私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

かはら屋

2007-09-05 22:28:56 | Weblog
 庇、長押しきゐ、障子からかみ、天井、たたみといった純日本風の建物について我;先生は書いておられます。
 これらの建物様式から、何らかの、今までも、いやこれからもだと思いますが、日本人は、どこか故里といいましょうか、お袋さんの懐みたいな心の安らぎを感じてきました。だからこそ、色々な異議のある中でも、条例として制定されるのです。
 庇などと同じように、日本人の心を癒してくれるものに、「日本かはら」もあります。この瓦葺きは檜皮葺き(麦屋根、茅葺を含む)と、ともに日本建築の独特な屋根葺きの様式です。
 この瓦葺きについても、我;先生はお書きです。
 
 『瓦葺の家は、聖武天皇の頃から(8世紀の中ごろ)始まったとされています。(奈良の都など主要な都市だけ)当時一般の民家は、相変わらず板屋草舎が殆どであったようです。
 でも、お寺だけは、皆例外なしに、唐風の瓦葺き建築が用いられました。
 そんな中にあって、日本国中のどんな神様であろうと、大小のいかんを問わず、神様のゐます神社は、従来通り、やはり板屋草舎でつくられ、瓦舎にするところは皆無であったようです』
 と。
 
 そういえば各地のお宮さんに参ったのですが、拝殿は瓦葺のところもありますが、すべての神殿は板屋草舎のお社でした。そんな伝統が現代でも依然と続いています。
 神様は、やっぱり古風なのが好きなのですね。この古くささがかえって、人気を呼んでいるように思われます。