「こんにちわッ、テディちゃでッス!
かかかッ、かッちゃいましたでスゥ!」
「がるる!ぐるがるぅ!」(←訳:虎です!快勝だよぅ!)
こんにちは、ネーさです。
開催中のEURO2016、
イタリアはみごとベルギー(FIFA世界ランク2位)に勝利しました。
やったわ~♪と浮かれてしまった一日の締め括りは、
はい、読書タイムですよ。
本日は、こちらの絵本作品を、どうぞ~!

―― まよいが ――
原作は柳田国男(やなぎだ・くにお)さん、
文は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、絵は近藤薫美子(こんどう・くみこ)さん、
2016年4月に発行されました。
『えほん遠野物語』と副題が付されていることからもお分かりのように、
民俗学者・柳田国男さんの代表作として名高い
『遠野物語』に収録されているエピソードを
絵本化したものです。
「ふァいッ!テディちゃ、しッてるでス!
かッぱさんのォ、おはなしィ、でスよッ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:オシラサマも!)
河童さんに関する伝説・伝承は全国に多く、
また、蚕の神さま、馬の神さまとも謂われるオシラサマも、
主に東北地方で信仰されている神さま(福の神さま)ですね。
が、この御本では。
主役は、或るお家です。
題名は『まよいが』と平仮名になっていますけれど、
『迷い家』もしくは『迷家』『マヨヒガ』とも表記される、
山の奥の、ふしぎなお家のものがたり。
「なんだかァ、だんだんッ」
「がるる~…」(←訳:背筋が~…)
遠野あたりの山では、
不思議なことがよく起きる。
こんな出だしから、
京極夏彦さんが私たち読み手を連れてゆくのは、
小国村(おくにむら)の、小川のほとり。
三浦(みうら)という、
貧しい家の女房が、
家の外の洗い場を流れる小川に沿って、
ふきを採りに出かけたら――
「うわッ、やまおくゥでス!」
「ぐるるがる~?」(←訳:フキはどこ~?)
探せども探せども、
良いふきがない。
小川の上流の方へ、
つい歩みを進めてゆく彼女が。
ふと見ると。
「あわわわッ??」
「がるるっ?」(←訳:これはっ?)
立派な、黒い門。
庭に花が咲き乱れ、
そのむこうには、
たいそうな御屋敷も見える――
「こッ、ここはァ、ほんとにィ??」
「ぐるる??」(←訳:山の中??)
ふらふら、ふらり、と
門をくぐった女房が、
そこで出逢ったものは。
あるいは、出逢わなかったもの、とは。
「やッ、やまではァ、やぱりィ~…!」
「がるるるるるるぐるるるる!」(←訳:不思議なことが起こるんだ!)
『遠野物語』の中では、
あまり毒気がない――
いえ、
毒気がないように見えて、
実は最も狂おしい切望を秘めているエピソードを、
京極さんが新たに仕立て直し、
近藤薫美子さんが可愛らしくも大胆な画で、
絵本に組み上げました。
本家『遠野物語』をよく御存知の活字マニアさんも、
この絵本のページを、
一枚また一枚と捲ってゆけば
また別の感慨を抱かれることでしょう。
山の奥から、持ち帰ったもの、
やって来たもの。
音もたてずに、忍びよるもの……。
「ひッそりとォ~…」
「ぐっるるる~…」(←訳:やってくる~…)
こんなお話は、日本ならでは?
いえいえ、
おそらくは世界に通用する、世界中で共通し得る、
不思議な物語を、
皆さまも、ぜひ。
「ほんやさんのォ、えほんこーなーでッ!」
「がるるぐるる~る♪」(←訳:お探しくださ~い♪)
かかかッ、かッちゃいましたでスゥ!」
「がるる!ぐるがるぅ!」(←訳:虎です!快勝だよぅ!)
こんにちは、ネーさです。
開催中のEURO2016、
イタリアはみごとベルギー(FIFA世界ランク2位)に勝利しました。
やったわ~♪と浮かれてしまった一日の締め括りは、
はい、読書タイムですよ。
本日は、こちらの絵本作品を、どうぞ~!

―― まよいが ――
原作は柳田国男(やなぎだ・くにお)さん、
文は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、絵は近藤薫美子(こんどう・くみこ)さん、
2016年4月に発行されました。
『えほん遠野物語』と副題が付されていることからもお分かりのように、
民俗学者・柳田国男さんの代表作として名高い
『遠野物語』に収録されているエピソードを
絵本化したものです。
「ふァいッ!テディちゃ、しッてるでス!
かッぱさんのォ、おはなしィ、でスよッ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:オシラサマも!)
河童さんに関する伝説・伝承は全国に多く、
また、蚕の神さま、馬の神さまとも謂われるオシラサマも、
主に東北地方で信仰されている神さま(福の神さま)ですね。
が、この御本では。
主役は、或るお家です。
題名は『まよいが』と平仮名になっていますけれど、
『迷い家』もしくは『迷家』『マヨヒガ』とも表記される、
山の奥の、ふしぎなお家のものがたり。
「なんだかァ、だんだんッ」
「がるる~…」(←訳:背筋が~…)
遠野あたりの山では、
不思議なことがよく起きる。
こんな出だしから、
京極夏彦さんが私たち読み手を連れてゆくのは、
小国村(おくにむら)の、小川のほとり。
三浦(みうら)という、
貧しい家の女房が、
家の外の洗い場を流れる小川に沿って、
ふきを採りに出かけたら――
「うわッ、やまおくゥでス!」
「ぐるるがる~?」(←訳:フキはどこ~?)
探せども探せども、
良いふきがない。
小川の上流の方へ、
つい歩みを進めてゆく彼女が。
ふと見ると。
「あわわわッ??」
「がるるっ?」(←訳:これはっ?)
立派な、黒い門。
庭に花が咲き乱れ、
そのむこうには、
たいそうな御屋敷も見える――
「こッ、ここはァ、ほんとにィ??」
「ぐるる??」(←訳:山の中??)
ふらふら、ふらり、と
門をくぐった女房が、
そこで出逢ったものは。
あるいは、出逢わなかったもの、とは。
「やッ、やまではァ、やぱりィ~…!」
「がるるるるるるぐるるるる!」(←訳:不思議なことが起こるんだ!)
『遠野物語』の中では、
あまり毒気がない――
いえ、
毒気がないように見えて、
実は最も狂おしい切望を秘めているエピソードを、
京極さんが新たに仕立て直し、
近藤薫美子さんが可愛らしくも大胆な画で、
絵本に組み上げました。
本家『遠野物語』をよく御存知の活字マニアさんも、
この絵本のページを、
一枚また一枚と捲ってゆけば
また別の感慨を抱かれることでしょう。
山の奥から、持ち帰ったもの、
やって来たもの。
音もたてずに、忍びよるもの……。
「ひッそりとォ~…」
「ぐっるるる~…」(←訳:やってくる~…)
こんなお話は、日本ならでは?
いえいえ、
おそらくは世界に通用する、世界中で共通し得る、
不思議な物語を、
皆さまも、ぜひ。
「ほんやさんのォ、えほんこーなーでッ!」
「がるるぐるる~る♪」(←訳:お探しくださ~い♪)