goo blog サービス終了のお知らせ 

天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

NASA、ESAを始め主に外国の宇宙探査情報を
ハッブルから宇宙ステーションまで、幅広く、毎日
提供しています。

7月27日(日):海面上昇の危険にさらされる

2025年07月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新しい「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ:マーシャル諸島のマジュロ、海面上昇の危険にさらされる

国連気候変動枠組条約は、マーシャル諸島共和国を気候変動の影響に対して特に脆弱であり、海面上昇が実存的な脅威となっていると特定している。

この国は、中央太平洋の環礁と島々の2つの平行なチェーンで構成されている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Week in images (ESA)

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月27日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月25日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月23日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月24日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月26日(土):牡牛座の若きスターたち

2025年07月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ:牡牛座の若きスターたち 

<イメージの説明>: イメージの中央にある長く灰色がかった青い雲が、それぞれが長い十字形の回折スパイクを持つ3つの明るい星の周りを弧を描いて曲がっている。雲は、星に面した内側でより明るく照らされ、外側の暗い背景に消えて行く。雲の周りには他にもいくつかの星や光の点があり、その下の小さな星には、その中心を横切る暗い帯がある。

このハッブルの写真の主題は、GN 04.32.8と特定された反射星雲である。反射星雲は、他の星雲のようにそれ自体で光を発しない宇宙のダストの雲である。それどころか、近くの星からの光が当たってダストに散らばり星を照らす。光の散乱の仕方のために多くの反射星雲は青く見える傾向がある。

GN 04.32.8は、おうし座分子雲として知られる恒星の苗床の小さな部分である。地球から僅か約480光年、おうし座に位置し、新しく形成された星を研究するのに最適な場所の1つである。この反射星雲は、このイメージの中心にある3つの明るい星のシステム、主に中心にある変光星V1025 Tauriによって照らされている。これらの星の1つは星雲の一部と重なっている。これはHP Tauriと名付けられた別の変光星であるが、おうし座分子複合体の他の場所にあるさらに別の変光星に類似していることから、T Tauriとして分類されている。T Tauriは、進化の初期段階にある非常に活発で混沌とした星であり、このような多産な星の苗床に現れるのは驚くことではない。3つの星は、HP Tau、HP Tau G2、HP Tau G3とも呼ばれる。それらは互いに重力的に結合し、三重のシステムを形成していると考えられている。

鋭い観察眼を持つ視聴者は、星雲の雲の下の中央のすぐ左側に、暗い線で交差する小さな押しつぶされたオレンジ色の斑点に気付くかもしれない。これは新しく形成された原始星で、原始惑星系円盤に隠されており、その光の一部を遮っている。このディスクは我々にとって真正面にあるために、研究の理想的な候補となる。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Week in images (ESA)

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月26日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月25日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月23日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月24日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月25日(金):月の近い側

2025年07月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に新しい「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略はこちら から。

今日のテーマ: 月の近い側

月偵察軌道船の広角カメラからの約 1,300 枚の画像を使用して、見慣れた顔、即ち月の近い側のこの壮観な景色を構成した。しかし、なぜ月には近い側があるのだろう? 

月は自転し、約28日に1回、同じ速度で地球を周回している。この構成は潮汐力上固定され、その同期回転は、常に片側、つまり手前側を地球に向けたままにしている。

その結果が、このフル解像度の合成に、驚くほど詳細に描かれている。滑らかで暗い月のマリア(maria:海、実際には溶岩で浸されたインパクト盆地)と険しい高地が、地上の空を眺める人にはよく知られている。お気に入りの海や大きなクレータを見るには、右のイメージから。

この合成に使用された月偵察軌道船(LRO)イメージは、2010年12月の2週間にわたって記録された。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。右下のイメージはリンク先のイメージにタッチしてください。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day から。

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月25日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです

 最終更新日 7月25日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です

 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から

 最終更新日 7月23日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から

 最終更新日 7月24日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から

 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に


・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月24日(木):月の遠い側

2025年07月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: 月の遠い側

潮汐力によって同期する回転(synchronous rotation)に固定された月は、地球の住人に対しては常にその馴染み深い表側を示している。

しかし、月の軌道から見れば、月の裏側は見慣れたものになる。実際に、月偵察軌道船(Lunar Reconnaissance Orbiter)の広角カメラからの合成であるこの鮮明な写真は、月の裏側を中心に描かれている。

2009 年 11 月から 2011 年 2 月の間に得られた 15,000 枚を超えるイメージの全球のモザイクの一部での、この最高解像度のバージョンは、ピクセルあたり 100 メートルのスケールを示している。

驚いたことに、裏側の粗くてボロボロの表面は、滑らかで暗い月の海(maria)で覆われた表側とは大きく異なって見える。その考えられる説明は、裏側の地殻が厚いために、内部からの溶融物質が表面に流れ難いというものである。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月24日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月18日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月23日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月24日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月23日(水):金星大気温、長期変動の観測

2025年07月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: 金星大気温度の長期変動の観測に成功

気象衛星ひまわり8・9号が地球を撮影した際に映り込んだ金星像の解析から、金星大気の温度の長期変動が明らかになりました。金星大気で起きている現象のしくみの解明につながると期待されます。また、この研究によって気象衛星が天体の科学観測に活用できることが示されました。

金星の大きな特徴の一つは、自転の約60倍もの速さで大気が経度方向に回転するスーパーローテーションと呼ばれる現象です。この回転の速さは数年程度のタイムスケールで変動していることが観測からわかっています。スーパーローテーションのメカニズムには、太陽の熱で大気が暖められることで起こる熱潮汐波や、惑星の自転により発生するコリオリ力が緯度によって違うことで引き起こされるロスビー波などの惑星規模の波動構造が密接に関わっていると考えられています。そのしくみを明らかにするには、長期間にわたる金星大気温度のモニタリングが必要です。しかし、金星大気は地上からの観測が難しく、探査機による観測もこれまで10年を超えて継続的に行われたことはありませんでした。

国立天文台の研究者を含む国際研究チームは、気象衛星ひまわり8・9号が地球を撮影する時に同時に映っている宇宙空間に着目し、その中にまれに映り込む金星像を用いることで、金星大気の輝度温度を測定することに成功しました。赤外線の領域で複数の波長帯でのイメージを解析することで、金星大気の中の異なる高度での温度の時間変動が捉えられました。さらに解析を進めることで、この時間変動から熱潮汐波のパターンの変動が読み取れること、ロスビー波の温度の振幅が高度によって違うことなどが示されました。

--- 以下、下記の国立天文台のサイトから(2025年7月1日)。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)

<出典>: 国立天文台

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
<p>
その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。
<p>
 最終更新日 7月23日  <a href="http://astronews.jp/astroimage.htm">今日の宇宙</a> ------上の記事と同じです<br>
 最終更新日 7月18日  <a href="http://astronews.jp/astroscience.htm">宇宙科学の話題</a> ----総合的な話題です<br>
 最終更新日 7月 7日  <a href="http://astronews.jp/marstopics2501.htm">火星探査情報</a> -----多数の探査情報から<br>
 最終更新日 7月23日  <a href="http://astronews.jp/hubbletelescope.htm">ハッブル宇宙望遠鏡</a>  --最新の発表から<br>
 最終更新日 7月17日  <a href="http://astronews.jp/jameswebbtelescope.htm">ジェムスウェブ宇宙望遠鏡</a>  -最新の発表から<br>
 最終更新日 6月30日  <a href="http://astronews.jp/EarthObservatry.htm">地球観測</a> -------温暖化問題を中心に<br>
<p>
・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・
<p>
  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
コメント

7月22日(日):夏の大三角:ベガ

2025年07月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: 夏の大三角コーナー:ベガ

<イメージの説明>: 夏の大三角(Summer Triangle)と呼ばれるアステリズム(asterism:星群)の図。このアステリズムは、こと(Lyra)座のベガ(Vega)、わし(Aquila)座のアルタイル(Altair)、はくちょう(Cygnus)座のデネブ(Deneb)の3つの星で構成されている。

北半球に住んでいて、7月の夜に見上げると、頭上に輝く星ベガが見える。ベガが我々の空で最も研究されている星の1つであることをご存知だろうか? 

最も明るい夏の星の1つとして、ベガは何千年もの間天文学者を魅了してきた。

ベガは、小さな星座であること座、ハープの中で最も明るい星である。また、大きな「夏の大三角」アステリズムの3つのポイントの1つでもあり、ベガは初心者の星観察者にとって見つけやすい星の1つになっている。14,000年前の古代の人類は、地球の北極星であるベガを知っていた可能性がある。ベガの現在位置と現在の北極星であるポラリスの位置を比較すると、地球の軸の向きが数千年にわたってどれだけ変化しているかがわかる。この軸の自転のゆっくりとした動きは歳差運動と呼ばれ、12,000年後、ベガは北極星の位置に戻る。

明るいベガは、近代天文学の始まりから綿密に観測され、星の明るさを分類するために使用される現在の等級スケールの基準を設定するのにも役立った。ポラリス(北極星)とベガには、かつての北極星であり、未来の極星であることに加えて、他の共通点がある。それらの明るさは時とともに変化し、変光星になる。変光星の光は、さまざまな理由で変化する。ダスト、小さな星、さらには惑星でさえ、星から見える光を遮る場合がある。あるいは、星自体が不安定で、活動的な黒点、膨張、噴出によって明るさが変わるかも知れない。ほとんどの星は遠くにあるために、光の変化を記録するだけで、その表面を見ることはできない。

<イメージの説明>: 天文学者達は、明るい星ベガの周りに大きな小惑星帯のように見えるものを発見した。これは、ここでは左に茶色で示されている。この温かいリング、岩の破片は、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡と、NASAが重要な役割を果たしている欧州宇宙機関のハーシェル宇宙観測船を使って検出された。
<注>:図の左がベガシステム、右は太陽系の例

NASAのTESS衛星には、太陽系外惑星のトランジットによって引き起こされる星の光の僅か減光を探すための超高感度光センサーが搭載されている。また、その感度によって、TESSは、特定のタイプの変光星の光について、以前に観測されたよりもはるかに小さな脈動を観測することができた。これらの変光星の観測は、天文学者達が、その複雑な内部をモデル化し、その明瞭で一見混沌とした脈動を理解するのに役立つ。これは、天体地震学の分野、つまり音波が星を通過するときに、音波がどのように「歌う」かの観測による星の内部の研究への大きな貢献である。この知見は、ベガがどのような変光星であるかをめぐる議論に決着をつけるのに役立つかもしれない。これらの星の1つの心臓の鼓動を「聞く」ことができるソニフィケーションデモなど、この研究の詳細については こちら から。

2024年、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はベガシステムを再訪し、この星の周りに幅1,000億マイルのダストの円盤を明らかにした。デブリの円盤は確認されているが、今日現在、惑星の証拠はない。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Kat Troche(著者名です)

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月22日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月18日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月22日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月17日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月21日(月):ISSから撮られた宇宙の光

2025年07月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: 国際宇宙ステーションから撮られた宇宙の光

2025年7月3日、国際宇宙ステーションに搭乗した宇宙飛行士ニコール・エアーズは、北米の雷雨から上昇する巨大なジェットという、珍しい息を呑むようなイメージを撮影した。この高解像度の写真は、雲のてっぺんから宇宙の端に向かって弧を描く真紅の稲妻を示している。

多くの読者はスプライト(sprite)について聞いたことがあるだろう。激しい雷雨のてっぺんから逆さまの稲妻のように現れ、不気味な赤い巻きひげを宇宙に向けて伸ばす。

このスプライトのような巨大なジェットは、視覚的にはより印象的で、はるかに珍しい。スプライトは1989年に発見され、それ以来数千人によって撮影されてきたが、このイメージに近い品質で撮影されたのは、これまでに数十枚に過ぎない。

国際宇宙ステーションに搭乗する宇宙飛行士の目標は、宇宙ベースの観測と地上の機器を連携させて、これらの現象を三角測量して研究することである。世界中からの写真家達が参加している。

この写真は、これまでに撮影された中で最高の巨大なジェットの写真の1つであり、宇宙地球キャンペーンが次に何を明らかにするかを示す有望な兆候である。

<ひとこと>: 文章は要点のみ。大判はイメージのリンクから。

<付記>:スプライトについてはこれまでに何度か紹介してきたので記憶されている方もいるだろう。
雷雲が発生したとき、地上との電位差があれば雷光(稲妻)となって地上をたたく。同様に、雷雲の上側、宇宙の側との電位差があれば、宇宙に向かって放電が起きる。記事にあるように、スプライトが明らかになったのは比較的新しい。これは、雷雲の上部に起きるので、地上から見える機会が少ないことにある。かっては高高度を飛ぶ航空機の飛行士達が、極めて稀に、遠くの雷雲の上に「一瞬」見る程度であった。しかし、国際宇宙ステーションが高空を飛ぶようになって、雷雲を上から観察できるようになり、スプライトを観る機会が飛躍的に増えた。かって日本人宇宙飛行士がミッションとしてスプライトを調査したこともあった。しかし、左上のように大きな、はっきりしたスプライトが捉えられるのは極めて稀である。なお、スプライトには「妖精」の意味がある。

<出典>: Space Weather News

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月21日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月18日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月21日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月17日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月20日(日):「第二の木星」 GJ 504 b

2025年07月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: 「第二の木星」 GJ 504 b

太陽に似た恒星「GJ 504」を周回する惑星「GJ 504 b」は、その質量が木星の3~6倍程度と見積もられ、直接撮像された惑星としては最小の質量を記録しました。この「第二の木星」とも例えられる暗く低温の惑星は、すばる望遠鏡の高コントラストコロナグラフ撮像装置 HiCIAO(High Contrast Instrument for the Subaru Next Generation Adaptive Optics、ハイチャオ)と補償光学装置 AO188を用いた探査プロジェクト「SEEDS(シーズ)」で撮像されました。

GJ 504 はおとめ座の方向、地球から約 60 光年の距離にある恒星で(イメージ中心部)、惑星 GJ 504 b はその右ななめ上あたりに写っています。恒星と惑星までの見かけの距離は 44 天文単位で、冥王星の軌道半径と同じくらいです。

系外惑星はとても暗く、その姿をイメージとして直接捉えることはとても挑戦的な課題でした。直接観測撮像により惑星を「発見」するだけでなく「特徴づける」ことも可能になります。GJ 504 b は絶対温度で約 500 度(摂氏 230 度)とこれまでに発見された他の系外惑星に比べて、 非常に低温であることや、大気の雲が少ないことなどが分かりました。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: すばる望遠鏡

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月20日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月18日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月16日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月17日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月19日(土):3I/ATLAS 彗星

2025年07月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙
<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、 「はてなブログ」新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。
 
今日のテーマ: 3I/ATLAS 彗星
 
7月1日にNASAが資金提供したチリのリオ・ウルタドのATLAS(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert, System)調査望遠鏡で発見された3I/ATLASは、 2017年の1I/ʻOumuamua、2019年の2I/Borisov彗星に続く、太陽系を通過する3番目の既知の星間天体として指定されている。
 
C/2025 N1としても知られる3I/ATLASは明らかに彗星であり、その拡散した彗星のコマ、氷の核を囲むガスとダストの雲があり、ハワイのマウナケアのジェミニ北望遠鏡からのこれらのイメージに容易に見ることができる。
 
左のパネルは、赤、緑、青の3種類のフィルターを使用し、この彗星が、固定された背景の星に対して、空を横断して連続的に露出する彗星を追っている。
 
右側のパネルでは、彗星の1つの画像が形成するために、複数の露光が記録され結合されている。
 
彗星の星間からの起源もその軌道から明らかであり、太陽の周りをループバックせず、3I / ATLASを星間空間に戻す偏心した非常に双曲線の軌道であると判定されている。
 
惑星地球にとって脅威ではない。この入ってくる星間侵入者は、現在、太陽と木星の軌道の中にいるが、太陽に最も接近するときは、火星の軌道距離内に近づく。
 
<ひとこと>: 3I/ATLA は、太陽系外から侵入してきたとみられる彗星、今月初め発見された。7月6日、9日の記事参照。大判はイメージをクリック(タップ)。
 
<出典>: Astronomy Picture of the Day
 
 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
 
その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。
 
 最終更新日 7月19日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月18日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月16日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月17日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に
 
・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・
 
  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

コメント

7月18日(金):市民科学者達、新しい食連星を発見

2025年07月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: 市民科学者達、新しい食連星を発見

2つの星が、揺れるたびに一方が他方の光を遮るように互いの周りを回っているとき、それは食連星(eclipsing binary)である。NASAの食連星パトロール市民科学プロジェクトからの新しい論文は、これらの珍しいペアのうち10,000個以上、正確には10,001個を提示している。これらの天体は、将来の研究者達が星の物理と形成を研究し、新しい太陽系外惑星を探すのに役立つ。--- 動画です。イメージのリンク先からご覧ください。

カタログを作成するために、チームは、NASAのトランジット系外惑星調査衛星(TESS)からのデータを調べた。この衛星は、明るさの異なる天体を探してほぼ全天を調査した。彼らは、人工知能のスケーラビリティと人間の専門知識の微妙な判断を組み合わせた2段階のアプローチを使用した。まず、高度な機械学習手法により、TESSが観測した数億のターゲットを効率的にふるいにかけ、数十万の有望な候補を特定した。次に、人間は最も興味深いシステムを精査した。

彼らが論文にリストアップした10,001個の天体のうち7,936個は、発見された新しい食連星である。その他はすでにわかっていたが、チームは、食のタイミングについて新しい測定を行った。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 .gif です。

<出典>: NASA Science Editorial Team

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月18日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月18日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月16日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月17日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月17日(木):すばる望遠鏡が見つけた太陽系の「化石」

2025年07月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: すばる望遠鏡が見つけた太陽系の「化石」

すばる望遠鏡による観測で、太陽系外縁部を特異な軌道で公転する小天体群「セドノイド」に属する4番目の天体が新たに発見されました。この天体は、太陽系形成初期から安定した軌道を持っていたことが数値シミュレーションから示され、黎明(れいめい)期の太陽系の記憶をとどめた「化石」として、未知の第9惑星の存在や太陽系の成り立ちを解明する手掛かりになると期待されています。

太陽系最遠の惑星である海王星は、太陽からの平均距離が太陽と地球間の距離(1天文単位)の30倍あります。海王星より遠くにも、太陽系に属する小天体が発見されてきています。このうち、太陽に最も近くなる時でも海王星の2倍以上の距離があり、太陽を一周するのに2800年以上かかるような軌道を持つ天体を「セドノイド」と呼んでいます。セドノイドは太陽から遠いために暗く、これまで3個しか見つかっていませんでした。

すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCを用いた観測で、国際研究チームは4個目のセドノイドを発見しました。「2023 KQ14」という仮符号が付けられたこの天体は、2023年3月、5月、8月にすばる望遠鏡で発見され、2024年7月に実施されたカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡による追観測で軌道の精度が向上しました。軌道を遡ることで2005年、2014年、2021年に撮影された画像でもこの天体が見つかり、19年間の記録から軌道の精度が飛躍的に向上しました。太陽から最も遠い時には400天文単位を超えるという遠さです。観測時の明るさから、この天体の直径は220ないし380キロメートルと推定されます。

研究チームは、国立天文台が運用する計算サーバ等を使って、軌道の進化に関する数値シミュレーションを実施しました。その結果、この天体は少なくとも45億年は安定した軌道を保っていること、現在の軌道は他のセドノイドたちとは異なっているが約42億年前にはとてもよく似た軌道であったことが示されました。これは、その存在が議論されている未知の第9惑星「プラネット・ナイン」の手がかりになります。もしプラネット・ナインが存在する場合、他のセドノイドの軌道と今回発見された天体の軌道がどうして異なるものになったのかを説明する必要があります。「このことは、プラネット・ナイン仮説の可能性を低くしています。かつて太陽系に存在したもののある時点で太陽系外に放出された惑星が、今回発見された天体と他のセドノイドの軌道が分離する原因となったのかもしれません」とシミュレーションを手掛けた国立天文台天文シミュレーションプロジェクトのホワン・ユウクン特任研究員は語ります。

研究チームを率いる産業医科大学の吉田二美(よしだ ふみ)准教授は、「今回発見された天体の位置は、海王星の重力もほとんど影響しない遠方です。その場所にこのような特異な軌道の天体が存在するということは、天体が形成された太古の時代に何か特異な出来事があったことを意味します。このような特異な遠方天体を発見し、その軌道の変遷を明らかにすることは、太陽系の歴史の全貌を明らかにする上で極めて重要です」と今後を展望しています。 なお、後日この天体には国際天文学連合によって正式な名称が与えられます。

<イメージの説明>: 2023 KQ14(赤線)と他の3つのセドノイドの軌道(白線)。この天体は軌道上で太陽に近い、太陽から71天文単位の位置で発見されました。黄色い点は2025年7月時点の位置を表します。(クレジット:国立天文台)

<ひとこと>: ここでは要約された国立天文台の記事を紹介しています。すばる望遠鏡からの発表は こちら から。大判はイメージのリンクから。

<出典>: 国立天文台

 ★ ★ ★ ★ ★ GOOブログ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月17日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月11日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月15日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月17日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

コメント

7月16日(水):バスティーユの日の出来事

2025年07月16日 06時00分00秒 | 天文・宇宙
<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: バスティーユの日の出来事、25年後

太陽フレアが強いのは、ボイジャー宇宙船でさえそれを感じたときである。25年前、2000年7月14日、太陽は、宇宙時代で最も強力な太陽嵐の一つを解き放った。その衝撃波は太陽系の端まで波紋を広げるほど強烈なものだった。

ボイジャー2号は180日後に、ボイジャー1号は245日後にこの爆発を感じた。デブリはまだ明らかで、太陽から90億キロメートル以上離れた2つの宇宙船に衝突したとき、秒速600キロメートル以上で移動していた。

地球上では、その影響はほぼ即座に現れた。地球とその衛星は、数分のうちに極紫外線とX線の放射を浴びた。地上のセンサーは、高エネルギー粒子が大気中を走る珍しい地上レベルの出来事(GLE)を記録した。

フレアが発生したのが7月14日であることから、フランスの祝日にちなんで「バスティーユ記念日イベント」と呼ばれている。しかし、オーロラが現れたのは、コロナ質量放出(CME)が到来した翌日の7月15日で、秒速1500キロメートルでの衝突は、極端な地磁気の嵐(Kp = 9)を引き起こした。

 

 

<左のイメージの説明>: X5.7クラスのバスティーユ記念日の太陽フレア(左)とCME(右)のSOHO画像。画像の「雪」は、エネルギーの高い陽子が宇宙船にぶつかった結果である。

後の研究では、太陽円盤の中心近くで噴出したX5.7級フレアが、第二次世界大戦時代の原子爆弾100億個 に相当する10エルグの磁気エネルギーを放出した様子が説明された。その結果、CMEは磁場とプラズマの巨大な障壁を生成し、太陽圏を駆け抜ける銀河宇宙線を一掃した。ボイジャーでさえ宇宙放射線の異常な低下を感じていた。

それは再び起こる可能性がある。今週も同じことが起こるかも知れない。今、太陽周期25のピーク近くにあり、別のXクラスフレアは、その可能性の範囲内にある。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。左上、右下のイメージのリンク先は動画 gif です。

<出典>: Space Weather News

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月15日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです

 最終更新日 7月11日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月16日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月 9日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
コメント

7月15(火):ウェッブ宇宙望遠鏡からの10の驚き

2025年07月15日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

今日のテーマ: 科学の3年:ウェッブ望遠鏡からの10の宇宙の驚き

2022年7月以降、NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、揺るぎなく宇宙に焦点を当ててきた。ウェッブ宇宙望遠鏡は、目に見えない赤外線を検出して分析する前例のない力で、これまでは不可能だった観測を行い、宇宙に対する我々の見方を、最も遠い銀河から太陽系に変えている。

ウェッブは、天文学に革命をもたらし、教科書を書き換えるという約束を込めて作られた。そして、それは誇大広告に応えた以上のものであり、科学者達があえて想像していなかった程に期待を上回っている。科学事業が始まって以来、このウェッブ大学は、860以上の科学プログラムを終え、その時間の4分の1がイメージングに、4分の3が分光法に費やされている。わずか3年間で約550テラバイトのデータを収集し、1,600以上の研究論文を生み出し、リストアップするにはあまりにも多くの興味深い結果と、答えるべき多くの新しい疑問が生じている。

ここでは、注目すべき例をいくつか紹介する。

1、宇宙は、私たちがこれまで考えていたよりも大幅に速く進化した。

    • ウェッブ宇宙望遠鏡は、宇宙の最初の10億年の間に最初の星や銀河が形成された「宇宙の夜明け」を観測するために特別に設計された。期待していたのは、いくつかのかすかな銀河であり、近くで見る銀河になるもののヒントだった。
    • ウェッブ宇宙望遠鏡は、ビッグバンから3億年以内に発達した驚くほど明るい銀河を明らかにした。ブラックホールがある銀河は、その年齢に対して大きすぎるように見える。そして、宇宙がちょうど6億年のときに存在した初期のミルキウェイ。ウェッブ宇宙望遠鏡は、ビッグバンから10億年以内にすでに「オフ」になって星の形成を停止した銀河や、15億年以内に現代的な「グランドデザイン」の渦巻き状に急速に発達した銀河を観測してきた。
    • 数億年というと、急成長を遂げるには早すぎるように思えるかもしれないが、宇宙は約138億年前のビッグバンで形成されたことを覚えて置こう。もし宇宙の時間を1年にまとめるとしたら、これらの銀河の中で最も遠い銀河は最初の数週間で成熟し、急速に何世代にもわたる星を形成し、今日我々が目にしている元素で宇宙を豊かにしたことになる。

以下項目のみ掲載:
2、深宇宙には謎めいた「小さな赤い点」が散りばめられている。
3、脈動する星と三重レンズの超新星は、「ハッブル張力」が実在するさらなる証拠である。
4,ウェッブ宇宙望遠鏡は、遠くの星を周回する巨大ガス惑星で、驚くほど豊かで多様な大気を発見した。
5、地球から40光年離れた岩石惑星には、溶岩に覆われた表面から湧き上がるガスによって供給される大気があるかもしれない。
6、ウェッブは、近くの渦巻銀河の骨格構造を魅惑的な詳細で明らかにしている。
7、褐色矮星と浮遊惑星の違いを見分けるのは難しいかもしれない。
8、惑星によっては、その恒星の死後も、生き残ることができるのかもしれない。
9、土星の水の供給は、エンケラドゥスから噴出する蒸気の巨大な噴水によって供給されている。
10、ウェッブは、地球に向かう可能性のある小惑星のサイズを拡大することができる。

<ひとこと>: 2項以下の詳細は下記リンク先から(英語)。

<付記>: ジェームスウェブ宇宙望遠鏡の最大の目的の一つには、これまで不可能であった遠い宇宙---時間を遡る過去の宇宙---を観測し、“ビッグバン以降の初期の宇宙を観測する”ことがあった。望遠鏡が宇宙の定位置に置かれて間もなくの観測では、科学者達は、宇宙の展開が、それまでに想定していたよりも非常に速かったという結果を突き付けられた(上記1)。あまりの衝撃的な結果の故か、今、このことに関する発表や論文などは停止してしまっているように見える。もちろん、ジェームスウェブ宇宙望遠鏡の能力は他の宇宙の疑問を解くためにも有用であることから、現在の望遠鏡は、2、以降に記された、別の、新しい観測に振り向けられている。

<出典>: NASA Webb Mission Team

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月15日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月11日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月15日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月 9日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

コメント

7月14(月):ハッブル宇宙望遠鏡の過去を探る

2025年07月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略説明は こちら から。

今日のテーマ: 「ハッブル宇宙望遠鏡35周年」シンポジウムでハッブル宇宙望遠鏡の過去を探る

ハッブル宇宙望遠鏡が科学の飛躍的進歩と技術的回復力を発揮した3年半を迎えるにあたり、「ハッブル宇宙望遠鏡35周年」シンポジウムは、ハッブル宇宙望遠鏡の歴史的、運用的、科学的な遺産を振り返る場を提供する。初期の課題からアメリカの科学的創意工夫の象徴になるまでのハッブルの軌跡は、イノベーション、コラボレーション、危機対応に関する貴重な教訓を示している。
NASA本部の科学者、エンジニア、歴史家達が一堂に会することによって、この遺産が、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、ローマン宇宙望遠鏡、その他の次世代天文台の運用など、現在および将来のミッション計画に反映されることが保証されている。
このシンポジウムは、ハッブル宇宙望遠鏡の変革的な貢献を称えるだけでなく、NASAが過去から学び、宇宙科学のより効果的、野心的な未来を形作るというコミットメントを強化するものである。

ハッブル宇宙望遠鏡35周年:科学的発見とNASAの旗艦ミッションの運用で学んだ教訓

ハッブル宇宙望遠鏡の物語は、歴史上最も変革的で重要な天文台としての、その地位を裏付けている。

かつてNASAの元長官から「世界の8番目の不思議」と呼ばれたハッブル宇宙望遠鏡は、1970年代初頭の誕生以来の開発と、1990年以降の打ち上げ、修理、そして最終的な影響により、その遺産から得た洞察を応用する十分な機会を提供している。画期的な発見に関わった科学者達やエンジニア達は、常に政府、民間企業、軍、一般市民などの力によって形成された状況の中で活動してきた。このシンポジウムの目的は、ハッブル宇宙望遠鏡の過去からの洞察を探り、現在および将来のミッション活動の発展に情報を提供できるつながりを引き出すことである。

<ひとこと>: 右下のイメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>: Hubble Space Telescope

 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月14日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月11日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月14日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月 9日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

コメント

7月13(日):ルービンの銀河

2025年07月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ> GOOブログのサービス終了に伴って、「はてなブログ」に 新「天文ニュース」 を開き、
連載の試行を開始しました。試行の概略は こちら から。

 今日のテーマ:ルービンの銀河(Rubin's Galaxy)

このハッブル宇宙望遠鏡のイメージは、ミルキーウェイ銀河のかなり内側の、北の英雄の星座ペルセウス座に向かっている。

明るくとがった星が前景に横たわっており、その向こうにはっきりと焦点を当てているのは、約2億3200万光年の距離にある巨大な渦巻銀河UGC 2885である。

ミルキーウェイ銀河の直径が約10万光年であるのに対し、これは、直径約80万光年、約1兆個の星があり、ミルキーウェイ銀河の約10倍の星の数である。

このUGC 2885は、どのようにして銀河がこのような巨大な大きさに成長できるのかを理解するための調査の一環としての、渦巻銀河の回転に関するアメリカの天文学者ヴェラ・ルービン(Vera Rubin)の先駆的な調査である「興味深い航海」の一部でもあった。

彼女の研究は、宇宙におけるダークマターの支配的な存在を説得力を持って実証した最初のものだった。

ベラ・ルービンを称えるために新しい米国の硬貨が発行され、 ベラ・C・ルービン天文台 は、6月に、宇宙を初めて見たイメージを公開する予定である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

 ★ ★ ★ ★ ★ GOOブログ★ ★ ★ ★ ★ ★

その他の記事は以下のリンクから。リンク先では広告なしでお読みいただけます。

 最終更新日 7月13日  今日の宇宙 ------上の記事と同じです
 最終更新日 7月11日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日 7月 7日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日 7月 7日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日 7月 9日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 6月30日  地球観測 -------温暖化問題を中心に

・・・戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。・・・

  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

コメント