<重要> 重力宇宙からのメッセージ
重力波のための北アメリカ・ナノ・ヘルツ天文台(NANOGrav)の大型電波望遠鏡による68パルサーの観察が、パルスの到達時間の僅かな変動を慎重に測定することによって、重力波(GW)背景の証拠を明らかにした。これらのシフトは、それらが重力波(GWs)に起因することを示す方法において、異なるパルサーの間に相関している。この重力波背景は、恐らく、何十万または何百万もの超巨大ブラックホールバイナリに起因している。ヨーロッパ、アジア、オーストラリアのチームは、今日、それらの結果を独立して報告した。以前には、LIGO と Virgo 探知器は、星の質量のブラックホールのような巨大な軌道を周るオブジェクトの個別のペアの合併から、高い周波数の重力波を検出してきた。ここに示されたイラストレーションは、二つの軌道を周っている超巨大ブラックホールを、また、僅かなタイミングのシフトを表すであろういくつかのパルサーを描くことによって、この時空を揺るがす結果に焦点を当てている。これらの重力波が時空そのものに与える印が、ゆがめられた格子によって例示されている。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
<大判>: 大判はイメージをクリック。
<ひとこと>: これは天文学において基礎的な大変大きな発見です。これまでの宇宙では、 「宇宙マイクロ波背景放射」 と呼ばれる発生源が不明なマイクロ波が、常に、場所に関わらず、一定の数値で検出されてきました。これは宇宙誕生の初期からのものとされ、宇宙誕生の時期を測るなど、天文学にとっては大変大きな発見となってきました。今回の発見は、宇宙には一定程度の重力波も存在していることを示し、その発生源の探索のみならず、宇宙論の基礎にも大きな影響が予想されます。なお、アメリカの重力波望遠鏡 LIGO チームからの祝辞は「 LIGO 、新しい重力波発見のために、パルサー・タイミング・アレイ・チームを祝う(2023年6月28日) 」を参照(英語)してください。
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<お知らせ>: 今夜0時過ぎ、ヨーロッパ宇宙機関のユークリッド衛星が打上げられます。 6月28日の記事参照。
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