花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

新しいJr.の形を提案

2024年03月06日 | 研究
2010年から募集してきた1年生の研究員、通称Jr.。
FLORAの与えたテーマを先輩の指導やアドバイスをもとに研究し、
最後は発表してもらうという人材育成制度です。
先生、生徒が縦の関係だとすると、先輩後輩は斜めの関係。
精神的にきつくも、ゆるくもないことから、効果的な指導関係といわれます。
しかし今年のJr.とFLORAの関係は、ちょっとではなくかなり違いました。
まず先輩である2代目FLORA HUNTERSは昨年4月から
活動を始めたばかり。そしてJr.の活動も同じく4月。
つまりFLORAといえども研究活動においては先輩ではないのです。
またJr.のテーマは先輩と同じ節水栽培。分担作業で取り組んでいるのです。
そうなるとJr.は後輩ではなく、ともに同じ目標に向かう同志。
事実、高く評価された節水栽培の3分の1はJr.の成果です。
そんなことでFLORAが節水研究で大会に挑む際は
すべてFLORA7名とJr.3名の合作とし、全メンバーの名前を記載しています。
全国3位に輝いた先月の大会に、総勢10名で乗り込んだのはこれが理由です。
来年度も節水の発表や表彰される機会があるようですが
ここでも全員で出場することが決まっています。
時には横、時には斜めという変幻自在な魔法の関係。
2023年のFLORAで作ったJr.の新しいスタイルです。
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お伽草子

2024年03月06日 | 研究
こちらもSDGs系の大会に応募している約4分間の作品。
「お伽草子」というように、昔の文化を現代に復活させようという研究です。
復活を呼びかけているのは「里海文化」。里海文化とは海藻を育て
水質浄化を行うとともに、海藻を収穫して堆肥に加工。
農業で再利用する昭和まで続いてきた「いにしえ」の取り組みです。
しかしFLORAが提案する「里湖」は、ちょっと違います。
主役が海藻ではなく淡水の水草なのです。だから「里海」ではなく「里湖」。
また肥料は時間のかかる堆肥ではなく液体肥料。
安全な水と肥料を自分たちで確保しながら
温暖化抑制を図ろうというFLORAらしい途上国むけの環境技術です。
もちろん水質浄化や二酸化炭素吸収に貢献できるので温暖化対策になります。
海での二酸化炭素削減をブルーカーボンといいますが
淡水ではフレッシュウォーターカーボン。
ふたつ組み合わせることで効果がさらに発揮できると考えています。
この研究をメンバー5名が声優となって紙芝居風に披露。
なかなかの演技ぶりでみんな大笑いです。
するとこちらも予選突破したとの朗報。大会HPで公開されています。
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間に合いませんでした

2024年03月06日 | 学校
シューティングスターというクリスマスローズです。
これはクリスマスに真っ白な花を咲かせる原種ニゲル(ニガー)と
葉がきれいなステルニーという交配種のハイブリッド。
1月下旬に蕾をつけたので、名農生が卒業する頃には開花するのではないかと
期待していましたが、残念ながら蕾が膨らむスピードがかなりゆっくり。
卒業式には間に合いませんでした。それどころか今は雪の下です。
ステルニーはアーグチフォリウスとリビダスの交配種。
調べてみると原種であるアーグチフォリウスは地中海のコルシカ島原産、
同じく原種であるリビダスは地中海のマジョルカ島原産。
いずれも1月から3月の早春に咲くとのことで、
ニゲルよりこちらの性質が現れているようです。
さてFLORAがクリスマスローズの栽培に取り組んだ頃、
まだ品種というものはなく、すべてがハイブリッドでした。
したがってどんな花が咲くか分からないというのが欠点であり魅力でした。
ところが今は品種があります。このシューティングスターは交配した中から
優れた形質を持った個体を組織培養(メリクロン)で増やしたもの。
つまり欲しい花が手に入るようになっているのです。
技術の進化に驚くばかりです。
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