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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

わたしたちの、星。

2012-06-07 23:38:31 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 もうすぐゥ、つゆいりィッ??」
「がるる!がるるぐるぐる!」(←訳:虎です!湿度を感じます!)

 こんにちは、ネーさです。
 紫陽花のお花の青が日増しに濃くなり、
 梅雨入りも間近と思われる今日6月7日朝、
 悲しいニュースが飛び込んできました。

 レイ・ブラッドベリさんの訃報です。

 未だに信じられない(信じたくない!)想いでいっぱいですが、
 本日は、ブラッドベリさんを偲ぶ特別読書タイムをお送りいたします。
 Ray Bradbury(レイ・ブラッドベリ)さんの作品を
 まだ読んだことがない御方、
 何度も何度も読み込んだ!という方々も、
 あらためて、こちらの素晴らしい御本たちを、さあ、どうぞ!
 
  


           ―― 黒いカーニバル ――

 
 訳者の伊藤典夫さんによって日本で独自に編まれた短編集は、
 1976年に発行されました。
 表題作品『黒いカーニバル』はもちろん、
 読み手の心を一生つかんで離さない名作は……『みずうみ』。

「テディちゃ、みずうみィ、だいだいすきィでス!」
「がるるっ!」(←訳:ボクもっ!)
「でもォ……こッちもォ、すきでスゥ!」 
 
  


         ―― 大洋の黄金(きん)の林檎 ――

 
 原題は『THE GOLDEN APPLES OF THE SUN』、原著は1953年に発行されました。
 この御本の中から一編を挙げよ!といわれたら、
 迷わず選ぶのは……『霧笛』!

「ふゆのォ、おはなしィ、でスよッ!」
「ぐるるるがるがる!」(←訳:冬の岬に響く霧笛!)
「むッ? あれはァ……むてきィじゃないィかもッ?」

 霧笛の正体は、どうぞ御本の本文で!

  


            ―― 火星年代記 ――


 原題は『THE MARTIAN CHRONICLES』、原著は1946年に発行されました。
 ブラッドベリさんの代表作であるこの作品は、
 1999年を舞台にした『ロケットの夏』に始まり、
 2026年10月を舞台とする『百万年ピクニック』で幕を閉じます。
 火星。
 宇宙旅行。
 赤い星が人々に見せる夢とは……?

「ねけちゃうゥのでスゥ……!」
「がるぐるるがるる!」(←訳:とびきりの名作だよ!)

 では、名作をもう一冊! 
 
  


            ―― 刺青の男 ――

 
 原題は『THE ILLUSTRATED MAN』、原著は1951年に発行されました。
 私ネーさがこの御本で推しまくりたい一編は、
 『万華鏡』。
 以前より、自動人形師ムットーニさんの手で立体作品化!された『万華鏡』について
 度々お話ししておりますが、
 ほんの十数ページの物語の中には
 ブラッドベリさんのすべてが詰め込まれているかのようです。
 宇宙と地球、
 郷愁と未来、
 地上と天空、
 闇と光と、
 絶望と希望……。
 
 ページを閉じて後、
 私たち読み手は、夜空を見上げては探します。
 小さな、けれども、まばゆく輝く流れ星を――

「ねがいごとをォ!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:願いを託そう星に!)

 日本では、今回ここで御紹介した4冊の他にも
 ブラッドベリさんの作品はたくさん翻訳&刊行されています。
 『華氏451度』
 『何かが道をやってくる』
 『10月はたそがれの国』
 『たんぽぽのお酒』
 『死ぬときはひとりぼっち』
 『恐竜物語』――

 読み返しつつ、
 ただただ、いまはもう、こころより御冥福を祈ります。
 

 ブラッドベリさん、ありがとう。
 貴方は、わたしたちの星です。
 ゆくてを照らす灯火です。
 いまも、これからもずっと。