久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

歌舞伎はすごい!

2010-02-12 16:22:34 | Weblog
 昨日、博多座で歌舞伎を見てきました。博多座では、毎月いろいろな演目をやっていますが、2月と6月が歌舞伎の月で、特に2月は若手歌舞伎役者の月になっており、今回も市川染五郎、市川亀治郎、中村獅童という今人気の3名の公演でした。

 小雨が降る中でしたが、私が行った昼は、3階まで超満員。私がこの頃行った中では、一番お客が入っていたのではないでしょうか。食事をしたレストランも、あんなに人が入っているのは見たことがありません。
 何といっても、歌舞伎は華やか。今回は前から2列目という最高の席だったこともあるのでしょうが、舞台の華やかさ、衣装の美しさ、役者の熱演、これらを目の前、生で見られるのは、劇場で見る芝居ならではです

 今回の演目は、どれも初めてのもので、「双蝶々曲輪日記<引窓>」「金幣猿島郡」のふたつ。一つ目のは、染五郎、獅童が熱演。ストーリーも一幕だけでしたので、分かりやすく、ちょっとほろっとさせられる人情もの。<引窓>と付いているように、屋根に取り付けてある引窓が話の小道具になっており、なかなか面白いものでした

 次の演目は、亀治郎が2役、3役のほとんど出ずっぱり。嫉妬に狂う男女の話ですが、振られて嫉妬する男性も女性も亀治郎が演じるのです。早変わりあり、宙吊りあり、踊りありで兎に角退屈する暇がありません。
 何しろ2列目ですから、役者の顔の表情、着物の刺繍まで見えるのです。正直、同じ芝居を見るにも、席の良し悪しはあるなと思います。

 それにしても、若手3人の演技は魅力的でした。3人とも、歌舞伎だけではなく、TVにも出ているので親しみがあるのも大きいと思います。今回博多座に来ている人を見ても、結構若い女性が多いのにびっくりしました。一般的には、歌舞伎に来られているのは、年配の夫婦やおばさん達が多いのですが、スーパー歌舞伎や若手役者の時は、やはり若いお客が来ていますね。

 前にも書きましたが、博多座は、前期、前々期と赤字を出し、今年後半は、市が主催した委員会などの意見を取り入れ、職員一丸となって経営改善をしだしているようです。
 魅力的な演目、役者、そしてお客が喜ぶサービス、博多座がこれらにどう取り組んでいくか、今後も注目したいと思います。それと同時に、福岡市民として、この立派な劇場を応援しなくていけないと思っています。
 そういえば、劇団四季の常設劇場「シティ劇場」も赤字のため閉めると発表があってびっくりしました。その後、継続を要望する声がたくさんあり、浅利慶太さん曰く、これからしばらく、3演目のお客の入りを見てその後のことを決めるとか。博多の人は”熱しやすく冷めやすい”と言われて、そうだなと思いつつも、ちょっとショックでした
 シティ劇場は、先日も行きましたが、ちょっと古く、キャナルシティの施設内ということもあるのですが、劇場自体にあまり魅力がありません。(休憩や食べる所など)
 でも、ここも絶対なくなっては困ります。街は商業施設や飲食場所だけではダメです。文化が大事にされ、育つ街でなくてと思います。そのためにも、皆さん、もっと博多座、シティ劇場に行きましょう
 若い人たち、携帯や通信にお金を使うのもいいですが、生の舞台や音楽はいいですよ。演劇やミュージカル、音楽会などにもっと行きましょう