思えば私のライブ通いは2005年11月のモトリー・クルーの
リユニオンツアーがリターンのきっかけになったのだった。
15年ほど音楽から離れた生活をしていたので、
かつて雲の上の人たちだったロックスターが
未だ変わらず元気にしている姿や、
ライブの迫力に魂を抜かれたようになり、
それ以来、機会をみつけてはライブ通いをするようになった。
そのモトリーが新アルバムをひっさげて10月に来日!
ラウドパークにも出演するとあって心躍っているのだが、
その周辺でホワイトスネイク&デフレパードやら
行きたいライブが目白押しなのである。
この来日ラッシュのなか、先陣を切って(?)、
ジューダス・プリースト、通称メタルゴッドが来日!
ジューダスは70年代から活動しており、その長い歴史の中で
新作を含めて通算18枚のアルバムを出している。
私は当時からだとペインキラーとラムイットダウンしか聴きこんでおらず
ファンというにはあまりにもさわりの部分しか知らないモグリなのだが
メンバーの高齢化も気になるので、ヴォーカルのロブ・ハルフォードが
元気なうちに一度は見ておこうという気になった。
とりあえず新アルバム「ノストラダムス」を買う。
私の好きな2枚のアルバムとはずいぶん様子が違うので
とまどったが、聴きこんでいくとまた感想も変わるだろう。
タイトル曲の「ノストラダムス」はジューダス史上もっとも
評価されたというペインキラー(こちらもタイトル曲)と
なんとなく構成が似ているような気がする。
アルバム「ペインキラー」は捨て曲なしの名盤で
私はこれをすりきれるほど聴いてきたけれど、
今回はどのくらいこのアルバムからやってくれるかな。
ジューダスも3年前に来日していて、こちらは2005年5月。
私がライブ通いを再開したのが11月なので
このときの公演はみていない。
yumiko-98さんがこの時に行かれたので記事をリンクしておこう。
洋楽フリークス:【Judas Priest】LIVE in Osaka Joh Hall REPORT
そのジャパンツアーの武道館公演は、
のちにDVD化されたので予習をかねて観た。
全編ハイトーンのペインキラーでは、ロブが苦しそうで
ステージ上のモニターにがっくりとうずくまったまま息も絶え絶えだ。
出ない声をふりしぼり、額にくっきり浮かんだ青筋といい
苦しそうというより悔しそうな表情がまるで断末魔のようで
思わず「ロブ死ぬな!」と叫びそうになる。
うなり声をあげつつなんとか歌いきったその姿に
滂沱の涙で画面が見えなくなったが
3年前でこんな調子では、いくら新アルバムのレコーディングが
できたとはいえ、今回のステージはどういうことになるのやら…。
チケットをとるか迷いつつ、関連記事をチェックしていたら
ジューダスのオフィシャルサイトにワールドツアー中のロブが
どこかの国の回転すし屋で楽しんでいる動画がアップされていた。
不思議だけれど、なんだかそれを観たら急にその気になって
うきうきとチケットをとってしまったよ。
おいでませジャパンへ!!
そんなこんなで楽しみに待っていた武道館。
今回のツアーは名古屋からだ。
UDOによるとセットリストは以下のとおり。
1. Prophecy album『Nostradamus』('08)
2. Metal God album『British Steel』('80)
3. Eat Me Alive album『Defenders of the Faith』('84)
4. Between the Hammer & Anvil album『Painkiller』('90)
5. Devil’s Child album『Screaming of Vengeance』('82)
6. Breaking The Law album『British Steel』('80)
7. Hell Patrol album『Painkiller』('90)
8. Death album『Nostradamus』('08)
9. Dissident Aggressor album『Sin After Sin』('77)
10. Angel album『Angel of Retribution』('05)
11. Electric Eye album『Screaming of Vengeance』('82)
12. Rock Hard Ride Free album『Defenders of the Faith』('84)
13. Sinner album『Sin After Sin』('77)
14. Painkiller album『Painkiller』('90)
--------------
15. Hell Bent for Leather album『Hell Bent for Leather』('79)
16. Green Manalishi album『Hell Bent for Leather』('79)
17. You've Got Another Thing Comin' album『Screaming of Vengeance』('82)
このうち私が知っているのは半分くらいかな。
まあでも、行けばなんとかなるだろう。
東京は朝から冷たい雨が降っていて寒い。
11月を思わせる気温だ。
開演は19時からだが早めに出よう。
武道館は小学生の頃に学校行事で行ったことがあるはずなのだが
それ以来ご無沙汰なため、行き方を含めて何も覚えていない。
半蔵門線に乗って出口は2番と。
開演3時間前に出ただけあって、電車内にそれらしい様子の人はいない。
メタルゴッドに敬意を表して黒いデニムに皮のブーツ、
黒い革ジャンを小脇に抱えて金具をカチャカチャいわせながら
ホームに降り立ち、2番出口を探して外に出る。
それらしい看板でも出ているかと思えば何もなく、
あれ?と思いながらうろうろしているとお堀端に出たが
橋の向こうにある詰め所は真っ暗でひと気がない。
あれは違うよね…とさらにウロウロしていると交番があったので
そこで聞くと「歩いていくんですか? そこをずーっといくと
靖国通りに出ますので、右に行けばありますよ」。
お礼をいって、歩きだしつつ
たしか駅から徒歩5分だったはずだけど
いやに遠いんだな…「歩いていくんですか?」
と最初に言われたのがひっかかるけどまあいいや、と
吹きつける雨にびしょぬれになりながら進む。
ここは街中。暗いし雨だし、このあたりの土地勘は
まったくないので自分がどこにいるのかわからなくなる。
学校があったり、日テレがあったり、
どう考えてもこれはまた道を間違えている。
そもそも「それらしい格好」の人に
今日はまだ一度も会っていないではないか。
開演時間までまだ余裕があるけれど
さすがにこれはまずいと思い始めたところに
東京メトロの駅があったので近づくと、「麹町」とあった。
ここからどう行けば武道館までたどりつけるか
わからなかったので、あきらめてタクシーを拾った。
18時過ぎで渋滞している道路をハラハラとながめつつ、
ようやく武道館へ! けっこう遠かったな~。
タクシーなので入り口に横付けだ。
ほほほ、VIP気分♪(赤じゅうたんはないけれど)なんて
今だから言えるが、実際は雨の中を延々さまよったあとで
ボロボロのクタクタ。到着したのが開演30分前で本当によかった。
売店でビールを買い、席についてようやく一息いれる。
今日はスタンド1Fの最前列だ。
武道館は1万人収容の会場なので、スタンド最前なら
見晴らしはいいだろうがステージまでは遠いだろうと
思っていたところ、すりばち状のつくりのせいか案外ステージは近い。
オペラグラスも持ってきたけどね。
そのかわり1人あたりの座席も小さいというか狭い。
建物じたい古いので、昔の日本人の体格に合わせて
作ってあるのかもしれないが、私の両隣は男性で
全員がきちんと腰掛けるとギュウギュウ詰めになって
体の側面が密着する。
武道館というくらいだし、体のガッチリした武道家たちが
座ることになったらそうとう厳しいのではないかしらん。
さてビールを飲みつつまわりを見ると、
2階席は南東~南西のみ開放で全体では9割の入り。
男女比7:3~6:4で年代は50~30代くらいかな。
そして9割の人が黒い服、もとい黒Tシャツを着ている。
全体が真っ黒な中、アリーナに一人だけ、
たとえは悪いが冷凍品を運搬するのに使う、
アルミを吸着した保冷バッグみたいにギラギラ光る
銀色の上着を着た人物が現れてめちゃくちゃ目立っていた。
びっくりしたが、あとでこれはロブの衣装を模したものとわかる。
横目で時計をにらんでいると、19時になったあたりで
会場のあちこちから野次と歓声が飛び始め、
19時5分、照明が落ちてはじまりはじまり~。
神秘的な、荘厳なオーケストラ風の出だしに
もやのかかったステージ。
息を詰めて見守っているとメンバー登場!
キターー! 鳥肌たってしまった。
ツインギターにベースの楽器隊がまるで
櫓をこぐように楽器と頭を上下させているが
これがとってもカッコいいのだ。
ロブもゆっくりした動きながら元気そうで、声もよく出ていた。
新アルバムからのProphecy、いいじゃないか!
なぜだか目頭が熱くなる。
会場全体の盛り上がり方もすごい。
ツインギターのグレンとKKも年をとっているはずだけれど
スタイルのよさとふさふさヘアーで全く年齢を感じさせない。
二人とも華があってカッコいいな~。
ライブは上のセットリストどおりに進み、
Breaking The Law は知っているのでサビで叫ぶ。
ロブとの掛け合いが楽しいなあと思っていたところで
Hell Patrol へ。
これはとても好きな曲で、最初のドラムから高揚するし、
ツインギターが追いかけてくるところが気持ちいい。
それまでまあまあおとなしく見ていたけれど、
ここで目の前のロブが自分に憑依したごとく
熱唱、ヘッドバンギング、じたばた足踏み、理性はどこへやら。
3分半くらいの短い曲なのだが、もうこれだけで満足です。
あとはまたのんびりとみる。
知らない曲でも適当にのれますなー。
そしてペインキラーへ。
文字どおりのキラーチューンだが、
やはりこれが一番ロブには苦しそうだ。
3年前よりはずっと声も出ているけれど
そろそろ封印してもいいのでは…。
これを楽しみにしているファンも大勢いるから
なかなかそうもいかないんだろうけど。
ペインキラーのあと、ロブはハーレーに乗って登場。
バイクにまたがったまま Hell Bent for Leather だ。
野鳥の会よろしくオペラグラスでステージを眺める私。
ロブはバイクのライトをつけたり消したりしていた。
私の席からは、肉眼だとロブの頭が
ちょうどうずらの卵くらいの大きさに見える。
見事なスキンヘッドで頭皮にタトゥがあったが
彫るとき痛そうだな、あれは。
Green Manalishi のあと、ロブによる合唱指導があった。
ロブ:Yeah~Yeah~♪
観客:Yeah~Yeah~♪
(yumikoさんとこ見たら前回もこれやってたのね)
この繰り返しをメロディを変えつつ
けっこう長くやっていたが楽しかった。
あまり英語がわからない私としては
長いMCを必死にヒアリングするより、
こっちのほうが交流している気分がでてよいかも。
音楽は言語の壁を越え…なんてかっこいい言葉を浮かべつつ、
私はいつ、ロブがリーロリロレーロと言い出すか
気になってたまらなかった。が、言わなかった。
そして最後に You've Got Another Thing Comin' で
和やかに大団円。あー楽しかった。
次のツアーでは、ぜひノストラダーマスをやってください。
余韻を味わいながら人の流れに乗って駅に向かう。
九段下…あれ? 行きに私が降りた駅って…。
詳しい方ならすでにおわかりと思うが
私は何を勘違いしたのか、降りるべき駅をひとつ間違え
手前の半蔵門駅で下車していたのだった。恥ずかしい。
しかしこれで来月のデフ・レパード&ホワイトスネイクのときは
迷わずに来られそうだ。
*
会場で配られていたもの。
実物大の時計型フライヤー。
ベルト部分に切れ込みが入っているので
腕にはめることができる。
いずれ商品化されるものなのかどうか
わからないけれど面白いね。
リユニオンツアーがリターンのきっかけになったのだった。
15年ほど音楽から離れた生活をしていたので、
かつて雲の上の人たちだったロックスターが
未だ変わらず元気にしている姿や、
ライブの迫力に魂を抜かれたようになり、
それ以来、機会をみつけてはライブ通いをするようになった。
そのモトリーが新アルバムをひっさげて10月に来日!
ラウドパークにも出演するとあって心躍っているのだが、
その周辺でホワイトスネイク&デフレパードやら
行きたいライブが目白押しなのである。
この来日ラッシュのなか、先陣を切って(?)、
ジューダス・プリースト、通称メタルゴッドが来日!
ジューダスは70年代から活動しており、その長い歴史の中で
新作を含めて通算18枚のアルバムを出している。
私は当時からだとペインキラーとラムイットダウンしか聴きこんでおらず
ファンというにはあまりにもさわりの部分しか知らないモグリなのだが
メンバーの高齢化も気になるので、ヴォーカルのロブ・ハルフォードが
元気なうちに一度は見ておこうという気になった。
とりあえず新アルバム「ノストラダムス」を買う。
私の好きな2枚のアルバムとはずいぶん様子が違うので
とまどったが、聴きこんでいくとまた感想も変わるだろう。
タイトル曲の「ノストラダムス」はジューダス史上もっとも
評価されたというペインキラー(こちらもタイトル曲)と
なんとなく構成が似ているような気がする。
アルバム「ペインキラー」は捨て曲なしの名盤で
私はこれをすりきれるほど聴いてきたけれど、
今回はどのくらいこのアルバムからやってくれるかな。
ジューダスも3年前に来日していて、こちらは2005年5月。
私がライブ通いを再開したのが11月なので
このときの公演はみていない。
yumiko-98さんがこの時に行かれたので記事をリンクしておこう。
洋楽フリークス:【Judas Priest】LIVE in Osaka Joh Hall REPORT
そのジャパンツアーの武道館公演は、
のちにDVD化されたので予習をかねて観た。
全編ハイトーンのペインキラーでは、ロブが苦しそうで
ステージ上のモニターにがっくりとうずくまったまま息も絶え絶えだ。
出ない声をふりしぼり、額にくっきり浮かんだ青筋といい
苦しそうというより悔しそうな表情がまるで断末魔のようで
思わず「ロブ死ぬな!」と叫びそうになる。
うなり声をあげつつなんとか歌いきったその姿に
滂沱の涙で画面が見えなくなったが
3年前でこんな調子では、いくら新アルバムのレコーディングが
できたとはいえ、今回のステージはどういうことになるのやら…。
チケットをとるか迷いつつ、関連記事をチェックしていたら
ジューダスのオフィシャルサイトにワールドツアー中のロブが
どこかの国の回転すし屋で楽しんでいる動画がアップされていた。
不思議だけれど、なんだかそれを観たら急にその気になって
うきうきとチケットをとってしまったよ。
おいでませジャパンへ!!
そんなこんなで楽しみに待っていた武道館。
今回のツアーは名古屋からだ。
UDOによるとセットリストは以下のとおり。
1. Prophecy album『Nostradamus』('08)
2. Metal God album『British Steel』('80)
3. Eat Me Alive album『Defenders of the Faith』('84)
4. Between the Hammer & Anvil album『Painkiller』('90)
5. Devil’s Child album『Screaming of Vengeance』('82)
6. Breaking The Law album『British Steel』('80)
7. Hell Patrol album『Painkiller』('90)
8. Death album『Nostradamus』('08)
9. Dissident Aggressor album『Sin After Sin』('77)
10. Angel album『Angel of Retribution』('05)
11. Electric Eye album『Screaming of Vengeance』('82)
12. Rock Hard Ride Free album『Defenders of the Faith』('84)
13. Sinner album『Sin After Sin』('77)
14. Painkiller album『Painkiller』('90)
--------------
15. Hell Bent for Leather album『Hell Bent for Leather』('79)
16. Green Manalishi album『Hell Bent for Leather』('79)
17. You've Got Another Thing Comin' album『Screaming of Vengeance』('82)
このうち私が知っているのは半分くらいかな。
まあでも、行けばなんとかなるだろう。
東京は朝から冷たい雨が降っていて寒い。
11月を思わせる気温だ。
開演は19時からだが早めに出よう。
武道館は小学生の頃に学校行事で行ったことがあるはずなのだが
それ以来ご無沙汰なため、行き方を含めて何も覚えていない。
半蔵門線に乗って出口は2番と。
開演3時間前に出ただけあって、電車内にそれらしい様子の人はいない。
メタルゴッドに敬意を表して黒いデニムに皮のブーツ、
黒い革ジャンを小脇に抱えて金具をカチャカチャいわせながら
ホームに降り立ち、2番出口を探して外に出る。
それらしい看板でも出ているかと思えば何もなく、
あれ?と思いながらうろうろしているとお堀端に出たが
橋の向こうにある詰め所は真っ暗でひと気がない。
あれは違うよね…とさらにウロウロしていると交番があったので
そこで聞くと「歩いていくんですか? そこをずーっといくと
靖国通りに出ますので、右に行けばありますよ」。
お礼をいって、歩きだしつつ
たしか駅から徒歩5分だったはずだけど
いやに遠いんだな…「歩いていくんですか?」
と最初に言われたのがひっかかるけどまあいいや、と
吹きつける雨にびしょぬれになりながら進む。
ここは街中。暗いし雨だし、このあたりの土地勘は
まったくないので自分がどこにいるのかわからなくなる。
学校があったり、日テレがあったり、
どう考えてもこれはまた道を間違えている。
そもそも「それらしい格好」の人に
今日はまだ一度も会っていないではないか。
開演時間までまだ余裕があるけれど
さすがにこれはまずいと思い始めたところに
東京メトロの駅があったので近づくと、「麹町」とあった。
ここからどう行けば武道館までたどりつけるか
わからなかったので、あきらめてタクシーを拾った。
18時過ぎで渋滞している道路をハラハラとながめつつ、
ようやく武道館へ! けっこう遠かったな~。
タクシーなので入り口に横付けだ。
ほほほ、VIP気分♪(赤じゅうたんはないけれど)なんて
今だから言えるが、実際は雨の中を延々さまよったあとで
ボロボロのクタクタ。到着したのが開演30分前で本当によかった。
売店でビールを買い、席についてようやく一息いれる。
今日はスタンド1Fの最前列だ。
武道館は1万人収容の会場なので、スタンド最前なら
見晴らしはいいだろうがステージまでは遠いだろうと
思っていたところ、すりばち状のつくりのせいか案外ステージは近い。
オペラグラスも持ってきたけどね。
そのかわり1人あたりの座席も小さいというか狭い。
建物じたい古いので、昔の日本人の体格に合わせて
作ってあるのかもしれないが、私の両隣は男性で
全員がきちんと腰掛けるとギュウギュウ詰めになって
体の側面が密着する。
武道館というくらいだし、体のガッチリした武道家たちが
座ることになったらそうとう厳しいのではないかしらん。
さてビールを飲みつつまわりを見ると、
2階席は南東~南西のみ開放で全体では9割の入り。
男女比7:3~6:4で年代は50~30代くらいかな。
そして9割の人が黒い服、もとい黒Tシャツを着ている。
全体が真っ黒な中、アリーナに一人だけ、
たとえは悪いが冷凍品を運搬するのに使う、
アルミを吸着した保冷バッグみたいにギラギラ光る
銀色の上着を着た人物が現れてめちゃくちゃ目立っていた。
びっくりしたが、あとでこれはロブの衣装を模したものとわかる。
横目で時計をにらんでいると、19時になったあたりで
会場のあちこちから野次と歓声が飛び始め、
19時5分、照明が落ちてはじまりはじまり~。
神秘的な、荘厳なオーケストラ風の出だしに
もやのかかったステージ。
息を詰めて見守っているとメンバー登場!
キターー! 鳥肌たってしまった。
ツインギターにベースの楽器隊がまるで
櫓をこぐように楽器と頭を上下させているが
これがとってもカッコいいのだ。
ロブもゆっくりした動きながら元気そうで、声もよく出ていた。
新アルバムからのProphecy、いいじゃないか!
なぜだか目頭が熱くなる。
会場全体の盛り上がり方もすごい。
ツインギターのグレンとKKも年をとっているはずだけれど
スタイルのよさとふさふさヘアーで全く年齢を感じさせない。
二人とも華があってカッコいいな~。
ライブは上のセットリストどおりに進み、
Breaking The Law は知っているのでサビで叫ぶ。
ロブとの掛け合いが楽しいなあと思っていたところで
Hell Patrol へ。
これはとても好きな曲で、最初のドラムから高揚するし、
ツインギターが追いかけてくるところが気持ちいい。
それまでまあまあおとなしく見ていたけれど、
ここで目の前のロブが自分に憑依したごとく
熱唱、ヘッドバンギング、じたばた足踏み、理性はどこへやら。
3分半くらいの短い曲なのだが、もうこれだけで満足です。
あとはまたのんびりとみる。
知らない曲でも適当にのれますなー。
そしてペインキラーへ。
文字どおりのキラーチューンだが、
やはりこれが一番ロブには苦しそうだ。
3年前よりはずっと声も出ているけれど
そろそろ封印してもいいのでは…。
これを楽しみにしているファンも大勢いるから
なかなかそうもいかないんだろうけど。
ペインキラーのあと、ロブはハーレーに乗って登場。
バイクにまたがったまま Hell Bent for Leather だ。
野鳥の会よろしくオペラグラスでステージを眺める私。
ロブはバイクのライトをつけたり消したりしていた。
私の席からは、肉眼だとロブの頭が
ちょうどうずらの卵くらいの大きさに見える。
見事なスキンヘッドで頭皮にタトゥがあったが
彫るとき痛そうだな、あれは。
Green Manalishi のあと、ロブによる合唱指導があった。
ロブ:Yeah~Yeah~♪
観客:Yeah~Yeah~♪
(yumikoさんとこ見たら前回もこれやってたのね)
この繰り返しをメロディを変えつつ
けっこう長くやっていたが楽しかった。
あまり英語がわからない私としては
長いMCを必死にヒアリングするより、
こっちのほうが交流している気分がでてよいかも。
音楽は言語の壁を越え…なんてかっこいい言葉を浮かべつつ、
私はいつ、ロブがリーロリロレーロと言い出すか
気になってたまらなかった。が、言わなかった。
そして最後に You've Got Another Thing Comin' で
和やかに大団円。あー楽しかった。
次のツアーでは、ぜひノストラダーマスをやってください。
余韻を味わいながら人の流れに乗って駅に向かう。
九段下…あれ? 行きに私が降りた駅って…。
詳しい方ならすでにおわかりと思うが
私は何を勘違いしたのか、降りるべき駅をひとつ間違え
手前の半蔵門駅で下車していたのだった。恥ずかしい。
しかしこれで来月のデフ・レパード&ホワイトスネイクのときは
迷わずに来られそうだ。
*
会場で配られていたもの。
実物大の時計型フライヤー。
ベルト部分に切れ込みが入っているので
腕にはめることができる。
いずれ商品化されるものなのかどうか
わからないけれど面白いね。