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7月30日(火): 銀河団の100万度のガスを示す/ミッション別ページ

2024年07月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

XMM-Newton、Abell 2390 の100万度のガスを示す

科学者達は、ヨーロッパ宇宙機関の ユークリッド(Euclid) が最近発表した大質量の銀河団 Abell 2390 のイメージと、XMM-Newton (注:ヨーロッパ宇宙機関のX線観測衛星)による同じ場所のX線観測を組み合わせて、銀河と銀河の間の空間を埋め尽くす燃えるような高温のガスを紹介した。
(左の比較のイメージを見るには下の出典から)

このイメージでは、XMM-Newton が捉えた光が青い輝きを放ち、銀河と銀河の間の広がりを透過して見える。拡散した光は集団の中心に向かって明るくなり、そこではガスがより高温になり、より濃縮されることを示している。

ガスの温度は摂氏1千万度から1億度の範囲である。ここでは、電子はガスの中の原子から剥ぎ取られ、イオン化される。荷電粒子の焼けるように暑い混合物は、X線を生成する。

天文学者達は、高温のガスがどこにあるのかを図化し、その振舞いを研究することによって、銀河団がどのように成長するのか、また銀河がこのダイナミックな環境でどのように相互作用し、進化するのかについて、より深く知ることができる。

Abell 2390 は、地球から27億光年離れた、ミルキウェイ銀河のような多くの銀河の巨大な集合体である。ユークリッドのイメージは、可視光と近赤外光の観測から得られたもので、5万個以上の銀河が写っており、そのうち数千個がこの銀河団の一部である。しかし、この星団を構成する質量のほとんどを、ユークリッドのきらめく視点では直接見ることはできない。

Abell 2390 のような銀河団は、全質量の約80%を占める巨大な暗黒物質の山である。山の中の「通常」物質のほとんどは、集団の約15%を占める灼熱の高温ガスの形をしている。銀河は、全質量の僅か数パーセントにしかならず、ケーキの中のレーズンのように、この山の中に座っている。

ユークリッドのイメージに描かれた巨大な湾曲した弧は、重力レンズ効果の結果であり、より遠い銀河から我々に届く光は、前景の物質(「通常」と暗黒物質)によって曲げられ、歪められる。ユークリッドは、暗黒宇宙を探査するための重要な技術としてレンズを使用し、銀河団やその他の場所にある暗黒物質の量と分布を間接的にマッピングしている。

<ひとこと>: 右のイメージの大判は各リンクから。左上の比較イメージは下記リンク先から追ってください。

<出典>: Week in images (ESA)

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