久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

初めてのテレビ生出演

2008-04-07 16:53:48 | Weblog
 先週の土曜日、初めてテレビの生出演をしました。30代から、チャンスがあって、経済番組のレポーターをしたり、海外取材をしたり、郵政民営化についての大臣とのパネルなど、テレビ出演は、結構経験はあったのですが、生番組は初めてでした。
 東京放送系の福岡のTVQで土曜日の朝9時から1時間の「九州けいざいNOW]という地元の経済番組です。
 2年ほど続いている番組ですが、あまりにも固い経済内容だったので、この4月からリニュアルして、生活者視点の内容に変えるということで私にコメンテーターをと声がかかったのでした。

 初め、テレビ局の担当者が会社に来られて、話を聞いた時は、「果たして私にできるのだろうか」ととても不安で、もう少し内容が固まってから出演するかどうか決めるということにしました。
 というのも、消費生活や環境、生活者視点でのコメントは私なりにできますが、専門的な深いコメントは、ちょっと無理です。テレビのこのような番組に求められているコメントがよく分からなくて考え込んでしまいました。

 それから1週間ぐらいして、ある程度、流れ、取材VTR内容、この辺でこのようなコメントをというようなことが決まってきて、これなら内容的に何とか出来るかもしれないと思い、お引き受けすることにしました。

 しかし、それからが大変。講演と違って、短い時間の中で、あいまいではない、勿論正確な発言をしなくてはいけないということで、ネットで調べたり、直接企業に電話をして正確な情報を取ったりと、事前準備は大変でした。でもこれがとてもいい勉強になりました。
 それともうひとつ、女性は洋服が大変です。この番組は土曜の朝ということですので、局からの注文は、堅くない、爽やかな服装でということでしたので、それを考えるのも大変でした。私も逆にTVを見る時は、女性の服装やアクセサリーには関心をもって見ますものね。

 そして、土曜の朝、緊張はピークに達しています。朝7時45分に局へ。すぐメイクをしてもらって、8時からリハーサル。これまでの番組の雰囲気を変えようと、スタジオのセットも一新されたということで、明るくて爽やかなセットになっていました。何しろ、この番組ひとつ作るのに、30名ほどのスタッフが係わっているということで、若い人中心でなかなか活気がありました。

 さて、リハーサル。同じことを2度するのは、意外に大変なのですが、兎に角時間を計るということで、コマーシャルを除いた、ひととおりの流れをやってみます。それをパートパートで区切っていきながら、「そこは言葉をこう変えた方がいいのではないか」とか「そこは長いので簡潔に」とか注意が入ります。前もって考えてきたことも、その場の意見で臨機応変に変えなくてはなりません。
 
 そうこうしているうちに本番10分前ぐらいになり、あっという間に本番突入。目の前のモニターでテーマ音楽が流れて番組は始まっているのですが、自分の中では、「うそー、もう始まっているの、えーこれで本番できるの」という気持ちが湧いてきたのを記憶しています。
 それからは、もう一途に自分の言わなくてはならないことを間違えずに、そして簡潔に言うので必死です。神経ピリピリ、集中力を高めて、頭の中で言葉をまとめます。
 初めて分かったのですが、プロのアナウンサーやキャスターの人も、コマーシャルの間や自分の出番ではない所では、必至で読む練習をしているんですね。

 今回のテーマは「生活にどう影響する?4月に変わるものあれこれ」というもので、ガソリン、小麦、その他食糧の値上げや、医療制度改革、道路特定財源の暫定税率の影響、公共交通機関の廃止などとても内容が多くて大変でした。番組がスタートしてからも時間が伸びているのが分かり、コマーシャルの間に、調整が行われます。「ここは省こう、ここは短めに」とその場でまた変更があります。
 間々のコメントは、兎に角短い時間しか与えられていないので、絶対言い間違えや言葉をたくさん使いながらの話ができません。それが一番大変でした。

 最後のパートで、今の季節、一押し商品ということで、秋月のさくらうどんを試食するコーナーがあり、やっとひと安心。そして最後にまとめのコメントを言って、番組は終わりました。

 エンドの音が流れ、画面がコマーシャルに移った時、思わず「終わった、バンザイ」をしてしまいました。久しぶりの緊張感。2か所ほど言い間違ったりしましたが、何とか無事に終わりました。1時間、30人皆で一致団結して番組を作ったという充実感はちょっとない経験でした。

 さあ、またお声がかかるのか、私自身もこれからもこのプレッシャーに立ち向かっていけるのか、また私ならではのコメントが出来る内容があるのか、分かりません。それにしても、休みである土曜の朝は、ちょっときついです。でもまあ、これが終わると、なんともホッとした、充実した土曜の午後と日曜が迎えられるので、時にはいいかもしれません。