2013年11月1日公開 アメリカ 128分
1947年。ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーを務めるブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、黒人青年ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)と契約、彼をメジャーリーグ史上初の黒人メジャーリーガーとして迎える。だが、白人以外には門戸を開かなかったメジャーリーグにとって彼の存在は異端なものでしかなく、チームの選手たちはもちろん、マスコミや民衆からも糾弾される。そんな状況ながらも、背番号42を誇るようにプレーするジャッキーの姿は次第に人々の気持ちを変えていく。(シネマトゥデイ)
黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの伝記映画です。
当時、メジャーリーグは白人にだけ許された世界でした。
ブランチがその悪しき慣習を打ち破ろうと考えたのは、彼が大学時代に経験した、才能ある黒人のチームメイトが差別により道を閉ざされたことがきっかけだったようです。
彼が選んだのは高い技術を持ち野球を愛するジャッキーでした。。(宗教に馴染みの薄い日本人にはいまいちピンとこないけれど)同じ宗派であることも要因の一つです。
喧嘩早さを封じることを条件にメジャーに迎えられたジャッキーですが、状況はただ一人敵陣に乗り込むようなもの。チームメイトは彼を入れることを拒絶し上層部に署名嘆願までする始末
映画に出てきたエピソード以上に壮絶な差別発言やいじめのようなこともあったと推測されます。
そんな四面楚歌の環境の中、ジャッキーはただその野球の腕で周囲の反応を変えていくのです。
決して怒らず紳士的な態度を崩さないジャッキーですが、一度だけ、相手チームの監督の野次罵倒に耐えかねてベンチ裏でバットを壁に打ち付け怒りを爆発させます。でもやがてチームメイトたちも彼の才能と人柄を認め、ジャッキーを仲間として受け入れていくようになる、その過程が自然に描かれていました。
ジャッキーにとって、彼に続く黒人選手たちや子供たちのお手本になるべく節制することを強いられたその人生は決して平坦ではなかった筈で、とても強い意志と忍耐を持つ人だったのだと思います。ジャッキー自身に腕と運がなければ簡単に放り出されてしまう、そんなシビアな勝負の世界で頑張って認められたのは素直に賞賛に値すると思います。そんな彼を支えた妻のレイチェル(ニコール・ベハーリー)の存在も大きかったことでしょう。二人の間にある確かな愛情と戦友とも呼べる絆も随所に描かれていました。
また、彼の広報担当を任ぜられた野球記者で同じく黒人のウェンデル・スミス(アンドレ・ホランド)も、差別と闘った同志といえます。黒人ジャーナリストは記者席に入ることを許されなかったため、スミスはスタンドに座って膝の上に置いたタイプを打ちます。ジャッキーの活躍は閉鎖的な野球界を打破する大きな一歩となることを彼は自覚して、そのための応援を惜しまぬ覚悟でした。
ジャッキーの才能を最初に認めたレオ・ドローチャー監督(クリストファー・メローニ)や投手のラルフ・ブランカ(ハミッシュ・リンクレイター)、フィラデルフィア・フィリーズの監督の野次罵倒に耐えるジャッキーに代わり監督に抗議したセカンドのエディ・スタンキー(ジェシー・ルケン)など、徐々に周囲の反応が変化していきます。シンシナティでの試合で地元出身のショートのピーウィー・リース(ルーカス・ブラック)が観衆がヤジを飛ばした時、ジャッキーの肩に手を回して彼を認めているというアピールをして驚かせたことが大きなターニングポイントとなります。(ピーウィーが彼に来た一通の脅迫状をリッキーに見せると、彼は束になったジャッキーへの脅迫状をピーウィーに見せます。それによってジャッキーの置かれている理不尽な状況をピーウィーも身をもって知ることになるのね。人は自分の身に降りかかって初めて事の善悪を理解するのかもしれないなぁと思わせられるエピソードでした。)
チーム全体がジャッキーを仲間と認めるようになる瞬間を、チームメイトとシャワーを浴びるシーンで表現していたのが印象的でした。日本なら同じ湯船に入る的な表現になるのかな
当時のユニフォームや野球場の雰囲気などもできるだけ忠実に再現されているそうです。
1947年。ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーを務めるブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、黒人青年ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)と契約、彼をメジャーリーグ史上初の黒人メジャーリーガーとして迎える。だが、白人以外には門戸を開かなかったメジャーリーグにとって彼の存在は異端なものでしかなく、チームの選手たちはもちろん、マスコミや民衆からも糾弾される。そんな状況ながらも、背番号42を誇るようにプレーするジャッキーの姿は次第に人々の気持ちを変えていく。(シネマトゥデイ)
黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの伝記映画です。
当時、メジャーリーグは白人にだけ許された世界でした。
ブランチがその悪しき慣習を打ち破ろうと考えたのは、彼が大学時代に経験した、才能ある黒人のチームメイトが差別により道を閉ざされたことがきっかけだったようです。
彼が選んだのは高い技術を持ち野球を愛するジャッキーでした。。(宗教に馴染みの薄い日本人にはいまいちピンとこないけれど)同じ宗派であることも要因の一つです。
喧嘩早さを封じることを条件にメジャーに迎えられたジャッキーですが、状況はただ一人敵陣に乗り込むようなもの。チームメイトは彼を入れることを拒絶し上層部に署名嘆願までする始末
映画に出てきたエピソード以上に壮絶な差別発言やいじめのようなこともあったと推測されます。
そんな四面楚歌の環境の中、ジャッキーはただその野球の腕で周囲の反応を変えていくのです。
決して怒らず紳士的な態度を崩さないジャッキーですが、一度だけ、相手チームの監督の野次罵倒に耐えかねてベンチ裏でバットを壁に打ち付け怒りを爆発させます。でもやがてチームメイトたちも彼の才能と人柄を認め、ジャッキーを仲間として受け入れていくようになる、その過程が自然に描かれていました。
ジャッキーにとって、彼に続く黒人選手たちや子供たちのお手本になるべく節制することを強いられたその人生は決して平坦ではなかった筈で、とても強い意志と忍耐を持つ人だったのだと思います。ジャッキー自身に腕と運がなければ簡単に放り出されてしまう、そんなシビアな勝負の世界で頑張って認められたのは素直に賞賛に値すると思います。そんな彼を支えた妻のレイチェル(ニコール・ベハーリー)の存在も大きかったことでしょう。二人の間にある確かな愛情と戦友とも呼べる絆も随所に描かれていました。
また、彼の広報担当を任ぜられた野球記者で同じく黒人のウェンデル・スミス(アンドレ・ホランド)も、差別と闘った同志といえます。黒人ジャーナリストは記者席に入ることを許されなかったため、スミスはスタンドに座って膝の上に置いたタイプを打ちます。ジャッキーの活躍は閉鎖的な野球界を打破する大きな一歩となることを彼は自覚して、そのための応援を惜しまぬ覚悟でした。
ジャッキーの才能を最初に認めたレオ・ドローチャー監督(クリストファー・メローニ)や投手のラルフ・ブランカ(ハミッシュ・リンクレイター)、フィラデルフィア・フィリーズの監督の野次罵倒に耐えるジャッキーに代わり監督に抗議したセカンドのエディ・スタンキー(ジェシー・ルケン)など、徐々に周囲の反応が変化していきます。シンシナティでの試合で地元出身のショートのピーウィー・リース(ルーカス・ブラック)が観衆がヤジを飛ばした時、ジャッキーの肩に手を回して彼を認めているというアピールをして驚かせたことが大きなターニングポイントとなります。(ピーウィーが彼に来た一通の脅迫状をリッキーに見せると、彼は束になったジャッキーへの脅迫状をピーウィーに見せます。それによってジャッキーの置かれている理不尽な状況をピーウィーも身をもって知ることになるのね。人は自分の身に降りかかって初めて事の善悪を理解するのかもしれないなぁと思わせられるエピソードでした。)
チーム全体がジャッキーを仲間と認めるようになる瞬間を、チームメイトとシャワーを浴びるシーンで表現していたのが印象的でした。日本なら同じ湯船に入る的な表現になるのかな
当時のユニフォームや野球場の雰囲気などもできるだけ忠実に再現されているそうです。