テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

かわいいヤツらが、大挙して♪

2015-05-28 21:46:06 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 そろそろォ、みえてきましたでス!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!ミラノは近いぞ!)

 こんにちは、ネーさです。
 2015年のジロ・ディ・イタリアも終盤戦となりました。
 風光明媚な北イタリアのリゾート地から、
 5月31日にはゴールとなるミラノへ!
 総合首位は揺るがないのか?と今日もまたハラハラしつつ、
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~♪

  



              ―― かわいい絵巻 ――



 著者は上野友愛(うえの・ともえ)さん&岡本麻美(おかもと・まみ)さん、
 2015年5月に発行されました。
 『Kawaii! The Intimacy of the Japanese Handscroll』と英語題名が付されています。
 
「えまきとォ、いえばァ!」
「ぐるるるがぅる!」(←訳:鳥獣戯画じゃん!)

 2014年秋には京都、
 そして現在、2015年春にはここ東京で公開されている
 国宝『鳥獣戯画絵巻』。

 この御本では、『鳥獣戯画』を代表とする、
 
   うわあ♪可愛い~♪♪

 と、頬がフニャリンと緩んでしまいそうな、
 日本の美術作品=絵巻が紹介されています。

 華麗とか秀麗と賞讃したい
 豪快豪胆剛腕な戦(いくさ)絵巻じゃなくて、
 どこまでも、

「かわいいィ!」
「がぅーる!」(←訳:キュート!)

 な絵巻って、けっこう多いんですね。

 そんな可愛い(カワイイ!)という概念は
 日本オリジナルな発想……ていうか視点、/観点であるわけですが、
 絵巻というのも、
 日本オリジナルな芸術様式なのだそうですよ。

「えッ? がいこくにはァ、ないのでスかッ?」
「ぐるがる?」(←訳:中国には?)

 源流とされているのは、中国の『画巻(がかん)』――
 横長の巻物に
 ひとつひとつの絵を並列的にならべたもので、
 ただし絵と絵に物語的なつながりはないのが特徴です。
 
 読み解くことより、
 横に長い絵画を観る歓びが
 『画巻』の意義、なのでしょう。

「ぱのらみッくゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:それもいいね!)

 『画巻』は日本では発展せず、
 代わって『絵巻』が誕生し、根付きました。

 お寺社の縁起を著わしたもの、
 偉人さんの出世譚、
 妖怪退治・鬼退治を描いた冒険譚、
 鳥獣戯画のような、お伽噺やファンタジー……

「わほおッ♪ これはァきゃわゆいッ!」
「ぐるるる!」(←訳:スズメだ!)

 この御本で取り上げられている絵巻作品の中で
 とりわけ、
 きゃ~♪かわいい~♪のは、これね!

 『雀の小藤太絵巻』(16世紀、サントリー美術館蔵)。

「ゆるきゃらッ??」
「がるるる!」(←訳:可愛すぎ!)

 『きりぎりす絵巻』(17世紀、細見美術館蔵)、
 『鼠草子絵巻』(16世紀、サントリー美術館蔵)も
 カワイイもの好きな方々をノックアウトすること、
 間違いありません。

 では、こういう『絵巻』作品を
 正しく観賞する方法は?

 『絵巻』に添えられている『詞書(ことばがき)』とは?

「えまきものとォ~…」
「ぐるるるがる!」(←訳:付き合うコツ!)

 分かりやすく解説されている『絵巻』の知識あれこれ。
 
 アート好きさんならずとも、
 一読以上の価値あり!
 ぜひ、手に取ってみてくださ~い♪
 



コメント
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