私の本棚には、日本にも余り沢山はない(数冊かもしれません?)大変珍しい一冊の本が並んでいます。おそらく全国の何処の図書館にも蔵書がないはずです。
その本が「伊勢物語絵入俳諧歌僻言集」です。江戸の後期頃の江戸で出版されたようですが、何処で誰が出版したは、この本にはありません。
准南堂・秋長堂・四方滝水の3人が、関東、東北、中部、一部兵庫の歌好きの人たちの伊勢物語にちなんで寄せた戯れ言(僻言)歌の中から選んだ俳諧歌集です。現代みたいな通信手段のなかった江戸の昔に、よくぞこれだけの歌を集めたものだと、いつも感心しながら読みます。
この中の一首に、どうしてだから分らないのですが、伊勢物語とは全然無関係の細谷川の歌が入り込んでいました。
吉備の山 散りて流るゝ 紅葉はハ
細谷川の 帯のにしきか
上州八幡 真舩
平安から江戸の頃まで「細谷川」という川が、それほどまでに歌詠みの間で、人気が高かったのかと、吉備人としても誇りに思います。
それが現代では、殆ど知る人がいないという状態ですから、聊か淋しい感じもしますが、反面、この細谷川は、それこそ、貧弱でわびしいという一言で言い表されるような場所で、あるかなしかのような薄っぺらな薄汚れた存在ですから、密かに隠れたようにあるのが元々の姿なのかもしれません。
その本が「伊勢物語絵入俳諧歌僻言集」です。江戸の後期頃の江戸で出版されたようですが、何処で誰が出版したは、この本にはありません。
准南堂・秋長堂・四方滝水の3人が、関東、東北、中部、一部兵庫の歌好きの人たちの伊勢物語にちなんで寄せた戯れ言(僻言)歌の中から選んだ俳諧歌集です。現代みたいな通信手段のなかった江戸の昔に、よくぞこれだけの歌を集めたものだと、いつも感心しながら読みます。
この中の一首に、どうしてだから分らないのですが、伊勢物語とは全然無関係の細谷川の歌が入り込んでいました。
吉備の山 散りて流るゝ 紅葉はハ
細谷川の 帯のにしきか
上州八幡 真舩
平安から江戸の頃まで「細谷川」という川が、それほどまでに歌詠みの間で、人気が高かったのかと、吉備人としても誇りに思います。
それが現代では、殆ど知る人がいないという状態ですから、聊か淋しい感じもしますが、反面、この細谷川は、それこそ、貧弱でわびしいという一言で言い表されるような場所で、あるかなしかのような薄っぺらな薄汚れた存在ですから、密かに隠れたようにあるのが元々の姿なのかもしれません。