杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 ネタバレあり

2022年04月08日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)

2022年4月8日公開 アメリカ 143分 G

魔法動物を愛するシャイでおっちょこちょいな魔法使いニュート(エディ・レッドメイン)が、恩師のアルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)や魔法使いの仲間たち、そして人間(マグル)と寄せ集めのチームを結成し、史上最悪の黒い魔法使いグリンデルバルドに立ち向かう。その中で、ダンブルドアと彼の一族に隠された秘密が明らかになる。(映画.comより)

 

「ハリー・ポッター」シリーズの前日譚で、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描く「ファンタスティック・ビースト」シリーズの第3弾です。原作者J・K・ローリングの脚本と、監督は「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」以降の全シリーズ作品を手がけるデビッド・イェーツ。ホグワーツ城のホールやホグズミード村のダンブルドアの弟の店なども多数登場しポッタリアンにも嬉しい映像に溢れています。前2作でグリンデルバルドを演じたジョニー・デップの降板は残念ですが、マッツ・ミケルセンのグリンデルバルドは冷酷さの中に孤独と悲哀が垣間見える演技で魅せてくれました。

1930年代のリオ・ベルリン・イギリス・アメリカ・ブータンが舞台。第二次世界大戦をうかがわせるナチの台頭を背景に魔法界の戦いを描いています。

グリンデルバルドの勢力が急速に拡大していく中、ダンブルドアはニュートにある任務を託します。ニュートは助手のバンティ(ヴィクトリア・イェーツ)、兄のテセウス(カラム・ターナー)、リタ・レストレンジの異父兄ユスフ(ウィリアム・ナディラム)、ホグワーツの呪文額教師ラリー(ジェシカ・ウィリアムズ)、そしてジェイコブ(ダン・フォグラー)と共に新たな冒険に出かけていくのです。

映画の冒頭、ニュートは「キリン」の出産に立ち会います。しかしクリーデンス(エズラ・ミラー)らグリンデルバルドの手下によって攻撃され、親キリンは落命、赤ちゃんも連れ去られます。悲しむニュートの前にもう1頭の赤ちゃんが!双子だったのね。彼らを安全な場所へ運んだのは例の鞄から出てきた魔法動物のワイバーンです。

未来が見えるというキリンを手中にしたグリンデルバルドに対抗するにはニュートたちの「予測できない行動」が必要となります。そこでまず、ユスフはヌルメンガード城のグリンデルバルドの元に向かい仲間になりたいと申し出ます。グリンデルバルドはクイニー(アリソン・スドル)の開心術で本心かを確かめ、ユスフが純血だったこともあり迎え入れます。クイニーはクリーデンスの見張りも命じられていましたが、彼女はユスフやクリーデンスの本心を全てグリンデルバルドに伝えてはいません。ここで既にクイニーの立ち位置がある程度察せられますね。

他のメンバーはドイツに行き、国際魔法使い連盟の会合に潜入し、連盟代表のフォーゲルにダンブルドアの伝言を伝えますが、彼はそれを無視してグリンデルバルドの無罪を宣言します。クイニーがグリンデルバルド側にいる姿に動揺したジェイコブは、ダンブルドアから貰った杖(彼はノーマジなので玩具でしかないのですが)を振りかざしてしまい、その行動が「マグルが魔法使いを暗殺しようとした」とグリンデルバルド側に利用され、国際魔法使い連盟の次期代表候補にグリンデルバルドも追加されてしまいます。

一方、クリーデンスはダンブルドアに何故弟である自分を捨てたのかと詰問します。不死鳥の出現にクリーデンスの死(オブスキュラスを生む者は早死にする)が迫っていることを知ったダンブルドアは、クリーデンスはダンブルドアの血を引いているが自分の弟ではないと告げます。え?では一体誰の??という疑問は早逝した妹に向いてしまいましたが・・・クリーデンスは、ダンブルドアの弟アバーフォース(リチャード・コイル)の息子だったのです。無口で不愛想なアバーフォースのイメージでしたが、彼も若い頃は恋をしていたのね

作戦決行日。ホグワーツの「必要の部屋」に集まったニュートたちは、ダンブルドアから最後の作戦の指示を受け、バンティに用意させた5つのトランク(1つだけが本物でキリンが入っている)をそれぞれ手に、ブータンで行われる国際魔法使い連盟代表選挙に向かいます。選挙では人の本質を見抜く力を持つキリンが代表に相応しい人物を選ぶのですが、グリンデルバルドは一度殺したキリンを魔法で操り利用しようとしていたのです。ニュートたちはもう1頭のキリンに正しい代表を選ばせ、グリンデルバルドを阻止しようとしていたのね。

グリンデルバルドの手下たちの攻撃を交わしながら会場にキリンを届けようと奮闘するメンバーでしたが、次々鞄を奪われてしまいます。しかしどのどれもがダミーで、ダンブルドアの仕掛けた魔法で沢山のパンや、噛みつく本などが手下たちを妨害します。 裏切ったように装っていたユスフもラリーとテセウスに合流します。ジェイコブを案じて現れたクイニーも味方に。愛は勝つ!!

ニュートの鞄もグリンデルバルドの手下に焼かれてしまい、会場ではグリンデルバルドが彼の魔法で操られているキリンに選ばれます。魔法族が人間界を支配するべきと宣言した彼はジェイコブに磔の呪文をかけます。聴衆は驚き恐怖を抱きますが、グリンデルバルドの支持者は熱狂します。この構図、ナチを連想させますね。

グリンデルバルドの前に進み出たクリーデンスは、自分を騙し多くの人を殺害してきたグリンデルバルドに異議を唱えます。グリンデルバルドの攻撃呪文と、そこに現れたダンブルドアの防御呪文が交差し、二人の「血の誓い」が破られ、そこから強力な魔法使い2人の壮絶魔法バトルが展開されます。このスケール感はやはりスクリーンで観るのが一番ですね でもこの場で勝敗はつきません。

ニュートはグリンデルバルドを選んだキリンが既に死んでいることを告発します。証拠が無いと反論するグリンデルバルドの前に、バンディが鞄を持って現れ、中からキリンが 改めて代表を選び直した結果、サントスが選ばれ、グリンデルバルドは逃亡します。アバーフォースは、クリーデンスと対面し、彼を家に連れて帰ります。「みぞの鏡」で二人は会話を交わしていたのですが、ダンブルドアから聞かされるまで父子だとは知らなかったのね。

NYのジェイコブの店で行われる結婚式に集まったメンバーたち。ニュートはティナ(キャサリン・ウォーターストン)と再会します。今作でティナの登場場面はほぼありませんでしたが、二人の間に流れる感情は充分伝わってきました。 

今作でも愛らしいニフラーのテディと鍵開け名人のボウトラックルのピケットが大活躍しています。他にも監獄の見張り役?のサソリに似たのとか、ニュートとキリンを安全な場所に運ぶ動物とか・・・特に監獄シーンでニュートとテセウスの動きがコミカルで楽しいの

キリンの双子や、ダンブルドア兄弟、ティナとクイニー姉妹、テセウスとニュートの兄弟にユスフとリタなど、兄弟の関係が重要な要素になっていた気がします。

ダンブルドア兄弟の妹・アリアナについても、彼女がクリーデンス同様オブスキュラスを抱えていたと明かされます。原作でも兄弟の決闘を止めようとして、どちらかの魔法に当たって亡くなったと書かれていましたが、妹の不安定さの原因は、マグルの少年たちに魔法を使っているところを見られて襲われたことで、オブスキュラスを宿したのだと明かされるのです。母親の死もオブスキュラスの暴走が原因なのね。

「ハリポタ」シリーズの中で、ダンブルドアがグリンデルバルドを破ってアズカバン送りになったことは既に書かれているのですが、今作ではまだそこまで到達していないようです。もしかして続編ありなの? 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« レジェンド・オブ・ドラゴン... | トップ | 先生、私の隣に座っていただ... »
最新の画像もっと見る

映画(劇場鑑賞・新作、試写会)」カテゴリの最新記事