眞澄 吟醸あらばしり と モッツァレラ納豆

「あらばしり」とは今年の新米で仕込んだ酒を搾ったときに
最初に出てくる酒を集めて瓶詰めしたもの。

しぼりたて生原酒ということで、飲める日を楽しみにしていたが、
真澄の吟醸あらばしりを発見したので意気揚々と帰宅。

加熱処理、割り水、炭素濾過をしていないので要冷蔵であり、
飲み頃温度も冷酒がよしとされている。

合うおつまみは、ボトルの首にかけられた紙に
「粕漬け、麹漬けの焼き魚、チーズなど発酵系のもの。
　焼き鳥なら塩よりタレで」
とあるので、モッツアレラ納豆を試してみた。

ＮＨＫ　きょうの料理１１月号
田崎真也の「おつまみ新提案」で紹介されていたのを参考に。

モッツアレラチーズ１コを５ミリ角に切り、
タレ＆カラシで和えた納豆、海苔、あさつき、
うずら卵をのせ、食べるときによく混ぜる。

他にホウレンソウのおひたしと
ミニまあじの干物を焼いた。


あらばしりを飲む。
このところにごり酒が続いていたせいか、
さらっとして実に飲みやすく、さわやかな香りがする。

これを若い酒というのかよくわからないが、
すっと軽やかでいながらしっかりした味で、
いくらでも飲めそうな勢いだ。

モッツァレラ納豆は、この組み合わせを見たときに
ええ～！と思ったものだが、これがなかなかいける。

モッツァレラチーズのぷにぷにした歯ごたえと香りに
納豆が絶妙に絡む。和洋の発酵食品のコラボレーション。

この濃い組み合わせに、あらばしりは全く負けておらず
口中をまったりと洗い流していき、ほのかに甘い後味を残していく。

他のおつまみとの相性のよさも確かめながら、ついつい杯が進む。
リーズナブルで美味しい日本酒は素晴らしい。

*

友人と２人で以前カルガモを見かけた疎水沿いを歩く。

カモは増えていた。
雌雄のコンビで仲良く泳ぎ、
川底にクチバシを突っ込んではエサを探している。

つがい同士で集まって、総勢４羽が浮かんでいるところに
近所の人らしいおばあさんがやってきて、
ビニール袋からパンの耳を取り出して投げてやっていた。

カモたちは色めきたち、グワッグワッと鳴きながら
旺盛な食欲を見せたが、おばあさんは手持ちがなくなったので
「もうないよ」と言いながら川下に向かって歩き出した。

するとなかでも元気な一羽が、グワーッ！と叫びつつ
おばあさんに追いすがって猛スピードで泳ぎ、
おばあさんの横で急ブレーキをかけてとまった。
水面下ではどのような動きになっていたのだろう。


アヒルやカモは孵化して最初に見たものを親と認識するらしく、
小学生の頃、理科室で孵化したアヒルの子がピイピイと鳴きながら
ずっと後ろについて歩いてくる姿が可愛らしく、
放課後に教室内でかくれんぼをして遊んだのを懐かしく思い出した。

さて今週末はクリスマスイブ。
週明けにカモの数が減っていないことを祈ろう。