアさんは御存知でしょう、
第二次世界大戦中、
英国ではアガサ・クリスティーさんの新作ミステリが
戦争なんかに屈さないぞ!とばかり、
毅然と刊行されていたことを。
「くりすますにィ、くりすていィをォ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:戦下でもミステリ!)
一方、英国の敵国であるナチス政権下のドイツでは
何が起こっていたか、というと――
焚書でした。
1933年5月、ベルリンのベーベル広場で
“非ドイツ的”な書籍と文書が炎の中へ投げ込まれ、
この出来事以降、本格的な言論・思想統制が
ドイツ社会を覆います。
文学、報道、ラジオ、演劇、音楽、芸術、絵画や映画、
あらゆる芸術活動は
宣伝大臣ゲッペルスの監視を受ける事態となりました……
「ひィどォいィ~ッ!」
「がるるるぅっ!」(←訳:許さないぃっ!)
なんてことするんだー!と怒りの声を上げたのは
現代の私たちだけではありません。
当時の英国で、そして米国でも、
焚書に対する抗議運動が展開されました。
焚書、赦すまじ!
その勢いと決意は、
一見しただけではあまり目立たない、
けれど長期的に俯瞰するならば
大きなうねりとなって世界のあちこちに実を結びます。
戦地の兵士たちに、本を。
陸軍、海軍、
ヨーロッパの戦線にもアジアの戦線にも、
本を、幾万冊もの本を届けよう――
「いろんなァ、しょもつゥ!」
「ぐぅるるるがるがる!」(←訳:ジャンルもとりどり!)
米国の図書館員さんたちは、
全国から寄付された書物を兵士に送る図書運動を始め、
運動はやがて《兵隊文庫》の発行へと変化してゆきます。
兵士用に作られたペーパーバックは
タバコやお菓子よりも高い人気を得て、
つらい日々を送る兵士たちを力付け、
心の支えとなった――
「やぱりィ、ほんはァもやしちゃだめェでスゥ!」
「がるるる!」(←訳:守ろう本!)
《兵隊文庫》発行の経緯、
兵士たちがどれほど本を必要としていたか、
どんな本が好まれたのか、
《兵隊文庫》に規制や検閲はあったのか、
戦争中だけでなく戦後も
本を活用してゆこうという試みまで、
著者・マニングさんは綴ります。
焚書によって葬り去られた書籍の数より、
もっと多くの、たくさんの書籍を、世界に。
本を燃やす、
そんな暴挙のない世界へ。
「にどとォ、おこらないィようにィ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:戦争も焚書もね!)
巻末には、
第二次世界大戦中のドイツで焚書に指定された書籍の著者リスト、
《兵隊文庫》の書名・著者リストも掲載されています。
本の在りかたを考える、
本を愛するすべての方々、
どうか、ぜひ、一読を。
きょうはァ、みんなでェごーるゥでス!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!パリに到着~!)
こんにちは、ネーさです。
2016年のツール・ド・フランスも、
いよいよ今日24日が最終ステージとなりました。
いつものように華やかにシャンゼリゼで周回レース!
と行きたいところですが、
警備の関係でコースが変更になるかもしれません……
ともあれ、3週間の熱戦を乗り切った選手さんたちに拍手を送りつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

―― 戦地の図書館 ――
著者はモリー・グプティル・マニングさん、
原著は2014年に、↑画像の日本語版は2016年5月に発行されました。
英語原題は『When Books Went to War:The Stories That Helped Us Win World WarⅡ』、
『海を越えた一億四千万冊』と日本語副題が付されています。
多くの活字マニアさんは、
とりわけミステリマニアさんは御存知でしょう、
第二次世界大戦中、
英国ではアガサ・クリスティーさんの新作ミステリが
戦争なんかに屈さないぞ!とばかり、
毅然と刊行されていたことを。
「くりすますにィ、くりすていィをォ!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:戦下でもミステリ!)
一方、英国の敵国であるナチス政権下のドイツでは
何が起こっていたか、というと――
焚書でした。
1933年5月、ベルリンのベーベル広場で
“非ドイツ的”な書籍と文書が炎の中へ投げ込まれ、
この出来事以降、本格的な言論・思想統制が
ドイツ社会を覆います。
文学、報道、ラジオ、演劇、音楽、芸術、絵画や映画、
あらゆる芸術活動は
宣伝大臣ゲッペルスの監視を受ける事態となりました……
「ひィどォいィ~ッ!」
「がるるるぅっ!」(←訳:許さないぃっ!)
なんてことするんだー!と怒りの声を上げたのは
現代の私たちだけではありません。
当時の英国で、そして米国でも、
焚書に対する抗議運動が展開されました。
焚書、赦すまじ!
その勢いと決意は、
一見しただけではあまり目立たない、
けれど長期的に俯瞰するならば
大きなうねりとなって世界のあちこちに実を結びます。
戦地の兵士たちに、本を。
陸軍、海軍、
ヨーロッパの戦線にもアジアの戦線にも、
本を、幾万冊もの本を届けよう――
「いろんなァ、しょもつゥ!」
「ぐぅるるるがるがる!」(←訳:ジャンルもとりどり!)
米国の図書館員さんたちは、
全国から寄付された書物を兵士に送る図書運動を始め、
運動はやがて《兵隊文庫》の発行へと変化してゆきます。
兵士用に作られたペーパーバックは
タバコやお菓子よりも高い人気を得て、
つらい日々を送る兵士たちを力付け、
心の支えとなった――
「やぱりィ、ほんはァもやしちゃだめェでスゥ!」
「がるるる!」(←訳:守ろう本!)
《兵隊文庫》発行の経緯、
兵士たちがどれほど本を必要としていたか、
どんな本が好まれたのか、
《兵隊文庫》に規制や検閲はあったのか、
戦争中だけでなく戦後も
本を活用してゆこうという試みまで、
著者・マニングさんは綴ります。
焚書によって葬り去られた書籍の数より、
もっと多くの、たくさんの書籍を、世界に。
本を燃やす、
そんな暴挙のない世界へ。
「にどとォ、おこらないィようにィ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:戦争も焚書もね!)
巻末には、
第二次世界大戦中のドイツで焚書に指定された書籍の著者リスト、
《兵隊文庫》の書名・著者リストも掲載されています。
本の在りかたを考える、
本を愛するすべての方々、
どうか、ぜひ、一読を。