テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

聖なる日には数学の歴史を?

2009-12-25 23:24:10 | ブックス
「……ネーさッ!
 こッ、これはァ、なにィでスかッ?!?」

 あら、テディちゃ、どうしたの?

「きょうのォ、ごほんはァ、ごほんはァ……
 はーとうォーみんぐゥなァ、くりすますゥすとーりーだとォ、おもッたのにィ!」

 ほほほほ♪
 あらためまして、こんにちは、
 クリスマスだというのに全くクリスマスらしくない御本を取り上げちゃう
 ひねくれ者のネーさです。
 さあ、メリークリスマスな本日はこちらを、どうぞ~!



            ―― 携帯電話は人工知能の夢を見るか? ――



 著者は溝口文雄さん、’09年11月に発行されました。
 副題に『計算機械から知識活用システムへ』とあります。

「けいたいィ……くりすますゥなのにィ、けいたいィ……」(←ぶつぶつ…)

 単なる小型の通話マシンが、
 GPS、オサイフ、デコメ、カメラに動画――
 ここまでの機能を持ってしまうとは、
 アシモフさんもクラークさんも予想だにしなかったでしょう。
 では、小さな通話機械くんにそのような『神技』を為さしめちゃっている
 根幹の技術は、というと……
 これはやはり、《計算機》。 

「むッ?
 けいさんきィ? こんぴーたァじゃなくてェ?」

 いえ、テディちゃ、
 コンピュータとは、結局、計算機なのですよ。
 この御本では、コンピュータ/計算機の始まり、
 その変遷と、
 発明や開発にたずさわった研究者さん、技術者さんたちの略伝が描かれ、
 そして、近い将来、コンピュータが進むであろう方向性が示されています。
 
 現時点で判明している世界最古の《機械式計算機》らしき物品は、
 紀元前2千年ごろにギリシャで作られたと思しき
 『アンティキアラのマシン』――

「ふァ~、むかしむかしィでスゥ~」

 そう、随分と昔から計算機械は存在したんですね。
 さらに、天才数学者さんたちによって整備されてゆく理論と、
 機械技術が進歩したために生まれた歯車式の計算機。
 20世紀に至って、
 計算機械くんたちは、やっと――

「うむッ!
 こんぴーたにィなッたのでスよゥ!」

 『計算機からコンピュータへ』の章では、
 ネーさが敬愛してやまない『コンピュータの父』、いえ、
 『人工知能の父』さんと呼ぶべきでしょうか、
 アラン・チューリングさんが紹介されています♪

 また、もうひとりの『コンピュータの父』、
 フォン・ノイマンさんも……。
 現在のコンピュータの基本は、ノイマン型コンピュータ、なのだそうですよ。
 えーと、でも、どうもね、ノイマンさんって、
 マンハッタン計画に参加しちゃうし、
 お友達になれそうもないかも……。

「てんさいはァ、ややこしィでスゥ~…」

 新たな技術革新は、この後の計算機械、
 あるいは携帯電話のような身近な計算マシンくんたちをどう変えて行くのか?
 東京理科大学の名誉教授である著者の溝口さんは
 わかりやすく解説して下さいます。
 
 数学の歴史に興味をお持ちの御方はぜひ!
 計算機の歴史って?
 そんなものあるの~?というネーさのような理系オンチさんも、せひ!
 昔むかしの計算機くんから、
 最新機種のケータイくんまで……思えば、遠くへ来たものです。

「……くりすますからもォ、とおいィ~おはなしィでしたでスゥ!」

 
コメント
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