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gymnopedies




ずっと前、夫にジムノペディ1番のさわりの部分を教えたことがあり、時々思い出したようにピアノに向かっている。

そういえば、超有名バンドのピアニストの前で「ちょっと聞いて」と言って弾いたことがあるそうだ。彼のこういう無邪気。無知。「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」に苛まれるわたしには到底できない芸当だ。でも彼にはこういうところがあるから同性からかわいがってもらえるんだと思う(笑)。


夫にとってジムノペディは「田舎の物悲しい夕暮れ、テラスに座ってうつろいゆく光を眺めている」感じなのだそうだ。

娘は「戦争中、ほとんど空になった街」

わたしは「狂気を宿した無人の空間。例えばサナトリウムの静かな午後の庭。水の入っていないプール。ちなみにグノシエンヌの方が好み」


いい曲だ。

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jason wu





こんな「裏窓ドレス」(<昨日の記事)を発見。

ぜんぜん違うやんか!って? わたくし的にはこういうデザインも分母/分子の分子に含まれますな。

象牙色の絹地。ウエストの細いリボンベルト。
膝下ぎりぎりの丈、パニエ入り、後ろは鎖骨の下まで丸く空いており、そこからウエストへ向かってくるみボタンで留める式。

ああ美しき Jason Wu(<めっちゃ好き)。

大人のサイズなのが残念だ。
わたしが着たい...ものすごく。当然のことだが母親は式で白は着られない。娘の結婚式に白ドレスを着て出席するような母親になってしまう。ペドロ・アルモドバル監督の「ハイヒール」に出てくる母親とか。そういうタイプの母親は映画等で見るのは愉快だが、わたしにそんな蛮勇はない。笑。


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裏窓ドレス




今年12歳になる娘が6月にカトリックの堅信式を受ける。

夫の親族が熱心な信者なわけではない(わたしも日曜学校やキリスト教系の学校へやられていたが、信者ではない)。
彼らの話を聞いていると、この式を日本人が「七五三」をとらえるような感覚でとらえていることが見えてくる。七五三のお祝いを神道信者のみが行うのではないように。
庶民の共同体参入式、というわけか。
わたし自身も、こういったセレモニーは大切だと思っている。


堅信式の準備段階として、去年末からいくつかの勉強会があった。
老人ホームに届けるカードを手作りしたり、教会を訪問して建築様式について話を聞いたりという内容だ。カトリックの核心をつく授業を受けるというよりも、その周辺をかすめる感じ。
昨今頻発している教会の不祥事のためだろうか、それとも会員募集において「消費者に受けそうな」広告代理店的リサーチをしたのだろうか、などといらぬ想像をしてしまう。

本番の式の後は、共同体成員が新参者のためにパーティを開きプレゼントを授けるのが慣習だ。
わが家はパーティは簡易にし、12歳になったら取得できるダイビングの免許のために南の島へ行くのがプレゼントと決めていて、後は子ども服ブランドが式向けドレスの販売を2月頃から始めるので出遅れないように、という話を義理母から聞いて驚いた...あ、やっと出てきましたね、今日のタイトル「ドレス」。



年末、趣味年代の異なる家族3人がいっしょに鑑賞できる映画として、わが家にヒッチコック作品のかなりまとまったセットを導入した。

ある夜、「裏窓」。

しょっぱな、夫が天啓に打たれでもしたかのように「堅信式のドレスはこれに決定」とウキウキ言い出した。

グレース・ケリーが最初の登場場面でまとっている、fresh from the Paris plane、当時のレートで1100ドルのドレス。
黒のトルソーに白いオーガンジースカートのあの超有名なドレスだ。
夫はこれこそがわが娘のための堅信式用ドレスだと言う。「真珠のネックレスも合わせて」。おいおい。
胸の空き具合、パールのネックレスなど、そっくりのコピーは子どものドレスにはならないにしても(夫は可能だと思っているところが男の考えである)、あの「雰囲気」はやっぱり時代を超えてええよね...


わたしはこれまで服飾品に対する男性の意見を取るに足らないものだと見なし、ほとんど無視してきた。

例えば、一般の男性にとっては、女性パートナーの「黒のドレス」はクロゼットに10枚あろうが20枚あろうが、全部同じ「黒のドレス」である。シャネルのツイード製だろうが、ランバンの切りっぱなしの裾がモードだろうが、セオリーの定番のドレスだろうが。

彼らが見ているのは単に「シルエットが美しいか否か」ということだけだ。だからたとえそのドレスが有名デザイナーによる芸術的で希少なものであっても、スカート丈や身体への沿い方が着ている人に絶妙にマッチしていなければ「...まあまあですね」と評され、「めっちゃかわいい」ギミック等でさえ判定の中に含めてもらえない。
反対に旅先の海辺でやむを得ず買ったような10ユーロのサンドレスでも、シルエットが合っていれさえすれば滅茶苦茶に誉めてもらえる。

もちろん女性が女性のドレスを見る目は完全にこれとは違っていて、シルエットももちろん大切だが、ディテールとか遊びとか、他にはない凝り方とか、記号的な部分への評価が大きい。

それでちょっと大人になったわたしは、数年前から「男性の意見を取り入れたら絶対にスタイルよく見える」「誰が見ても美しいというのは大切」ということを学んだわけですよ。今では夫の意見もバカにはしません。



そういうわけで独自の裏窓ドレスを探しにパリへ行く所存。

堅信よりも衣装選びに熱心になるというのが何とも小市民の楽しみ的である。


わたしの衣装?首尾よく用意済み。Roland Mouret。
裏窓ドレスが実在したらそれを着たいですけどね...



グレース・ケリーは世間の評判に反してあまり好かんと思っていたが、ドリス・デイとジュリー・アンドリュースの間に見たからか圧倒的に美しく見えた。小さい目鼻口って上品ですね...

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銀杏のまないた








銀杏のまないた。日本の友からの贈りもの。


夏頃、「お気に入りの銀杏のまないたをバーベキューに持って行ったら、後始末をした誰かにゴミと一緒に捨てられた!!」と聞いていたものだ。
銀杏のまないたとはどんなんやろなと想像していたら、あらためて調達した時にわたしの分も合わせて購入して送ってくれた。うん、現物はわたしの貧困な想像イメージとは全く異なる「まないた」であった。

「まないた」というくくりだが、チーズやドライフルーツを載せたりして皿のように使っている。
お正月は例年の三宝のかわりにお鏡を飾った。


清く正しく、飾り気はないのに美しく、彼女そのもののような品なのである。

ものすごく好き。

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fraiser's appartment




昨日に引き続いて夢のハナシ。
寝てみる夢ではなく、起きてみる夢。


以前にも書いたことだが、寝床でコメディを1本見てから寝付くのが習慣になっている。
Fawlty Towers や Fraiser などの古いのを繰り返し見ては毎回同じところで笑うのだ(去年からThe Big Bang Theoryも時々鑑賞)。

そこで Fraiser。
主人公 Fraiser の趣味趣向や悪しき性格が、わたくし自身のそれに酷似していることに夜な夜な笑わずにはいられないのだが、もうひとつの魅力が Fraiser のアパートの間取りなのである。これがステキなの。

リビングが段差で2パートに分かれていて、バルコニー寄りの高くなったパートにはグランドピアノが置ける...ええわあ。

そして、このアパートメント・ビルディングはバルコニーから摩天楼が眺められ(ビル自体が摩天楼の一部かな)、大都会のど真ん中でアパート暮らしをするのが夢の「自称・夜景評論家」であるわたしにとっては最高の立地条件を満たしてもいるのだ。



今、われわれが住んでいる家は三人家族には大きすぎ、全く使っていない部屋が数部屋ある。また、築400年で気密性が悪く、天井が高く、ブラッセルに小さいアパートが一件借りられる程の暖房費が毎月かかることにもうんざりしている。

先日は娘が「キッチンとダイニングとリビングが一緒になっているような、きゅっとコンパクトで居心地がよくて温かい雰囲気の家に住みたい」と言ったこともあり、ヒマな午前中、もしアパート暮らしをするのならばああいうのがいいなあ、とネットで Fraiser 家の間取りを探したらやっぱりありましたね。すばらしきかなインターネット。
この番組を見たことのある方しかおもしろくないでしょうが、これ。





画像はThreadOfTheDay.comから拝借しました。



しかし自分で建ててアパートメントオーナーになるならばいざ知らず、都合良くこんな間取りのアパートがあるわけがない。
それで、自分で設計段階から口出しをして一軒家を建てるならばどうだろうか、この図面、使えるのではないか。

バルコニーの方を庭にして、ぐるりと和風な縁側をつけて、庭にはティールームを庵として結び、絶対に平屋建てで、キッチンだけはもっともっと広くして、わたし専用化粧室は必須だからベッドルームを広げて、あ、夫のオフィスがないからこのへんに...コージーでカンフィなきゅっとコンパクトな家からはかけ離れて参りました...
などと、子どもの頃おそらく誰もが描いたであろう「夢のお家」の間取り図を空想し、2011年の初夢第二弾としたわけです。

あとは気の合う建築家に巡り逢うだけ。これはドラえもんから「どこでもドア」を借りてバアを経営する(昨日の記事)よりハードルは低いですな!



この間取りを知る前は、イスラエルのゴランハイツに建つ友人家族の家がスペイン風で理想だったのだが...四半世紀前にメモった間取りがまだとってある(笑)。

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