スポーツ活動中の熱中症予防5か条
1⃣ 暑い時は、無理な運動は事故のもと
気温が高いときほど、また同じ気温でも湿度が高い
とき程、熱中症の危険性は高くなります。また、運動
強度が高いほど熱の産生が多くなり、やはり熱中症の
危険性も高くなります。暑いときに無理な運動をして
も効果は上がりません。環境条件に応じて運動強度を
調節し、適宜休息をとり、適切な水分補給を心掛けま
しょう。
2⃣ 急な暑さに要注意
熱中症事故は、急に熱くなった時に多く発生しています。
夏の初めや合宿の初日、あるいは夏以外でも急に気温が高く
なったような場合に熱中症が起こりやすくなります。急に熱
くなったら、軽い運動にとどめ、暑さに慣れるまでの数日間
は軽い短時間の運動から徐々に運動強度や運動量を増やして
いくようにしましょう。
3⃣ 失われる水と塩分を取り戻そう
暑いときには、こまめに水分を補給しましょう。汗からは水
分と同時に塩分も失われます。スポーツドリンクなどを利用し
て、0.1~0.2%程度の塩分も補給するとよいでしょう。
水分補給量の目安として、運動による体重減少が2%をこ
えないように補給します。運動前後に体重をはかることで、
失われた水分量を知ることができます。運動の前後に、また
毎朝起床時に体重をはかる習慣を身につけ、体調管理に役立
てることがすすめられます。
4⃣ 薄着スタイルでさわやかに
皮膚からの熱の出入りには衣服が関係します。暑いときに
は係争にし、素材も吸湿性や通気性のよいものにしましょう。
屋外で、直射日光がある場合には帽子を着用するとよいでしょ
う。防具をつけるスポーツでは、休憩中に衣服をゆるめ、でき
るだけ熱を逃がしましょう。
5⃣ 体調不良は事故のもと
体調が悪いと体温調節能力も低下し、熱中症につながりま
す。疲労、睡眠不足、発熱、かぜ、下痢など体調の悪いとき
には無理に運動をしないことです。また、体力の低い人、肥
満の人、暑さに慣れていない人、熱中症をおこしたことがあ
る人などは暑さに弱いので注意が必要です。学校で起きた熱
中症死亡事故の7割は肥満の人に起きており、肥満の人は特
に注意しなければなりません。