久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

博多座は素晴らしい!

2011-11-30 15:18:48 | Weblog
 今月は何と博多座に3回も行きました。歌舞伎に昼夜2回。今回のは、市川團十郎、海老蔵の出演ですので、絶対昼、夜行かねば、ということで、早くからチケット取っていました。
 昼の演目は、「外郎売」「連獅子」「与話情浮名横櫛」、夜は「芦屋道満大内鑑」「勧進帳」「楊貴妃」でした。

 昼も夜も細切れではありますが、違った演目で、とても楽しむことが出来ました。それ以上に今回は、久しぶりの親子共演私は團十郎の大ファンですが、今回、博多座では海老蔵復帰初めての公演。やっぱり海老蔵はずごい演技、台詞回しの素晴らしさもですが、持って生まれた容姿、声、品などがすべてそろっている、というか、もう歌舞伎のための人という感じすらします。
 声がいいですねー。私は声がとても気になる方です。声がいい男性に惹かれます。声には品性が出るような気がします。
 海老蔵は「外郎売」の曽我五郎時致、「与話情浮名横櫛」の与三郎、「勧進帳」の富樫、「楊貴妃」の高力士の役でしたが、どれも素晴らしかったです。特に、与三郎の初めの頃の若旦那的な雰囲気と後半のたかりや的な変化のおもしろさ、富樫はセリフのキレ、役人的だが最後は人情で義経を通すあたりの雰囲気、高力士では、楊貴妃に使える宦官としての美しさと愛憎の表現、などなど、どの役もいつの間にか物語に引き込まれる演技でした

 父の團十郎さんは、生い立ちや白血病との戦いなどを知っているので余計にそう思うのでしょうが、苦労した人の忍耐と優しさがにじみ出ており、厳しさの中にも暖かさがある演技が好きです

 歌舞伎の舞台設えの中でも「連獅子」のように、後ろに松の絵が描かれ、三味線、鼓、歌いがひな壇のような2段にずらっと並んで演奏する舞台は圧巻。とても歌舞伎らしくて好きです。 

 私の歌舞伎歴は博多座からですので、まだまだですが、演目もだいぶ分かってきましたし、同じ役を他の役者がやると雰囲気が違うというのも少し分かってきました。本当に博多座が出来て良かったと思います
 博多座もいろいろ会員サービスなども考えていて、今月の歌舞伎には、お弁当券が付いていました。そして、一昨日行った「アマデウス」でも会員には小さなお米の袋のサービスが。こういうちょっとしたサービスが嬉しいいんですよね。

 さて、今月は初めてのパターンで25日に歌舞伎が終わり、28日、29日2日間だけ、松本幸四郎の「アマデウス」がきました。
 サリエーリとモーツァルトの話。これも良かったですね。松本幸四郎、ほとんど出ずっぱりで、セリフの長いこと。それを心にビンビン響いてくるほどの抑揚と迫力で演じきる素晴らしさ歌舞伎もそうですが、一流のものを見ると心が震えます。
 本当に福岡に博多座ができて良かったと思います。皆でこの劇場を支えていきましょうね