私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

明智光秀の密書

2010-06-14 11:04:38 | Weblog
 本能寺で、織田信長が光秀によって殺されます。その光秀は、飛脚の者を西に派遣して、「信長を殺した」という密書を毛利方に届けさせます。その間者が備中庭瀬で、秀吉方のしのびの者によって取り押さえられ、持っていた「信長死す」という密書が秀吉の手に渡ります。その書条には
 「秀吉必ず敗北すべし。秀吉を更に追い撃たれよ」
 と、書かれていたと言う。
 
 その為に、それ以後の秀吉方の高松城一帯の警戒がより厳しくなり、「怪しい者は、問答無用で、即刻に首をなねよ」というお触れが出ます。

 この常山紀談には、これだけしか書かれてはいないのですが、此の庭瀬の事件の直後には、「吉備津盲人殺害」という悲劇も起きています。そして、それが発展して「足守街道の幽霊と盲人塚」の話が、まことしやかに語られ、今に言い伝えられています。その塚も、文字は何時しか消え去ってしまってはいますが、残っています。その周りにはかきつばたが、不思議な美しさを見せて六月の風にあやしくゆらいでいます。