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自分の身の回りで起こったことの記録であったり、横浜での生活日記であったり・・・です。

貴方も遺伝子病を持っています。

2008-03-02 10:48:24 | Weblog
貴方も遺伝子病を持っています。    2008-03-02

何を馬鹿な、変な言いがかりをつけるな!と、お思いで
すか? それとも、当然でしょ、完璧な遺伝子を持った
人間なんてこの世には存在しないんですよ。誰でもなん
らかの遺伝病を持っているんですよ。とお思いなら、
貴方の遺伝に関する知識は最先端のものです。実は、
私が医療通訳の研修で『「遺伝」と「遺伝子」を正しく
知ろう』を聞くまでは「何を馬鹿な」の方でした。

信州大学医学部附属病院遺伝子診療部が行ったアンケー
トによると、一般の人に「遺伝性の病気の因子を持って
いる人は、どのくらいいると思いますか?」と聞いた時、
約2/3の人々が20%未満と答えたそうです。私も
20%の所で手を挙げました。正解は100%なのです。

つまり私の遺伝にかんする知識は、全く宛にならない訳
ですが、教えて貰ったことで、通訳の時に、少しでも正
確でありたいなと思います。遺伝子だけで決まってくる
もの、例えば、性別、血液型、虹彩の色、お酒を飲めな
い体質なども有りますが、遺伝子が関与しているが絶対
的ではないもの、例えば、身長、体格、血圧などは、
ある程度遺伝子の影響を受けるが、栄養や運動などの環
境要因が大きく影響するものも有るそうです。

信州大学医学部附属病院遺伝子診療部のHP
http://genetopia.md.shinshu-u.ac.jp/gairai/index.htm

病気についても、ある遺伝子が有れば、あるいは、欠損
していれば、こういう病気になると単純に言えるものも
有るが、多くの遺伝子が発病に関与する病気も有る
(この場合の方が多く、判断が難しい)とのことです。

遺伝学的検査も行われており、将来の発病を予見できる
場合がある。家族も同じ遺伝情報を共有していることが
判るそうです。但し、それ故に、なんでもかんでも検査
して、知れば良いかについては、非常に難しい判断が求
められます。事実を知ってしまった場合の精神的なダメ
ージは、本人が覚悟していた場合でも、それ以上に大き
く、夫婦と子供に関する場合であれば、当事者の信頼
関係がとても大切な要因になってくる訳です。だから、
検査を受けるかどうかを決めるのを慎重に考慮しないと
いけません。

そういう事情も有って、遺伝学的検査にやって来る人は
未だ多くは無いそうですが、神奈川県立こども医療セン
ター(web下記)には、妊娠前外来という科が有って
(多分、日本では、ここだけらしい)、ここを受診する
人は多いそうです。ここには遺伝カウンセラーの女性の
先生が居て、相談に乗ってくれますが、このカウンセラ
ーも、現在日本中で17人しか居ないそうです。ま、何に
しても、知らないことだらけ。あるいは知ってるつもり
が、知識は化石になっているってことです。

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/byouin/kodomo/index.html