ヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレスによってとられたイメージに基づくこのムービーは、火星の幅82キロメートルのコロレェフクレータ(Korolev crater)を見せている。部分的に火星の北極冠を囲む大きなオリンピア砂丘(Olympia Undae)フィールドの南、赤い惑星の北の低地にあるこの保存状態の良いインパクトクレータは、一年中、水の氷で満たされている。このクレータのフロアは、その縁の下2キロメートルに横たわり、火星での無極性の氷の大きな貯水池を表す厚さ 1.8 キロメートルのドームになった堆積を囲んでいる。この窪地の最も深い部分が自然の冷えた状態で働くので、コロレェフ・クレータの内部では、水の氷は永久に安定している。氷の上の空気は冷たく、周囲の大気と比較して重いので、大気は熱伝導に乏しく、この水の氷のマウンドは熱作用と昇華から効果的に保護されている。このクレータは、ロシアの宇宙技術の父と呼ばれるロケットエンジニアであり宇宙船設計者セルゲイ・コロレェフ(1907-1966)の名をとって名づけられた。このムービーは、2018年12月に最初に出版された、マーズ・エクスプレスの高解像度ステレオカメラ(HRSC)からの、一回の軌道観測からの、イメージの合成を使ってつくられた。
<出典>: 「マーズエクスプレス(Mars Express)」
<アニメーション>: アニメーション動画はイメージをクリック(.mp4)。
<ひとこと>: 上の訳は要点のみ。私見であるが、火星にこれほど多くの水があるのか疑問が残る。一回の軌道観測に基づくものであり、少なくともNASAを含む他の記事では、この観測が火星に水がある強力な証拠として取上げられていない。
<お知らせ:速報>: 三菱重工業株式会社による H-IIA ロケット42号機(H-IIA・F42)を使った、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府宇宙機関の火星探査機 「HOPE」の7月15日の打上げは、気象条件不良のため延期になりました。新しい打上日時は別途設定されます。