私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

常山紀談について

2010-06-05 11:06:39 | Weblog
 元禎の「常山紀談」は天文・永録(1540~1560年)から江戸時代の初めごろまでの、約150年間の、南は九州から、北は出羽・奥州までに及ぶ日本各地の武将たちの逸話遺聞を書き集めた史談集です。その書きぶりは、順序等は全く無視して、自分が思いつくままに、配列などにはお構いなく、無秩序に乱雑極まりない随筆的に書き著しています。
 「明君・賢佐・乱臣・奸賊の勧懲に具う」る事を念じたことには違いありません。そして、「世を観る人の尤も識るべき所」をしらしめるために書き綴ったと彼自身が述べています。
 その書き振りから後世の学者から、彼の学問に対して多少の謗りを受けることもあったようです。が、ともかくも、江戸時代の有名な一学者としての評価はそんなに低くはないようでした。

 その書物には、織田信長、毛利元就、徳川家康などの当代一流の英雄から無数の小豪傑、更には、無名の一匹夫に至るまで、雑然とではありますが、田舎の百貨店的に何もかにも、所狭しと並べられているように書き綴られています。北条早雲の後に毛利元就を、と思うと、次は大田道灌の事をと、それこそランダムに載せています。彼が取り上げた「常山紀談」の事例は521例になります。
 
 その総てを取り上げますと、2年ばかりの期間が必要ですので、取りあえず、この「常山紀談」に載っている吉備地方に関係のある人物のみを、まずは、ご紹介します。