暖かく穏やかな日曜日、稲城の里山を歩いた。
南山大規模開工事が今どのように進んでいるかを、「大規模開発を見直そう」と運動している人達と一緒に。
鎌倉古道と言われている山道を、小鳥のさえずりを聞きながら、鮮やかな新緑の木漏れ日の中を気持ちよく歩く。
私達がいつも見ている表側とは大違いで、見えない裏側の里山の破壊は凄い。3日前頃までは、そばまで行けたけど、その日はいたる所で立ち入り禁止の柵が設けられていた。私達が山に入る事が知られていたからだろう。
今まで、何の反応も見せていなかった工事現場の近くに住む人達が、目の前の工事を見て、初めて「ちょっと待って」と声を上げてきている。人間の想像力とはそんなモノなのだろう。
谷間の湿地の所にマンホール(?)のような物が埋められて、そこに降った雨をしみ込ませて地中に逃がすそうだ。
今まで、多量の雨が降っても、自然は何の不都合も私達には与えなかった。でも、人間が手を加えるという事は、こんな不自然な事もしなくてはいけない。でも、いったいどれだけの雨水がそこに流れ込み、そして、その先はどこへ行くのだろう。
去年のような集中豪雨の時、禿山に降った雨は人間が誘導しょうとする方向には流れず表面を流れくだり、即、川に向かうだろう。本来なら、里山に降った雨は地中にしみ込み、豊かな地下水となり、畑や田んぼや梨畑を潤してくれるはずなのに。
又、人工的に地中に逃がされた雨水は、人工的に埋め立てられた非常にもろい稲城砂の地盤に悪影響を与えるのではないかと心配する。その、埋立地には、水を吸収するブランケットを幾層にも挟み込み、地下水を吸収して、その水をどこかに誘導するそうだ。
私の想像力では太刀打ち出来ない造成地が出来上がる。その、ブランケットは永久的に劣化しないと開発業者は断言する。材質がどんな物か分からないが、断言出来るほどの実験結果を示して欲しいと要求しても無視である。そして、このような造成工事は、過去に一度も実行されてはいない。それなのに、である。
里山には、縄文時代の貴重な遺跡がある。一つの場所に、一万年前の石器時代と、5~6千年前の縄文時代、そして、鎌倉時代の遺跡が掘り起こされている。この前までは、そこに行けたのに、もう、立ち入り禁止となり、遠くから見るだけになっている。
遺跡を調査した人によると、発掘した時にはかまどのあった周りは火により、赤く変質していたそうだ。でも、今は、周りの木々は引っこ抜かれ、貴重な遺跡にはブルーシートもかけてないので、雨により崩れてきている。
子供達への貴重な学習と想像力を膨らます場になるはずの、大事な過去からの遺産が、無になろうとしている。開発側によれば、記録はとったから、いいだろうと。オバマ大統領の言葉が思いだされた。「強欲な人達により世界秩序が壊された」と。
もう、欲の為に自然を破壊し、人工物で山々を覆う時代ではない。国も地方にも未来人が背負いきれない程の、借金の山がある。もう、これ以上の開発は望まない。これからは足元も見つめ、人々が等しく幸せを感ずる方向に税金を使って欲しい。
市内在住の地権者の方々も、陰に隠れて絶対に表に出てこない大企業の地権者に騙されないで欲しい。そして、税金等の事も皆で知恵を出し合って、里山保全の方向に行ければと思う。
この、美しい里山を何とか守りたい。もっともっと沢山の人達が声を上げて欲しいと願う。
そして、道路に生まれ変わる多数の無縁仏の連なりに思わず合掌する。
5月2日(土)には世界的に有名なポール・コールマンさんが来て、稲城の里山で記念植樹を行う。私は仕事で行けないのが残念だが。
5月17日(日)には「平成狸合戦ぽんぽこ」の上映会を行い、高畑監督と一緒に「南山を考えるシンポジウム」を開催する。
今、世界的に日本の里山に注目が集まっており、又、新聞やテレビのメディアにも稲城の里山の大規模開発が取り上げられて、全国から反響をいただいている事に、少し希望を感ずる。
南山大規模開工事が今どのように進んでいるかを、「大規模開発を見直そう」と運動している人達と一緒に。
鎌倉古道と言われている山道を、小鳥のさえずりを聞きながら、鮮やかな新緑の木漏れ日の中を気持ちよく歩く。
私達がいつも見ている表側とは大違いで、見えない裏側の里山の破壊は凄い。3日前頃までは、そばまで行けたけど、その日はいたる所で立ち入り禁止の柵が設けられていた。私達が山に入る事が知られていたからだろう。
今まで、何の反応も見せていなかった工事現場の近くに住む人達が、目の前の工事を見て、初めて「ちょっと待って」と声を上げてきている。人間の想像力とはそんなモノなのだろう。
谷間の湿地の所にマンホール(?)のような物が埋められて、そこに降った雨をしみ込ませて地中に逃がすそうだ。
今まで、多量の雨が降っても、自然は何の不都合も私達には与えなかった。でも、人間が手を加えるという事は、こんな不自然な事もしなくてはいけない。でも、いったいどれだけの雨水がそこに流れ込み、そして、その先はどこへ行くのだろう。
去年のような集中豪雨の時、禿山に降った雨は人間が誘導しょうとする方向には流れず表面を流れくだり、即、川に向かうだろう。本来なら、里山に降った雨は地中にしみ込み、豊かな地下水となり、畑や田んぼや梨畑を潤してくれるはずなのに。
又、人工的に地中に逃がされた雨水は、人工的に埋め立てられた非常にもろい稲城砂の地盤に悪影響を与えるのではないかと心配する。その、埋立地には、水を吸収するブランケットを幾層にも挟み込み、地下水を吸収して、その水をどこかに誘導するそうだ。
私の想像力では太刀打ち出来ない造成地が出来上がる。その、ブランケットは永久的に劣化しないと開発業者は断言する。材質がどんな物か分からないが、断言出来るほどの実験結果を示して欲しいと要求しても無視である。そして、このような造成工事は、過去に一度も実行されてはいない。それなのに、である。
里山には、縄文時代の貴重な遺跡がある。一つの場所に、一万年前の石器時代と、5~6千年前の縄文時代、そして、鎌倉時代の遺跡が掘り起こされている。この前までは、そこに行けたのに、もう、立ち入り禁止となり、遠くから見るだけになっている。
遺跡を調査した人によると、発掘した時にはかまどのあった周りは火により、赤く変質していたそうだ。でも、今は、周りの木々は引っこ抜かれ、貴重な遺跡にはブルーシートもかけてないので、雨により崩れてきている。
子供達への貴重な学習と想像力を膨らます場になるはずの、大事な過去からの遺産が、無になろうとしている。開発側によれば、記録はとったから、いいだろうと。オバマ大統領の言葉が思いだされた。「強欲な人達により世界秩序が壊された」と。
もう、欲の為に自然を破壊し、人工物で山々を覆う時代ではない。国も地方にも未来人が背負いきれない程の、借金の山がある。もう、これ以上の開発は望まない。これからは足元も見つめ、人々が等しく幸せを感ずる方向に税金を使って欲しい。
市内在住の地権者の方々も、陰に隠れて絶対に表に出てこない大企業の地権者に騙されないで欲しい。そして、税金等の事も皆で知恵を出し合って、里山保全の方向に行ければと思う。
この、美しい里山を何とか守りたい。もっともっと沢山の人達が声を上げて欲しいと願う。
そして、道路に生まれ変わる多数の無縁仏の連なりに思わず合掌する。
5月2日(土)には世界的に有名なポール・コールマンさんが来て、稲城の里山で記念植樹を行う。私は仕事で行けないのが残念だが。
5月17日(日)には「平成狸合戦ぽんぽこ」の上映会を行い、高畑監督と一緒に「南山を考えるシンポジウム」を開催する。
今、世界的に日本の里山に注目が集まっており、又、新聞やテレビのメディアにも稲城の里山の大規模開発が取り上げられて、全国から反響をいただいている事に、少し希望を感ずる。