花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

2年ぶり5度目の日本代表

2024年03月16日 | 環境システム科
日本河川協会から嬉しいニュースが飛び込んできました。
なんと2024年のストックホルム青少年水大賞に
FLORA HUNTERSが日本代表として出場することになったのです。
研究は絶好調の「節水型ミスト栽培」。
発表するのは現在2年生の男女2名ですが、
研究を支えてきたのはFLORA HUNTERS AQUA全員と
2023年度のJr.たち。つまり受賞者は総勢10名にもなります。
昨年はみんなで手分けして、生育調査や養液に分析など膨大なデータを
手に入れることに成功。間違いなく彼らの努力の賜物です。
これからさらにみんなでブラッシュアップしていくことになりますが
Jr.を含めて全員が頼もしい栽培経験者。
これから先輩の計画のもと、着実に進めていってほしいと思います。
初出場は園芸科学科草花班時代の2012年。
それ以降、環境システム科に移籍して4年後の2018年。
そして2020年、2022年と4度も日本代表になりました。
途上国の農業技術開発に励むFLORAにとって
海外で成果を紹介できるのは最高に嬉しいこと。
Road to Stockholm.
今後もFLORAの取り組みは機会あるごとにご紹介していきます。
ご支援よろしくお願いいたします。
ぜひ日本水大賞のホームページもご覧ください!
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2017年も全員攻撃

2024年03月16日 | 環境システム科
2023年度も残るところ2週間ほどになりました。
今年度は環境システム科のFLORAになって10年目だったので
この10年の歩みを振り返っています。こちらは2017年3代目FLORAです。
ここは第2体育館。農業クラブ県大会のための発表練習をしています。
発表しているのは意見発表に出場する男子。サクラソウの発表をしています。
サクラソウは東日本大震災をきっかけに主に2011年から行っている保全活動。
この年をもって終止符を打つ計画でした。すると偶然ながら国立科学博物館や
国営みちのく杜の湖畔公園に招かれ、今までの活動を発表することになります。
意見発表の内容は活動7年目、立ち上がった当時の先輩の思いもわからなくなり
今後どうのように活動を進めれば良いかという苦悩を吐露したものでした。
また座って発表を聞いているのはFLORA。中央が先生で、右が3代目。
左が4代目の2年生です。実はこの年、FLORAは意見発表の他に
プロジェクト発表にも出場していました。環境班になって3年連続出場です。
内容はバイオエンジンの集大成。発表したのは初代代表の弟でした。
兄が手がけたTYPE2に手を加えTYPE3を完成させ。地域の水辺に
約100基も提供し大いに話題となった活動です。
やはりFLORAの流儀。2年生も一緒に活動し、県大会に出場しています。
さて話は戻って意見発表の彼は、国立科学博物館での発表前夜に
活動を立ち上げた大先輩たちとつくばで出会います。
集大成となる最後の発表を見届けたいと大先輩たちが集まったからです。
居ても立っても居られず無我夢中で取り組んだ当時の熱い思いを知った彼は大感激。
そんなドラマティックな出会いと今後は個々で思いを引き継き活動したいという
意気込みを彼は意見発表で述べています。
そのタイトルは「サクラソウの花咲く頃に」。
結果はどちらも県最優秀。意見発表の彼は全国大会まで駒を進めています。
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ミストの振る舞いから存在意義を考える

2024年03月16日 | 環境システム科
一昨年から取り組んでいるミスト栽培。気になっていることがひとつありました。
それが水滴の跳ね上げ。安価な装置のため、小さな噴水になる時があるのです。
そこで見つけたのが装置に取り付ける傘。噴霧口の真上につけ、水滴の飛散を防ぎ、
ミストだけを傍から排出させる部品です。これは付属品ですが簡単に手作りできそうです。
ドライミストは微細な水粒ですが、水蒸気より大きいので目に見えます。
したがって水粒が放出されると、重いのでゆっくり下方に落ちていくのがわかります。
とはいっても微細なので水面付近を浮遊しています。
この浮遊している水粒が溜まっていくと、ミストの層は次第に厚くなっていきます。
FLORAの実験では30秒ほどで13cmぐらいの高さになり
発生を止めると2分ぐらいで消えていくことがわかりました。
しかし面白いのはその後。蓋を開けた状態で噴霧しても
すぐ蒸発してしまうので、湿度は高くなりませんが
密閉容器の中だと数時間もの間、高湿度を保っているのです。
いろいろな文献や専門家の意見から考察すると、ミストが噴霧され、
根に付着し水滴となり濡れている時に、植物は養水分を吸収しているようです。
水滴のサイズはあまり養水分吸収には関係ないようなのです。
しかしミストは15分で止まってしまいます。次の噴霧は早くて1時間後、
夜間では5時間も水分が供給されません。おそらくこの我慢の時間を
密閉容器内の高い湿度とそれを吸収できる湿気中根で乗り切っているのではないかと
現在FLORAは推測しています。つまりミストを断続的に発生させることで
作物の吸水を制限(節水)するとともに、高い湿度で生命が維持できる環境を提供。
それに植物が湿気中根で応えていると現在考えています。
不思議なミストの振る舞いに興味津々のFLORAです。
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