杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

エスケープ・フロム・L.A.

2024年08月12日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
1996年11月23日公開 アメリカ 101分
2024年7月16日放送 午後のロードショー

大地震直撃の末、孤島化したロサンゼルスは犯罪者や反逆者の流刑地となった。そして2013年、大統領(クリフ・ロバートソン )の娘ユートピア( A・J・ランガー )がその政策に異議を唱え、国家機密を奪ってロサンゼルス島に逃亡。その機密を奪還するために、かつてニューヨークで大統領を救出した犯罪者スネーク(カート・ラッセル)が送り込まれる。しかし彼の行く手には、アメリカ侵略を目論む悪党クエボ(ジョージ・コラフェイス )が待ち受けていた!(映画.comより) 

「ニューヨーク1997」の続編だそうですが未見。
SFサスペンス・アドベンチャー作品ですが、そもそも今は2024年だしな~~。未来じゃなくて既に過去だし、せめてもう少し先の時代に設定しとけばよかったのに。😞 

巨大地震が起きて世界が一変。アメリカは全体主義政権により道徳的な規範を厳格に守ることが強制され、違反した者は本土から切り離され島となったロサンゼルスに隔離されているという設定です。

犯罪者スネークが政府に捕まり、大統領の娘ユートピアが盗み出した全世界を破壊する秘密兵器の操作キー「ブラックボックス」を取り戻すミッションを受けざるを得なくなります。ウィルスを打たれた彼は10時間以内に遂行して戻らないと死ぬ・・・おぃおぃ!いくら何でも短すぎだろ!!

ユートピアは反政府ゲリラのリーダー・クエボに共感して彼にボックスを渡していました。ロサンゼルス島に潜入したスネーク(海底に沈んだ都市を人間魚雷のような潜水艇に乗って進んでいく図が何だか笑える)は、パイプライン(ピーター・フォンダ)と出会います。で?って思うのですが、後で彼のサーフィンが役に立つわけね。サーフィンボードで大波に乗って逃げる(追いかける)シーンは思いっきりCGだな。でも当時にしては高い技術力なんでしょうね。

島の住民は奇抜な恰好だったりジャンキーっぽかったりギャングっぽかったりで、所謂「まとも」じゃない人達。まぁ、流刑者だし世紀末の荒廃した雰囲気を発散してます。スネークはタスリーマ(ヴァレリア・ゴリノ)と一緒に捕まって生体移植の材料にされそうになるけれどあっさり逃亡。タスリーマもついてきてクエボの所に案内する途中でギャングに襲われて死亡(退場)。彼女の役割って??

情報屋のエディ(スティーヴ・ブシェミ )と出会い、彼に案内されてクエボの元相棒のハーシー・ラス・パーマス(パム・グリア)のギャング団「サイゴン・シャドウ」のアジトに行ったところ、昔スネークを裏切ったカージャック・マローンが性転換してハーシーと名乗っていることがわかります。裏切ったとはいえ旧友だし、クエボという共通の敵を倒すという目的も一致して協力することに。彼はスネークが撃ち込まれたウィルスの正体を見抜いていて教えます。

ハンググライダーで空からクエボと対峙したスネークはボックスを取り戻します。闘技場での虐殺を目の当たりにしてクエボに幻滅したユートピアもスネークについていきます。

戻ったスネークがワクチンを要求すると、司令官のマロイ(ステイシー・キーチ)と副官のブレイデン(ミシェル・フォーブス)、大統領は打ったのはインフルエンザウイルスだとせせら笑います。どうりで頭痛や熱が出るわけだ😁 ボックスに入っていた操作キーを手に入れた大統領は、娘を処刑し世界に宣戦布告しようとします。
ところが、その場にいるスネークはホログラムで、大統領に奪われた操作キーも偽物。
生身のスネークは別の場所にいて操作キーで全世界の電子機器を無効にする選択をします。って・・秘密兵器ってそれですか。暗黒時代に戻ったと嘆く政府高官だけど、単に100年くらい前に戻っただけじゃん。大げさだな~と思うのは生まれた時から電子機器に囲まれている世代には理解できないかもだけど。

前作観てたらもう少し違う感想になるのかもですが、設定やストーリーに無理があるような😝 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

short cut

2024年08月12日 | ドラマ
2011年11月3日 WOWOW開局20周年記念番組 112分

エリートサラリーマンの夫(中井貴一)と広告代理店ADの妻ミサ(鈴木京香)。結婚10年になるが、お互い仕事が忙しく夫婦関係は完全に冷め切っている。妻の祖父の葬儀の帰り、山道に迷い込んだ二人は、お互いをののしりあい果てしなく続く口喧嘩の末、徐々に二人の気持ちに変化が訪れる。(内容紹介より)


三谷幸喜監督・脚本によるテレビドラマ初監督作品で一度もカメラを止めない「完全ワンシーン・ワンカット」の長編ドラマです。

葬儀の帰り、夫を駅まで送る途中で車のバッテリーが上がってしまいます。
妻は国道への近道を知っていると山の中へ入っていき、夫も慌てて後を追います。黒い喪服のワンピース姿(ただし靴はパンプスから履き替えています)の妻は、途中でストッキングを脱いで素足になり、動きにくいからと袖を引きちぎってノースリーブになります。(いちいち脱いだものを夫に押し付け、夫も渋々鞄に入れるのがちょっと微笑ましい)
山道を軽々と歩き木の実や葉っぱを食べ、猿酒や蜂蜜を嬉々として味わう姿はまさに自然児のようで、見た事もない妻の生き生きした姿を新鮮に感じる夫。

終始夫婦の口喧嘩で進んでいくのですが、このやりとりがコメディの舞台を観ているようで楽しくなってきます。結婚して10年経つのにお互いに仕事優先で殆ど会話もなかった二人にとって一番長い会話が今日なのです。
妻の仕事のADのAはアシスタントだと思っている夫にアートのAだと主張するくだりや、夫が職場の部署を変っていたこと、互いがタバコを止めたのを知らなかったことなど、次々と夫婦の距離がいかに離れていたかが示されていきます。

どうも迷った様子の妻ですが、けっこう強気でずんずん進んでいきます。夫が熊に遭遇してびびりまくり、朽ちかけた板の橋から落っこちたりと情けない姿を晒すのも見ている側には笑えます。
途中で出会った妻の幼馴染のイワオ(梶原善)は彼女に気があり、夫婦仲が上手くいっていないと知ると早速プロポーズするのですが、即座に断られるのもお約束。しかも二度あります。😁 
蜂に刺された夫の傷口の毒を吸い出してあげたまでは良いけれど、消毒に小水をかけようとして必死に逃げ惑う夫の姿も滑稽です。

今まで知らなかった妻の一面に夫はやり直そうと(東京に帰ったら)食事に誘いますが、妻は拒否。しかし再度熊に遭遇し小屋に逃げ込んだ二人は思わず抱き合います。実はこの熊は着ぐるみを着たイワオというオチです。夫を無視して昔埋めたタイムカプセルを掘り出した二人は9歳の時に書いた「将来の夢」を読みます。

妻の夢はお嫁さんになることで、相手の条件は夫に似ていました。彼女は「とっくに夢は叶っていたんだ」と呟きます。ここ、良かったな~💛妻の心境に変化が生じた瞬間ですね。
再び食事に誘った夫に「考えておく」と応じる妻。関係修復あるんじゃね?

イワオの夢は、夫と同じ「宇宙飛行士」でした・・・夫の夢を散々馬鹿にしていたのに自分もそうだったと思い出したイワオは俄然夫に好意的になります。彼はミサの子供の頃は木登りも葉っぱを食べたりもしていなかったと夫に教えます、何故なら彼女はミサブーと呼ばれていた肥満児だったから。なんか男同士の友情芽生えそう😆 

国道に出た二人をイワオの作業車?が拾って、二人で藁(干し草?)が積まれた荷台に腰かけているシーンで終わります。

ロケ地は長野県伊那市長谷地区(中尾・市野瀬)および秋葉街道、三峰川だそうです。
ずっと山道が続く中、特に夫役の中井さんの方は鳥に糞を落とされ、熊の糞(じゃなくて実はイワオの)を踏ん付け、沢に落っこちと汗まみれで大変そうでした。それでも暑苦しく見えないのが彼の個性ですかね😄 
そもそもノーカットで膨大なセリフ(ずっと休み無しに会話が続きます)を演技しながら話しているのだから…役者って大変だな~。あ、カメラ回す方もですね。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする