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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

求ム、冒険(特大)?

2012-06-26 23:19:48 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ふっふっふっ、情報を入手しましたよ!
 今日6月26日の20時3分過ぎから北西の空に
 ISS(国際宇宙ステーション)が見えると聞いて、
 いざ出陣!夜空ウォッチング!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ……むッ? むむッ! あれはッ!」
「がるる!ぐるるがるぐるるー!」(←訳:虎です!光の点が見えたよー!)
「けッこうゥ、あかるいィッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:それに速い!)

 おお! あれが宇宙ステーションなのね!
 一等星以上の明るさ、でしょうか。
 すごーい! ぐんぐん夜空を横切ってゆくわ!
 と軌跡を眼で追っていたら……首が痛くなりました。

「あいたたたッ!」
「ぐる~!」(←訳:苦し~!)

 では頸筋に湿布を貼って、と……
 さあ!お次の出陣は、読書タ~イム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
               ―― ここはボツコニアン ――


 
 著者は宮部みゆきさん、2012年2月に発行されました。
 表紙画および本文のイラストレーションは高山としのりさん、ブックデザインは板野公一さんによるものです。
 『Here is BOTSUCONIAN』と英語題名が付されています。

「ぼつこにあッ??」
「ぐるるがるっるるっる~?」(←訳:そんな国あったっけ~?)

 いい質問だわね。
 はっきり言っちゃいましょう。
 ボツコニアンは、あります。
 ですが、実在はしていません。

「ふァ~??
 あるのにィ、ないのッ?」
「ぐるがるぐるぅ~?」(←訳:禅問答ですかぁ~?)

 どこかにあるけれど、
 ここにはない世界――ボツコニアン。
 御本の第一章で、著者・宮部さんは早々に明かしてしまうのです。

   魔法石のエネルギーによって支えられる、ここ・ボツコニアンは、
   《できそこないの世界》。
   主人公の《選ばれし者》は
   この世界の成立ちを変え、
   本物の世界にするため、
   旅に出なければならない。

「まほうゥ~…?」
「がるぐるる~…?」(←訳:選ばれし者~…?)
「どこかでェ、きいたァようなッ??」

 えへん、いいんです。
 ゲーム愛好家さんには、馴染みのある設定。
 活字マニアさんや映画マニアさんにも
 これ、どっかで見聞きしたわよね?な単語や登場人物さんたち。

 おっと、いけませんよ。
 先入観を持っては。

 馴染みがあるというのは、
 手垢がついちゃってる、ってことでしょうか?
 もう飽きた、ってことでしょうか?
 
 いーえ! そんなことありません!

「ありませんでスかァ??」
「ぐるるがるぅ~?」(←訳:ホントにぃ~?)

 12年間、生き別れになっていた双子の姉弟(スター・ウォーズ?)。
 実はこのふたり、
 ボツコニアンの解説者たる『世界のトリセツ』(芸人さん?)の導きのもと、
 すとーんと落っこちたり(アリス?)、
 人語を解さないドラゴン(これが意外に……)に襲われたりしながら、
 王都(定番)の、
 地下迷宮(超定番)を目指す、
 《双極の双子》ピピちゃんとピノくん。

 予想外に骨太な、
 ふたり(とトリセツ)の冒険は、
 ええ、そうよね、
 魔法世界の主役さんなのですから、
 ちょっとやそっとの危難なんて、大丈夫!
 ……大丈夫なはず、よね?
 う~ん、大丈夫だと思う、んですけど……
 あらっ?
 んまーっ大変!
 背後に忍び寄るのはモンスターの影?!?

「がるるぐるーっ!」(←訳:どんと来ーいっ!)
「にげるがァ、かちィだよゥッ!」
「ぐるるる!」(←訳:言えてる!)

 ボツコニアン世界に退路なし!
 ならば、活字マニアの皆さまも
 ピピちゃんピノくんとともに、
 冒険の旅へ!