私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

ケルルン クック ①

2011-04-26 20:05:22 | Weblog

 こんな言葉知っているお人はいないでしょう????

 何だと思いでしょうか。

  春のうた   草野 心平

  ほっ まぶしいな
  ほっ うれしいな
  みずは つるつる
  かぜは そよそよ
  けるるん クック
  ああいいにおいだ
  ケルルン クック

    ほっ いぬのふぐりが さいている
    ほっ おおきなくもが うごいてる
    ケルルン クック
    ケルルン クック

 この前、ご招待がありましたので、鯉山小学校の参観に行きました。4年生の教室から、この歌の一斉の音読の大声が響いてきました。
 「ケルルンクック」。何と不思議な春の喜びそのもののような、まるで天使か何かの歌っているような感覚にとらわれました。

 草野心平の歌なのです。4年生の教科書に出ているのだそうです。

 みなさんも声に出して歌ってみて下さい。3月の初めでしょうか。早春賦そのものであるように思われました。あたかも、志貴皇子の「石激る垂水の上のさ蕨の萌える出づる春になりにけるかも」を十二分に意識した春を待ちわびた、その歓喜に満ち溢れた歌ではないかと思いました。子どもたちの一斉に音読するその声の中に、彼らの意識にはそんな感情は一切にないとは思いますが、あたかも志貴皇子の心が入り込んでいるのではないかとさへ錯覚するような、一斉音読の元気はつらつとした声が聞こえました。

 もう一度その詩を書いておきます。読んでみてください。こんな詩が4年生の教科書うに出ているのです。何と嬉しい事ではありませんか。

     春のうた   草野 心平

  ほっ まぶしいな
  ほっ うれしいな
  みずは つるつる
  かぜは そよそよ
  けるるん クック
  ああいいにおいだ
  ケルルン クック

    ほっ いぬのふぐりが さいている
    ほっ おおきなくもが うごいてる
    ケルルン クック
    ケルルン クック