シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

56歳でした

2010-05-02 17:31:18 | Weblog
この年齢になって初めて観たことを感謝

「ハリーとトント」



1974年の本作は、まんまロードショーで観ていたら
15歳だったわけで・・

たぶん、その素晴らしさをじっくりかみ締めることができることはできなかったと思う

頑固爺さん、ハリーは妻のアニーに先立たれて以来、老ネコのトントとのふたり暮らし
しかし、そのアパートが取り壊されることになっちゃって

最後まで「テコでも動かん」って抵抗していたが、あえなくつまみだされてしまう

長男夫婦の家に引っ越したハリーだが
それほど大きくもない一軒家

迎える嫁も大変大変!

家庭内の空気がギシギシときしむことから逃れるように
ハリーはシカゴの娘のところへと向かう

でも、ネコ連れなので飛行機にも乗れず(手荷物で預けるのがイヤだった)
長距離バスも道中おしっこに行きたくなったネコのために途中下車

てな感じで
ハリーとトントのロードムービーとなっている

シカゴまでドライブ

そしてシカゴで娘(エレン・バースティン)と会い
つかの間の時間を過ごした後、
またも旅に出るハリー

丁寧に作られたストーリーが織物のように織り込まれていて
いいね~~

ハリーがベンチで話しこんでたポーランドの爺さんとの会話
ビタミンを売り歩いている行商人とのやりとり
立ちションしたハリーが入れられたブタ箱でのインディアンの祈祷師との会話
昔愛した女性を訪ねて介護施設に行った先での出来事

すべてが
いいのよ!

前半出てくるブラックの清掃のおじちゃん
どっかで見たことありって思ったら
エディ・マーフィーの「大逆転」の最初の方のシーンで
金持ちのデューク兄弟から「クリスマス・プレゼントだ」と恩着せがましくチップ(小銭)をもらって「ドケチ」とささやくおっちゃんでした

それにしても主演のアート・カーニーは本作の製作当時56歳なのよ!
すごい老け役だと思わない?



この作品の何よりも素晴らしいのはセリフですね
どの人が口にするセリフも、その人がその人の人生を生きてきていないと出てこないものばかり

ストーリーを説明するためのセリフじゃないのよね

最近のテレビドラマの制作の方
今一度こうした名作を見て勉強することをおすすめします!

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いやー (Bill McCreary)
2010-05-02 18:12:54
anupamさん、この映画をご覧になったんですか! 実は私、この映画は何回となく借りたりして見るチャンスがあったんですけど未見なんです。

でも私もぜひ見てみたい映画です。個人的にはこの間の「キャバレー」と同様、70年代の映画を私は好きなんで、見たらまたこの記事にコメントしますね。

追伸:先日、「午前十時の映画祭」で「男と女」を見たら、出てくる人たちが(男も女も)みんな煙草を吸っているのを見て、先日の記事を思い出してしまいました。まさに時代ですね…。
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動画付きの (十瑠)
2010-05-02 18:37:14
MY記事、名前にリンクさせとります。

懐かしい俳優さんが色々と出てて、ビックリやらウルウルやら。でも印象に残ったシーンは、anupamさんに削除されたようです。^^
結局は、ラストシーンが一番好きですけどね
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Bill McCrearyさん (anupam)
2010-05-02 19:00:46
はい、見ましたよ~

いつも来てくださるフシさん推薦作品ってこともあったし!

淡々とした作風なんだけど、結構内容がてんこもり・・昔の作品にしてはスペード感ものったりしておらず・・

ぜひ見て感想書いてね
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十瑠さん (anupam)
2010-05-02 19:02:34
十瑠さんの記事へのコメントにも書きましたけど、ウリの姉ちゃんとのエピソードもおっかしかったよね~

リクライニングシートはもう必要ないよ、この年になるとカーセックスもしんどいし・・とかすべてのセリフがツボでしたわ
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いいですよねえ~ (フシ)
2010-05-02 21:37:57
ちりばめられたエピソードから、ちょっとした何気ないシーンまで、どれもいいんですよねえ。あの黒人の掃除のおっちゃんの踊りから、地獄の食事までのシーン、私も大好きです(^^)

私もついこないだ初めて見たんですけど、未だに出会っていないこんな素敵な映画が、まだまだたくさんあるんだろうなあ~、なんて思うだけでなんだか楽しくなってきます。
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フシさん (anupam)
2010-05-02 22:13:49
フシさんお奨めだから、きっといいに違いねえ!とは思いましたが、マジでガチで良かったす。

しんみりシーンも、必要以上に「泣け泣け」にせず、だからこそ「じんわり」するし。

これからもいい映画と出会いたいもんですな~
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