NASAの月探査軌道船、 HAKUTO-R1 月着陸船の衝突サイトを見る
<前書き>: この件については既に多くの報告が提供されていますので、ここではNASAが発表したイメージを中心に、その要点を掲載します。
アイスペース(Ispace)の HAKUTO-R ミッション1は、月面に着陸する予定の民間資金による宇宙船として2022年12月11日に打上げられた。月への数ヶ月の旅の後、この宇宙船は、アトラス・クレータ(Atlas crater)の近くに着陸するために、地表への制御された降下を開始した。翌日、そのチームは、異常が発生し、ミッションの月着陸船が地表に安全に着陸しなかったと発表した。
着陸未遂の翌日の2023年4月26日、NASAの月偵察軌道船(LRO:Lunar Reconnaissance Orbiter)のカメラが着陸地点を見た。
以下、図の説明
右上は動画です。イメージをタップしてご覧ください。: 着陸(衝突)前と後の地表面の比較。矢印Aは、左上の反射率が高く、右下の反射率が低い顕著な表面変化を示している。矢印B、C、Dは、衝突周辺の他の変化を示している。右下のスケールバーは直径50メートル。
反射率の違いとは--- HAKUTO の衝突によって地表面近くの地下の粉塵が舞い上がり、地表に落ちることによって表面の色が変わり、その部分の日光の反射の割合が変化した。なお、円形のクレータ内部の顕著な色の変化は撮影した時刻の違いによる影の差である。
下のイメージ、左から、
なお、“クレータ錯視”によって凹凸が逆に見えることがあることに注意! 例:右上の図ではクレータは“窪み”であることが明確に意識できるが、下中央のイメージの左端、下端の円形は盛り上がって見えることがある。共にインパクトクレータであり凹である。
1,着陸未遂の翌日4月26日に軌道船のカメラが見た着陸サイト。大判はこちらから。
2,軌道船の狭角カメラが撮った月面着陸地点の合成イメージ。中央左の青の✕印に注目。大判はこちらから。
3,前後のイメージを分割して作った比較画像。衝突によって、直径約60〜80メートルの反射率の高い領域が生じた。大判はこちらから。
<出典>: 「月探査軌道船(LRO)」
<ひとこと>: HAKUTO は日本のアイスペース社を中心とする国際的な月着陸船。
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