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1月28日: ローバー・チーム、火星のオポチュニティに新しい指令を送る

2019年01月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのジェット推進研究所の技術者達は、15年を経過した火星のローバー(探査車)に地球との連絡を強要する試みとして、オポチュニティに対して新しい指令のセットを送り始めた。この新しい指令は、オポチュニティに起こっているかもしれない通信を妨げている可能性を対象にしている。ローバーの地球との最後の通信は、火星全域に及ぶダストの嵐がローバーの太陽電力を妨げた2018年6月10日に受信され、その後通信を受けていない。--- イメージの説明は下の「ひとこと」参照。

<出典>: 「スピリッツとオポチュニティ(Spirit and Opportunity)」

<大判>: イメージをクリック。

 

<ひとこと>: 2003年7月に打上られ、2004年1月に火星に着陸した火星探査ローバー(探査車)オポチュニティは、同時期に火星に着いたスピリッツとともに、ある面では象徴的なローバーである。
オポチュニティ以前の探査機は、固定型着陸船を含めて、全て太陽電池パネルを備え太陽電力に依存するタイプであった。しかし火星には常に微風が吹いており、特有な細かなダストがパネルに降り積もり電力取得の低下を招く(右上の図)。一方、火星にはまた太陽熱に起因する季節的なダストデビル(つむじ風)が吹き、ローバーの上を通ったときはダストを吹き払い電力が回復することがある(右下の図;注、火星では雨は降らない)。オポチュニティ開発時点で期待された探査期間は数ヵ月であったが既に15年を超えている。このように長命になるとダストの影響が際立ってくる。その後打上げられたキュリオシティは原子レベルでの内部発電能力を有しており太陽電池パネルは搭載されていない。オポチュニティの回復は火星の気象頼みになっており今後の運用を検討する時期に入っている。図は2004年にオポチュニティ自身が撮った“ダスト吹き払い前後”の自画像。なお、スピリッツは既に2006年に運用を停止している。

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