テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

伸びゆく《緑》の系譜。

2015-05-12 21:30:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!
 あううぅ~、たいふうッ?」
「がるる!ぐるがるー!」(←訳:虎です!勘弁してー!)

 こんにちは、ネーさです。
 台風? CL準決勝バルサ×バイエルンの2ndレグが始まるっていうのに!
 思わず舌打ちしちゃいますが、
 試合開始までのお時間は、さあ、読書タイムを、どうぞ~♪

  



          ―― 茶の湯を愛したお殿さま ――



 著者は八尾嘉男(やお・よしお)さん、2015年4月に発行されました。
 題名にある『お殿さま』とは、
 いわゆる大名さまのことですよ。

「いざァ、とつげきィ~!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:国盗りだぁ!)

 と、領土の奪い合いをしていた戦国(室町)時代、
 《茶の湯》、
 あるいは《茶道》というべきでしょうか、
 現代にも伝わる喫茶の作法が
 千利休さんによって完成されました。

 その当時、
 織田信長さん、豊臣秀吉さんたち
 そうそうたる“天下人”が茶の湯にハマっていたことは
 よく知られている歴史の事実ですね。

 そして、その後の時代にも……

「おおぜいィ、いまスでスよゥ!」
「がるぐるるがるるる!」(←訳:茶道マニアお殿さま!)

 この御本で、紛れもなく茶人大名であろう、と名を挙げられているのは、
 25人のお殿さまと、
 2人のご家老さま
 (ご家老さまも実質ほぼ殿さま格ですので、計27人のお殿さま)。

 しかし、生きた時代によって、
 茶の湯のありかた、
 傾向なども変わってゆく、と
 著者・八尾さんは分析しています。

「せんごくじだいィちょくごォ、からァ~」
「ぐるるがる!」(←訳:維新と明治!)

 大きな所領を持つお殿さま、
 お金のない小国のお殿さま、
 皆さんそれぞれに茶道が好きで好きで。

 印象的なのは、
 政治手腕に冴えをみせた保科正行(ほしな・まさゆき)さん、
 画の才もあった柳沢保光(やなぎさわ・やすみつ)さん、
 煎茶好きな文人大名の増山雪斎(ましやま・せっさい)さん……

「にそくのォ、わらじィ!」
「がるるるるぐるるる!」(←訳:お殿さまと茶人のね!)

 茶の湯好きなお殿さまたちがいた……ということは、
 お茶なんで大っ嫌い!なお殿さまたちもいたのかなぁ。

 と、アマノジャクな私ネーさは、
 ついつい推測、いえ、邪推してしまいました。

 ボクお茶が苦手で~…
 体質的に抹茶がダメで~…
 ああ、お茶がつらい~……
 そんなお殿さまもいた、のかしら?

「いたとしてもォ~」
「ぐるるがるるるるる!」(←訳:内緒にしとかないと!)

 武家の社会において
 重要な嗜みのひとつであった茶の湯。
 ときには人事を左右し、
 コネ作りに役立ち、
 血統の証(あかし)でもあった茶の道。

「たかがァ、おちゃッ??」
「がるるる!」(←訳:されど茶!)

 歴史好きな活字マニアさんは
 愉しみながらサクサク読破できる一冊です。
 ノンフィクション好きな御方も、
 本屋さんの新書コーナーで
 探してみてくださいね~♪




 (ここ東京・多摩の八王子では風雨が強くなってきました。
  皆さま、どうぞお気をつけて!!)



 


コメント
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