中国単身赴任生活 東京浦島太郎編

10数年住んだ中国を離れて東京のサラリーマン。浦島太郎です。
今は、自転車、写真、ジュリエッタなどのブログです。

市民の力を借りるという名の「ちくり社会」

2005-09-21 | 一般
今週から、横断歩道で減速しない、歩行者に危険な思いをさせた車を「善良なボランティアが記録に残して通報する」という作戦が開始されました。

この町の車の運転は、かなり怖い運転をすると評判の広州市の中国人から、「中国で最も危険な運転をするタクシー」とありがたくもないお墨付きを貰ったくらいメチャメチャです。私も慣れましたが、日本からの出張者の方々にとっては恐怖のタクシーに違いありません。反対車線を使っての追い抜きなんて日常茶飯事すぎて主要な道路には全てはみ出させないように柵が付いています。普通の運転(とは言え他の地域では見られないほどひどい運転)をしている自家用車をタクシーはスラロームで抜いていきます。自家用車で15分かかるところはタクシーなら5-10分で到着します。助手席には乗りたくありません。

そんなこの街にこの夏一気に増えたのが、信号と横断歩道の表示です。先程も書きましたが主要な道路には真ん中に分離帯代わりの柵があります。高さが1.5m程もあるので乗り越えるのはかなり難しいです。車のはみ出しを防止すると同時に人間がそこら中を勝手に横断するのを防止する役目も持っています。
と言うことで、所々に柵の切れ目を設けてそこを横断歩道にしています。ところがその切れ目で車がUターンしたり、曲がったりするので横断歩道がとても危険な場所になりました。横断歩道の表示がなかったときには、そこで曲がることが可能だという事に気がつかなかった運転手が、無理に曲がろうとするので渋滞は増えるし、人や自転車ははねられるし、と言う事態になりました。 まずこのステップ自体が日本ではあり得ない現象でしょうね。

で、お巡りさん(交通公安)が見張っていますが、そんなに一杯人数がいるわけでもないので、お巡りさんのいないところでは何でもあり!と言うことになっています。

そこで「善良なボランティア」の登場です。新聞で特集として、横断歩道の安全確保を取り上げ、ボランティアを募集しました。小学生からおじいさんおばあさん迄大変多くの人が参加することになりました。通報された悪質な運転手は200元の罰金と2点の減点と言うことになります。募集しなかった人でも証拠写真、証拠ビデオを持って、またはメールで取締本部へ送るという事が何時でも可能です。もちろん携帯電話の写真だって有効です。

他人の不幸は蜜の味、特に自家用車を持っている富裕層への反感もあり、この「ちくり」運動はしばらく続くのでしょうね。評判の悪いバスの運転手なんか、狙い打ちにされそうですね。

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1 コメント

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トラックバック (しげなま)
2005-09-22 01:01:49
初めてトラックバックしてみました!こうやるんですね...(^^;。
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