私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

吉備高原の山々の新緑前の美しさ

2011-04-08 20:34:28 | Weblog

 今日も私は市議会議員候補柴田健二の選挙カーに乗って吉備高原の中を巡ってまいりました。江漢が鹿の生血を吸った所ではと考えられる日近(ひじかい)を通り抜け、建部・福渡方面へと遊説のお伴です。車窓からでは迫り来る吉備高原の山々の姿はそんなにゆっくりと見ることが出来ませんので、薄黄色に変化する前の冬のたたずまいを其の儘にした山々の姿を頭の中に画き続けておりました。道は日近からどう経由したのかは分からないのですが、兎に角、建部の町に入り、更に、どの道を通ったのかは分からないのですが、大分山中に入って行ったことは確かです。蛍で有名な建部町天満を通り、又、山を越え谷を渡って宇甘(うかい)川沿いを走り、宇甘荘とかいう、とても大きくて立派な老人ホームで休憩します。その広場で車から降りて、3時間ばかり走った疲れを取ります。すぐ傍を流れる宇甘川のせせらぎの柔らかな音に心が洗われます。土手に並んで植えてある桜は7、8分咲いているのでしょうか、その美しさを引き立たせています。川沿いにあるこの桜の向こうに聳えている三角の形をしているお山に何となく目をやります。

 アッと目を見張ります。今まで吉備の野では目にした事のない、宇甘川のほとりに聳えている山が描き出している4月初めの特別な山色が、突然に目に飛び込んでくるではありませんか。
 この3角形のお山に生えている橡の芽吹く一歩手前の姿しょうか、あるかなしかの、ほんのりとという表現が適しているのかどうかは分からないのですが、薄緑でもない、それかといって、冬の硬い薄灰色でもありません。どう表現したらいいのか分かりませんが、丁度、猫柳の芽がほんの少し蕾からか顔をのぞかせた時に見せるような、灰色でもなし、それかと云って白でもなし、また、萌葱でもなし、そなん色が混ぜくじゃになったようなほのかな色が匂い立つように、山全体を包みこんでいるではありませんか。そんな色は、今までに私は見たことがありません。決して、絵の具では描きだせないような世界が目の前に有るではありませんか。水と桜の山と空と辺りの空気が複合されて造りだされた色です。前田青邨張の絵具にそん色があったようにもおもわれました?????
 360度見渡します。少しの違いはあったのですが、どのお山もこのとんがり山とほとんど違いなしです。杉の木でしょうか植えてあるお山を除いてはです。カメラを持ってこなかったために、その山色をお見せしないのが残念です。

 こんな不思議な4月始めの色と出会えて、それまでの疲れがいっぺにに何処かに吹っ飛んだようでした。もしかしたら、お山の不思議な4月の景色が吸い取ってくれたのかとも思いながら、次なる遊説先へと出発しました。