ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

夫が旅立った。

2011-05-23 09:15:35 | 夫の事
先週までは、近い将来の退院の話も出ていて、それに向けての看護師さんから、退院後は介護保険を利用した方がいいですよ、と言われ、その準備もしていた。まだ、しばらくは入院するだろうからと、府中までの定期券も買った。

それが、金曜日頃から食欲が無くなり、アッと言う間だった。

看護師さん達と、楽しく語らい、担当の女医さんも手が空けば、夫の所に来て雑談をしていた。

見舞い客も入れ替わり立ち替わり来て、書く事が大好きな夫は、色紙に言葉を筆で書いて渡していた。

娘の友達も見舞いに来て 「パパさん、早く良くなってね。一緒にヨーロッパに行こうね。約束だよ」 と言われて、ニコニコしていた。

結局、病魔の方が追いついて来ちゃったのかなと思う。

医者が退院の話をしていたのも、希望を持たせる為だったのだろう。担当医は、私には、いつどうなってもおかしくない状態です、とずっと言っていた。

先週末に本人が息子に「本当に退院できるのかな…。退院への道筋が見えない」 と言っていたそうだ。

その頃から、ガクっと食欲が落ちて来た。

それとともに、一気に状態が悪くなった。そして、緩和治療が始まった。

土曜日の夜から補助ベッドを入れて順番に泊まる事にした。まず、息子が泊まり、次は私と娘。

昨日の日曜日、娘は「目が覚めたから早く行く」 と、朝6時に家を出て行った。私も洗濯等を済ませて、病院に行った。

着いた時には、もう、呼びかけても 「うん、うん」 と、うなずくが分かっているのか…。

午後までは苦しそうにしていたが、だんだん、穏やかな表情になり、夕方の5時33分、次の呼吸をするのを忘れたような、分からないような穏やかな旅立ちだった。

夫の病名の“間質性肺炎” は、治療法も効果的な薬も無く、国の難病に指定されている。

最後は、厚生省で認可されていない薬を使用して、小康状態の一か月半だったのかと思う。

そして、病院から 「今後の治療法や薬の開発の為に、病理解剖をさせてもらえないか」 との申し出があり、子供達とサインをした。

最後の最後まで人の為に働いて、お父さんらしいねと、子供達と話した。

でも、最後に大好きなFC東京の勝利を告げられなかったのは残念だ。

今日の午後には、病院に夫を迎えに行き、忙しくなる。





コメント (4)
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