NASAの科学者達、火星の太陽嵐に備える
<始めに>: この数日、太陽の、地球に向かった面に大きな爆発(CME:コロナ質量放出)が起き、地球では、普段は見られない極を離れた南の地方までオーロラが観測され、話題となった。以下は、5月1日に掲載した 「火星探査の今」 からの記事である。地球はオーロラが証明するように比較的厚い大気の層で覆われているが、火星は大気が薄く、将来の有人探査では、これら放射線の防御が重要な課題になってくる。このところの地球でのオーロラに先立つように、最近の火星探査の記事には強力な太陽からの嵐に備えるいくつかの記事が掲載された。
今年は太陽の活動がピークを迎え、太陽嵐や放射線が火星の将来の宇宙飛行士にどのような影響を与えるかを研究する貴重な機会となる。
今後数カ月、NASAの火星探査機2機は、太陽フレア(太陽表面での巨大爆発)が、火星のロボットや将来の宇宙飛行士達にどのような影響を与えるかを調査する前例のない機会を得ることになる。
これは、約11年ごとに発生する、太陽活動極大期と呼ばれる活動のピーク期に突入するためである。太陽活動極大期には、太陽フレアやコロナ質量放出など、様々な形で激しい活動を起こし、宇宙の奥深くに放射線を放出する。これらの一連の太陽現象は太陽嵐と呼ばれる。 地球の磁場は、これらの嵐の影響から地球自体を大きく保護しているが、火星は遠い昔に地球規模の磁場を失い、太陽の高エネルギー粒子に対してより脆弱になった。火星の太陽活動はどのくらい激しくなるのだろう? 研究者達は、現在の太陽活動極大期が、それを解明するきっかけになることを期待している。宇宙機関は、人間をそこに送り込む前に、宇宙飛行士達がどのような放射線からの防護を必要とするかなど、多くの詳細を判断する必要がある。
<ひとこと>: 大判イメージはありません。
<出典>: Jet Propulsion Laboratory
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