久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

がんばっている商店街を応援しよう!

2009-04-08 16:34:57 | Weblog
 昨日、天神のど真ん中の新天町商店街を通った時、こんなことがありました。実はここの商店街、街中にもかかわらず、八百屋さんが2件もあるのです。ちょっと変わっているでしょう。これまでは、ブティックやおしゃれなケーキ屋さん、傘屋さん、雑貨店などが中心だったのですが、ここ1,2年でしょうか、ファーストフード、リラクゼーションの店、そして八百屋ができたのです。
 初め、前を通るたびに違和感がありました。しかし慣れてくると、便利でちょっとおもしろい雰囲気だなと思うようになりました。

 でもこれまでは通るだけで、昨日初めて買い物をしました。というのも、八百屋のおばさんが、一生懸命店先で、トマトの試食を勧めているのです。ちょうど今日はトマトを買って帰らなくてはと思っていたので、足を止めると、3種類のトマトを小さく切り、試食を勧めてくれるのです。
 何人かの主婦らしき人が寄ってきて、試食をしながら、店の人に「どれがおいしい?」店の人は「こっちのは子供のおやつにもいいよ。甘いのはこっちだけど、好き好きだからね。少しすっぱくて甘いのはこっち」などとやり取りがおもしろい!
 結局、私はトマトらしい少しすっぱい方を買って帰りました。

 最近、ほとんど商店街で買い物をすることはありません。歩いて行ける所にあるか、通勤の途中に商店街があれば別ですが、どうしても時間的な制約があり、週末スーパーに車で行ってまとめ買いするか、仕事の帰り、バス乗り場の近くのスーパーで買い物をするという状況です。
 本当は、時間があれば、おさいふを1回1回出すのは面倒ですが、商店街でいろいろ聞きながら買い物できるといいなと思っているのです。

 3月の終わりに、福岡市経済振興局の商店街活性化事業のひとつである、「商店街活力アップ支援事業」の報告会がありました。3,4年前からその委員として、毎年、助成金を出すために、商店街のプレゼンを聞いたり、3月のように事業報告を聞いて、意見を言ったり、アドバイスをするということをしています。
 まず、このような支援事業に応募していくる商店街はいい方です。これまで商店街というと、一時、国の支援が盛んで、アーケードを作ったり、道路を整備したりというハードに偏っていました。
 見かけはきれいになっても、消費者から見て、買い物場所として魅力的ではなく、どんどん廃れていった商店街が多くありました。
 これではいけないと、アイディアを駆使したソフトに助成金を出そうと始まったものでしょう。それに応募してくる商店街は、、商店街の団結力とか、リーダーがいるか、何とかお客さんに喜んで来ていただこうという気があるか、ある程度このあたりがある所なので、企画のプレゼンを聞いていても応援したくなります。
 問題は、こういう所にも出てこない、「跡継ぎもいないし、このままでいいや」とか「不景気やけん、大型店が出来たからお客が来ん」と言って、人の所為にばかりしている商店主や商店街。

 今回報告された商店街のアイディアは、店を魅力的に紹介しているマップ作りや商店の人の得意分野を有料でサービスする”お助けバンク”というのや、フリーペーパーの発行、商店主が先生になって講義をしたり指導したりする”市場大学”など、なかなかユニークなものもあります。

 このように努力していて、少しずつお客が増えている商店街もあります。しかし、概して商店街に足りないのは、お客の気持ちをくむ、お客の立場で考えるという視点です。
 商店街についてのアンケートでよく出てくる意見で多いのは、「欲しいものが置いていない」「知っているお客には親切だが、親しくない客には冷たい」「商店街トータルの魅力が薄い」などです。
 このようなお客の声を真摯に受け止め、まず個店が努力しなくてはいけないでしょう。そして、商店街という塊を総合力として出していく団結力でしょうか。

 高齢社会は追い風だと思います。車に乗って買い物に行けなくなる高齢者が増えてくる時、その地域としっかり繋がり、お客に喜ばれる商店街を作っていけば、充分に大型店に対抗できるでしょう。
 私たちも郊外のスーパーばかりでは、この先、車の運転ができなくなった時、どこで買い物すればいいのでしょう。
 そのためにも、商店街にはがんばってほしいと思います。消費者もがんばっている商店街は応援して、そして、買い物しなくてはいけませんよね