むかご（零余子）

むかご（零余子）　　　　　　　　　　　2009-12-04

やまいもの蔓になる小さな種芋のことで、小指の先くらいの
丸いころころしたやつで、地面に落ちれば、それが次のやま
いもになる。ウイキペデイアには、おにゆりとか、のびるも
むかごを作ると有るが、普通はやまいもの子供のことを言う。

特に食べて美味いものでは無いが、私にとっては遠い昔の
思い出の食品です。日本が戦争に負けて、ぼろぼろになって
居たころ、私たちは神奈川県に住んでいました。今からは
想像も出来ませんが、その頃の川崎市の郊外は、未だ、山が
あり、時にはウサギが飛び出てきて、追いかけたものです。
中原区の井田病院のあたりでした。そこには、山芋があち
こちに生えており、秋にはむかごが沢山採れました。

祖母が、それは美味しいんだよと教えてくれたので、遊びの
ついでに採ったものです。ゆでたり、フライパンで炒めたり
して食べました。先日アクアラインを渡って千葉に行った時
に、道の駅的な土産物屋でむかごを売っていたので、買って
きました。何十年と食べた記憶がありませんでした。でも懐
かしい食べ物です。我が家では、誰も食べません（気味悪
がっていました）。それで、自分一人で食べました。塩ゆで、
フライパンでバター炒め、味噌汁、最後にむかご飯に炊き込
みにしました。素朴な味で、２週間ほど楽しめました。

なき祖母の好物なりし零余子飯　　　　2年前の作句です。